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LIVE REPORT

MEXICOLAS|2008

2008.10.15 @新木場STUDIO COAST

Writer KAORU

イギリス出身の3ピース・ロックバンドMEXICOLAS。今回はTHE OFFSPRINGのオープニングアクトに抜擢され、初の日本でのライヴとなった。地元イギリスでは大きなフェスティバルなどにも出演し、ライヴ経験は豊富な彼らではあるが、日本のTHE OFFSPRINGファンの中に彼らのことを知っている人は殆どいない状態だろう。果たして彼らは日本のTHE OFFSPRINGファンの心を掴むことが出来るのであろうか?会場は超満員で、私のいる2階席まで人がすし詰めの状態だ。

「コンニチハ!We Are MEXICOLAS From England!」とメンバーが登場し、「Shame」が始まると、それまで静かだった会場内は興味深々の姿勢で前の方にどっと押し寄せた。90年代のオルタナ~グランジを踏襲した骨太で硬派なロックンロールサウンドにオーディエンスは手拍子で応える。しかし彼らの音楽は非常にアメリカ的だ。「イギリスから来たよ!」と言われた瞬間から、FOO FIGHTERSを彷彿とさせるアメリカンサウンドを披露した彼らに、初めて見たオーディエンスはびっくりさせられたのではないだろうか。

「101」では先ほどのアグレッシヴなプレイからは一転し、繊細な曲の世界観を見事に表現している。「Evil」では印象的なギターのメロディにソングライティングの強みを感じ、美しいコーラスを披露。「Easy Smile」、「Come Clean」と順調にライヴは進行し、オーディエンスとのコミュニケーションも叙々に深まっていき、ラストの「Big In Japan」まで堂々としたプレイを披露してくれた。

MEXICOASの大きな武器のひとつには、ドラムのTimのプレイがあると強く感じた。彼のドラムは表情豊かで、
パワフルかつ繊細で正確だ。まだ新人であるということが信じられないくらい素晴らしいプレイを披露してくれた。
私は一気に彼のドラムのファンになってしまった。ベースのDelも、非常に淡々としたステージングではあるものの、しっかりと演奏を支えており、時折とても印象的なフレーズで自己主張をしてくれる。サウンドの土台となるリズム隊の実力は完璧だ。そして、熱くパワフルでエモーショナルな声を響かせ、全身全霊で感情を訴えかける、ハンサムで繊細なヴォーカリスト、Jemie。彼の華は疑う余地がないほど完璧で、一目見た人は魅了させられずにはいられないだろう。

全体的にライヴにおいては硬派で真面目!なオーラに包まれており、もう少しステージングには工夫が必要かもしれないと感じたりもしたが、十分な実力と天性の華がある彼らの魅力を十分に感じることの出来たライヴであった。来年の日本盤デビューと再来日にも期待しよう!

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