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LIVE REPORT

UNBS

2025.11.20 @Shinjuku FACE

Writer : 山口 哲生 Photographer:インテツ

"6月に開催したワンマン・ライヴ「アンダービースティー」は、改名前のグループ名を掲げて、変わる時代のなかで変わらない魂もあるということを証明したくてステージに立たせていただきました。今回の「UB RISE+」は、そんな大切な歴史があるからこそ、私たちの力でも前に進んでいきたいという思いを込めて、今のUNBSが魅せられるものにこだわって準備してきました"

春乃友夢の言葉通り、Shinjuku FACEで開催されたワンマン・ライヴ"UB RISE+"は、UNBSが掲げている"UB ROCK"の最新型をフロアにぶつけ、共有し合う90分間となった。ライヴの開幕を飾ったのは、今年9月に発表したミニ・アルバム『UB RISE』収録の「Phoenix」。真っ白なレーザービームと、ハードながらも流麗なヘヴィ・サウンドが爆音でフロアに放たれ、春乃友夢、今井莉南、上瀬りら、碧葉さり、甘咲りみの5人は力強い歌声を響き渡らせる。

UNBSのパフォーマンスは、圧倒的なまでにパワフル且つダイナミックでありながらも、しなやかさや美しさも兼ね備えているところが大きな魅力。この日もハード・ナンバーを曲間ゼロで繋げていくというタフなセットリストになっていたのだが、ゆえに要所で見せる美麗さが引き立つ場面も多かった。切なさのあるポップなエレクトロ・チューン「Snow Wish」は、1コーラス分をピアノ・バージョンにアレンジ。粉雪が舞い降りる景色が目に浮かぶような柔らかなサウンドが広がるなか、5人が代わる代わるマイクを取り、情感を込めて歌い上げていた。メンバーが一旦舞台袖にはけた後に始まったのは「sultry butterfly」。叙情的なピアノの音色をかき消すように、凶暴すぎるほどに凶暴なギター・リフが轟くと5人が再登場。重量感のあるサウンドの上で強烈なダンスを見せつけると、サビではどこまでも遠くへと届くように5人がユニゾンで声を張り上げる。アウトロでは、白いライトがステージ上手側、ステージ下手側、そしてセンターと順に照らすなか、儚げなピアノの音色に合わせて舞う姿はなんともドラマチックだ。そして、ピアノの最後の1音が鳴るのと同時に、「Real Blade」の壮絶なシンセ音が鳴り響く。

今この瞬間を全力で生きるように歌い踊り続ける5人に、フロアも凄まじい熱気で応える。そんな光景が延々と繰り広げられていく。「raven」では"這い上がれ今この場所から"、"涙拭えば強くなれる"と歌い、不屈の闘志を燃え上がらせる。"たとえ輝ける時間が一瞬でも、花を咲かせられるように、私たちはこれからも歌い続けます"。そんな言葉の後に届けられた「Rise Lies」は、曲冒頭で春乃と今井がエモーショナルに歌い上げるアレンジが施されていて、より熱く胸に迫るものになっていた。

アンコールでは新曲「+Hazer」を披露。激しい曲展開を擁したヘヴィ・ナンバーは、まさしく"UB ROCK"の最新型だ。そして、甘咲、上瀬、碧葉、今井と、一人一人が感謝の気持ちとこれからの思いをフロアに語り掛けると、春乃がラスト・ナンバーの「happiness to you!」を歌い始める。"時には楽しいことだけじゃなくて、つらいこともあるけど、一つ一つ向き合ってきたから生まれた楽曲があって、だからこそ私たちはこの歌を歌いたいんだという思いがあります。「UB ROCK」は私たち自身だから、この「UB ROCK」でみんなを幸せにしたいと思っています"(春乃)。"絶対 絶対 幸せになれるよ"と、フロアに力強くエールを送る5人の満面の笑みは、眩しく輝いていた。

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