LIVE REPORT
RELIENT K | PUNKSPRING 2010
2010.04.04 @幕張メッセ
Writer MAY-E
「The One I'm Waiting For」の軽やかなサウンドと美メロディが会場に注ぎ込まれると、空気が一瞬で澄み渡った。ファン待望の初来日となるRELIENT Kがレッドステージに登場だ。
クリスチャン・ロックの美しさを前面に出しながらも、海外では定評のあるライヴ・バンドなだけあって、プレイには噂通りの安定感があった。ピアノもギターもヴォーカルもこなすフロントマン、Matt Thiessenのウェーブがかったブロンドヘアと甘いマスクはまるで天使のよう。プレイヤーとしての拘りもあるのだろう、ギターからピアノ、ピアノからギターと少々忙しないのだけれど、プレイにもヴォーカルにもブレがない。大名曲「Be My Escape」ではシンガロングが沸き起こる。ピアノとヴォーカルのみのソロパートからバンド・サウンドへと展開する「Therapy」は、特に秀逸だった。
テレ笑いしながら"ドモドモ。日本に来るのは初めてだけど、最高だよ"とMattが一言。とてもシンプルなコメントだけど、デビューしてから10年、彼らの来日を長年待っていたファンの心に深く響いたことだろう。短い持ち時間ながら、エモロックの醍醐味がぎゅっと詰まった濃密な時間だった。
最新アルバム『Forget and Not Slow Down』からはタイトル・トラックと「Therapy」、他は大ヒットアルバム『MMHMM』からのセレクトが中心となった全7曲。『Five Score and Seven Years Ago』からは「Devastation and Reform」のみとなったのが個人的にちょっと惜しい。聴きたい曲がありすぎる。再来日はフルセットで拝見したい。
- 1