INTERVIEW
ザアザア
2026.03.02UPDATE
2026年03月号掲載
Member:一葵(Vo) 春芽(Gt) 零夜(Ba) 亞ん(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
間違いなく、この曲はここからのザアザアにとってすごく強い武器になっていく
-「下下の行進」については、"みんなで一緒に進んでくぞ!"というテーマありきで作られたとのことですが、具体的にはリズム、コード、メロディ等、どこから手を付けていくことになられたのでしょう。
零夜:リズム・パターンからだっけ?
亞ん:そうそう。こういうリズム・パターンの曲って、これまで全くザアザアにはなかったんですけどね。
春芽:それがなんか、自然な流れで出てきました(笑)。
零夜:あとはその上にみんながそれぞれ音を乗せていった、みたいな感じでしたね。
-リズムとしては面白い癖のあるシャッフルが基調となっているようですが、なんでも「下下の行進」は"げげのこうしん"と読むそうですし、個人的には曲の中に若干"ゲゲゲの鬼太郎"のアニメ主題歌(「ゲゲゲの鬼太郎」)を彷彿とさせるテイストを感じたりもしました。その要素は狙って入れたところだったりしますか?
一葵:いや、全く意識してないです。してないですけど、歌詞で"どうせ僕らは下の下の下下下"とか歌ってるせいですかね??
-それもそうなのですけれど、ベースラインの雰囲気等もややそれっぽいなと。
春芽:あー、言われてみれば!
零夜:Aメロの♪デッデデッ デデーデ♪っていうところとか、たしかにそういう感じがしないこともないですね(笑)。今気付きました。でもこれ、タイトルや詞は曲ができてから決まりましたからね。曲を作ってた時点では勝手にこうなっただけです。
一葵:タイアップを狙いに行ったとかではありません(笑)。
-失礼いたしました(笑)。それから、この曲には聴き手を扇動するようなホイッスルが随所に入っています。このアイディアはどなたがお出しになられたのですか?
一葵:それは零夜君が言い出した気がする。
零夜:言いましたね、覚えてます。
春芽:ホイッスルの音自体は僕が機械で入れました。
零夜:でも、ライヴは実際に吹いたほうが視覚的にも面白そうだよね。まぁ、細かいことはこれからツアーまでにまた考えます。
-レコーディングでのお話として、この「下下の行進」をプレイしていかれる際に各パートの見地から重視されたこともぜひ教えてください。
亞ん:僕はこのシャッフルのリズム・パターンに対して、昔のハード・ロックをイメージしたところがあったので、みんながノりやすいようにそういう雰囲気を入れつつ叩きましたね。途中でちょっとテンポ・チェンジはしてますけど、基本的にザアザアでは1曲の中に複雑な要素が入ってくるのが普通なので、初めてのリズム・パターンを使ってはいるものの、いわゆるザアザアらしさはこのドラム・パートにも色濃く出てると思います。
-難しいプレイをさらりとやってのけているあたりが粋ですね。
亞ん:ありがとうございます。僕としては楽しくやらせてもらってます(笑)。
-この曲のベース・フレーズは少し不穏で不気味な雰囲気を漂わせている一方、面白みもある不思議なニュアンスに仕上がっているところが特徴的だと感じます。この絶妙な味わいはいかにして生み出されたのでしょうか。
零夜:ライヴで映えそうな曲だから全体的にパワフルな感じにするとかじゃなく、単調にならないように要所要所で展開させていくようにはしましたね。Aメロはちょっとドロッとした感じのフレーズだし、リフは力強いんですけど、サビの折り返しからはスピード感が一気に加速していく感じというか。いろいろな要素を詰め込んでいるだけに、メリハリを付けながらおどろおどろしい感じをちりばめてあります。
-表情豊かなベースラインに対し、春芽さんのギターについては歪みも強めで圧が強いタイプのサウンドに仕上がっている印象があるのですけれど、ご自身としてはどのような音を目指されていましたか。
春芽:自分がもともと得意なのはコードをジャカジャカ鳴らすようなプレイなんですけど、今回の「下下の行進」に関してはヘヴィなリフものっていう部分を前面に出していきました。もちろん、聴くぶんにはそういう音も大好きなんでレコーディングの前には改めてヘヴィなリフのある曲をいろいろ聴いて、自分なりに少し研究したんです。音楽理論とかの下地は全く自分の中にないから、最初はどうやったらいいか分かんなかったですけどね(苦笑)。でも、そのうち"これだったら弾けそうだな"っていうのが見えてきたんで、どうせやるならやれることは全部詰め込んじゃえ! と思い、イントロでは6本くらいギターを重ねちゃいました。
-あの聴き手を威嚇するような凄まじい圧はそうやって生まれたものだったのでしたか。
春芽:思ってた以上に上手くいきました。たぶん、6本重なってるっていうのはよく聴かないと分かんないと思いますけど(笑)。逆に、途中で展開がいきなり変わるところはギター1本にしてあって、印象が大きく変わるようにしてあるんですよ。あとは、左右で使ってるアンプも違ったりして、しっかりした音圧はありながらも分離感もちゃんとある音を作れたので満足してます。
-さて。歌についてのお話を伺う前に、一葵さんにはこの詞の生い立ちについても教えていただきたいと思います。曲の冒頭には"下下の者達よ/虐げられてきた者達よ/今こそ立ち上がれ/さあ 進め"というアジテーションに近いエールも入っておりますので、これは強い意志が託されている歌詞だということがよく伝わってきますね。
一葵:大雑把に言うと、これはネガティヴながらも頑張っていこう、一緒に進んでいこうというメッセージを込めて書いた詞です。
-ザアザアは内省的な詞が多いバンドですけれど、こちらは珍しくあからさまに外へと向けられた歌詞になっている印象です。それもかなりラディカルなトーンで。
一葵:はい。"どうせ僕らは下の下の下下下"っていうふうに自分のことをネガティヴに思っているという意味では内省的な内容なんですけど、今回はその気持ちを外に向けてパーン! と発信したかったんです。で、行進していくようなイメージも最初からあったんで、もう分かりやすくそのまんま曲タイトルも"下下の行進"にしました。結構パンチもあるし、この感じはすごいしっくりきましたね。
-物事のランク等を表現するときに、日常会話の中でもたまに"中の下"や、それこそ"下の下"という言葉が使われることがありますけれど。要するに、一葵さんは世の中で最近よく耳にする"自己肯定感"の類いがあまり高くはないのですね?
一葵:めっちゃ低いほうだと思います。まさにこの歌詞の通りですね。
-そこが第三者としては不思議なのですよ。一葵さんは12年もザアザアのフロントマンとしてステージに立たれているわけで、"中毒者"と称されるファンの方々からの大きな声援を浴び続けていらっしゃるお立場ですよね。もともと低かったとしても、自己肯定感が上がっていってもおかしくなさそうですのに。
一葵:上がんないですねぇ。
-ヴォーカリストならではの俺様モードにはなることはありませんか。
一葵:そういうスイッチが入るときはあると思います。ステージにいるときとか、ザアザアの一葵でいるときに限っては。でも、ザアザアの一葵はザアザアの一葵ですからね。日常の自分とは違うんです。
-だとすると、歌詞はどちらのモードで書かれていることになるのでしょう。
一葵:両方です。詞によって両者のバランスは異なりますけど、この「下下の行進」はだいぶ日常の一葵に寄ってます。
-なお、この詞には"どしゃ降り"というフレーズも出てきますが、これはザアザアというバンド名を意識されたものでもあるのでしょうね。
一葵:ザアザアっていうバンド名は、雨が強く降る鬱陶しい様子もそうだし、雑音っていう意味も込みで、ネガティヴなイメージがこのバンドにぴったりだなと思って12年前に付けたものだったんですけど。ここでの"どしゃ降り"も、まさにそういうニュアンスで使ってる言葉です。
-ただし、それでいて"心千切れても ただ進むだけさ"という部分は非常にポジティヴですよね。多少それが自棄気味な言葉なのだとしても。
一葵:そうですね、そこは受け手に対しても背中を押してあげている部分になってるんじゃないかと思います。
-この詞をレコーディングにて歌われた際の一葵さんは、どのような視点を持ちながら臨まれましたか。
一葵:詞を書いたときとおんなじで、これは日常の一葵とザアザアの一葵の両方の視線で歌っていて、バランスとしてはだいぶ日常のほうの一葵寄りです。
-リアルな気持ちが根っこにあるからこその説得力が、この歌にはこもっているように感じます。そして、この「下下の行進」は4月からのワンマン・ツアー"下の下の下"でも確かな存在感を放っていきそうですね。
春芽:間違いなく、この曲はここからのザアザアにとってすごく強い武器になっていくと思います。ワンマンはもちろんですけど、対バンとかイベントでもインパクトを残す曲になっていく気がするんですよ。
-ポップではないものの、覚えやすい曲ですものね。
春芽:ヴィジュアル系のバンドって、お客さんたちが振りをやったりする曲をみんな持ってるじゃないですか。ザアザアって今までそういうのはあんまりなかったんですけど、なんとなくこの曲は曲調が曲調だけに、お客さんたちの中からみんなで楽しめるようなオリジナルの振りみたいなのが生まれてきそうだな、っていう予感もしてるんですよね。それもあって、今から早くライヴでやりたいなって思ってるんですよ(笑)。
零夜:絶対、お客さんたちをめっちゃ巻き込んでいける曲になったもんね。だから、僕も今度のツアーではみんなでこれをうるさく騒ぎながら楽しんでやっていきたいと思ってます。ライヴの場でどんどん曲が成長していく過程を楽しみたいです。
亞ん:さっきもライヴをとにかく観てほしいっていうことは言いましたけど、今度のツアーは「下下の行進」が入ってくることでより面白くなるでしょうね。みんなで感情を爆発させたり、ぶつけ合ったりっていうことが思いっきりできるんじゃないかと思ってます。
一葵:感情の面でいうと、僕としては「下下の行進」は泣きながら笑うような曲になったらいいなと考えてますね。表現者としては曲のメッセージをもっと深く伝えるようになりたいなと思っているタイミングでのツアーでもあるので、そこもしっかりと追求していきたいです。
亞ん:今年は春のツアー以降もいっぱいライヴしたいですね。まだ行ったことない地方もあちこちあるし、いろんなイベントとかフェスにも出たいし、ライヴ・バンドとしていろんな挑戦をしていきたいんですよ。あと、まだザアザアのライヴに来たことがない人たちのために少し説明しておくと、いろいろ内向的とかネガティヴとか性格暗いとか言ってるわりに、うちのバンドはMCも結構面白いですからね(笑)。実際に来てみるといろんな面を感じられて楽しいんじゃないかと思うんで、会場でお待ちしてまーす!
RELEASE INFORMATION
ザアザア
DIGITAL SINGLE
「下下の行進」

NOW ON SALE!!
配信リンク
TOUR INFORMATION
"全国単独公演ツアー【下の下の下】"
4月4日(土)INSA Fukuoka
4月5日(日)INSA Fukuoka
4月10日(金)HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3
4月11日(土)HEAVEN'S ROCK 宇都宮 2/3(VJ-4)
4月18日(土)高松 DIME
4月19日(日)高知 X-pt.
4月25日(土)仙台 ROCKATERIA
4月26日(日)仙台 ROCKATERIA
5月16日(土)NAGANO CLUB JUNK BOX
5月17日(日)金沢gateBlack
5月23日(土)HOLIDAY NEXT NAGOYA
5月24日(日)静岡UMBER
5月29日(金)OSAKA MUSE
5月30日(土)滋賀B-FLAT
6月8日(月)新宿LOFT ※零夜バースデー
[チケット]
オールスタンディング(一般)前売 ¥5,000 / 当日 ¥6,000(D代別)
[ツアーファイナル]
オールスタンディング(一般)前売 ¥5,500 / 当日 ¥6,500(D代別)
■一般発売中
購入はこちら







































