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INTERVIEW

maleficium

2026.03.16UPDATE

2026年03月号掲載

maleficium

Member:夜縋 ラルム CHIHO FUKUDA アルカード・アリス セシル

Interviewer:サイトウ マサヒロ

漆黒の闇から手を伸ばし迷える者を誘う、四者四様の魔性。重厚なサウンドを操り歌と視線でフロアを支配するダーク&ゴシック・アイドル maleficiumが、激ロックに初降臨した。2年間紆余曲折を経た4人は、今が最強で最凶だと胸を張る。新曲「Noir〜ノワール〜」は最高速度で牙を剥くラウド・チューン。その傷痕から、新章の幕は開く。4月6日に開催される現体制初ワンマンでは、さらなる深淵が我々を待ち受けるだろう。

-最初に1人ずつ自己紹介をお願いします。

セシル:maleficiumの聖女、セシルです。

ラルム:大魔王様の夜縋ラルムです。

CHIHO:ネクロマンサーのCHIHO FUKUDAです。

アリス:ヴァンパイアのアルカード・アリスです。

-それぞれの肩書きからもブレない世界観が感じられる皆さんですが、まずは"心へ消えない聖痕(スティグマ)を刻む"というグループのコンセプトについてご説明いただけますか?

CHIHO:ラウドな楽器隊と私たちの歌声が混ざり合ったときの退廃的な美しさを感じてもらえるようなグループを目指しています。単なるアイドル・ソングではなくて、ゴシック・ロックやラウドロックのファンが聴いてもカッコいいと思えるような本物の重厚感と、それに応える歌を追求しています。

-つまり、"聖痕を刻む"とはポップな楽曲でその場を楽しく盛り上げることではなく、何か深いものを残すということなんですね。

CHIHO:はい。私は、歌で聴く人の心臓を鷲掴みにしたいってずっと思ってて。心臓を鷲掴みにされたら、絶対に忘れないと思うし。

ラルム:聖痕って、一度できたら消えないものなので。それを脳みその深いところまで刻み付けたい。一目見ただけで、一音聴いただけで忘れられないようなものを味わわせたいと思いながらライヴをしています。

-楽曲やヴィジュアルからはゴシック・ホラーなテイストが感じられますが、メンバーの皆さんはそういう作品がお好きなんですか?

一同:好きです!

セシル:みんな"ナイトメアー・ビフォア・クリスマス"が好きだよね。

ラルム:そうだね。みんなティム・バートンが好きだし、うちら(ラルム&セシル)は悪魔系のホラーが大好きだし。そういう意味だと本当に合ってるグループだなって感じがします。メンバーになるべくしてなってる、みたいな。

-なるほど。そもそも、それぞれどんな経緯でmaleficiumのメンバーに?

アリス:彷徨っているときに拾っていただきました。

セシル:私は一番最近加入したんですけど、もともとラルムさんと......大魔王様と知り合いだったので、ライヴを観る機会があって。そこで聖痕を刻まれて闇に堕ちちゃった感じです(笑)。やっぱり曲の世界観がすごい好きで。外から見てると完成されているように感じるけど、中ではいろんな試行錯誤があって一曲一曲が完成してるっていうのが分かったので、私も早く馴染めるように頑張っています。

CHIHO:プロデューサーに"歌が上手いメンバーが欲しいんだ"って言われて加入しました。私は、ちゃんと歌声を届けられる活動をしたかったから、やりたいこととマッチしてるなって。楽器の音が個性的だから、ちょっと油断すると飲み込まれそうになるんです。だからそれに負けないように、一生懸命歌ってます。

ラルム:私は2歳半からクラシック・バレエをやっていたからステージに立つのが好きで、一生ステージに立っていたいと思っていたんですけど、高校生の頃にパニック障害を発症してしまってからは裏方を目指していたんですよ。それから症状が落ち着いてきた頃に声を掛けていただいて、私の大好きなゴシックな世界観だったから、"入りたい!"ってなって。歌なんてやったことなかったけど加入を決めました。

-ラルムさんは衣装製作やメンバーのメイクも担当されているそうですね。

ラルム:高校時代に引きこもって家で服を作ったり、服飾の専門学校に通ったりしたんですよ。そう思うと引きこもっていた時間も悪くなかったなと思います。みんなのことを輝かせるために活かせてるので。

セシル:私はもともともっとポップなアイドルをやってたので、こういうメイクをしたことがなくて。今のアー写を撮影するときも、ラルムさんに手伝ってもらいながら1時間半くらいかけてやりました(笑)。

ラルム:みんな勘がいいから、どんどん上手になってる。

-ラルムさんのおかげで新しい自分を発見できそう。

セシル:そうそう。

CHIHO:(ラルムの)美的センスがすごいから、どれだけ厳しく詰められたとしても言うこと聞けば間違いないんですよ。本当に信頼できます。

-これまで様々なメンバーを迎えて活動してきたmaleficiumですが、この4人による今の体制はどんな感じですか?

ラルム:今が過去最強ですね。向かっているところが一緒で雑念がないっていうか。お互いのやりたいことを理解して、ただ前を向いて進んでくれる布陣です。同じ方向を向いていくことが、グループにとって一番大事だと思うので。

アリス:家族感が強いなって思います。

CHIHO:たしかに。ゆるっと仲がいいっていうだけじゃない。

ラルム:適切な距離感を保ててる感じがするよね。

-家族だとしたら誰が親なんですか?

一同:(※CHIHOを見る)。

ラルム:(CHIHOが)パパとして引っ張って、私がママとして細かいことをちゃんと叱って。

CHIHO:(アリスが)赤ちゃん。

セシル:私はペットみたいな。

ラルム:そうだね(笑)。

-いいバランス感ですね(笑)。ここからは皆さんがどんな音楽を聴いてきたのかをお伺いしたいです。アリスさんはいかがですか?

アリス:私はもう、V系が大好きなので。昨日はlynch.さんとthe GazettEさんを聴いてました。いろんなバンドのライヴを観に行くんですけど、その中でいいと思ったパフォーマンスを取り入れるようにしてます。最近はlynch.さんのライヴ映像ばっかり観てるので、余裕そうに歌うところとか、手の角度とかまで、表現の仕方を参考にしてます。

-CHIHOさんは幼少期からゴスペルをやっていたんだとか。

CHIHO:幼少期に"天使にラブ・ソングを..."が流行ってて、母親が私をゴスペル教室に通わせたんです。そこからゴスペルやソウル、洋楽を聴いてきました。だから、実はmaleficiumに入った当初はロックを全然知らなくて。でもmaleficiumは歌い方、歌詞の回し方が洋楽チックなことが多いから、自分の辿ってきた道を活かしながら歌えてるのが嬉しいです。

-ちなみに、好きなゴスペル・シンガーは?

CHIHO:Kirk Franklinっていう、優しく大丈夫だよって包み込んでくれるような歌を歌うシンガーがいるんですけど、高校生の頃にめちゃくちゃハマって。それまではパワフルな歌が好きだったけど、彼から歌の緩急や力押しだけじゃない歌い方を学びました。

-続いて、ラルムさんはいかがでしょう?

ラルム:私はずっとバレエをやってたので、クラシック人間だったんです。だから激しい音楽を聴いたことがなくて、maleficiumに入って初めてデッカいドラムの音を聴いて"うわー!"って(笑)。今ではBRING ME THE HORIZON、SLIPKNOTとか激しいのばっかり聴いて、その間にクラシックを聴いてます。

-セシルさんは?

セシル:もともとアイドル大好きな人間で。AKB48から入って王道ルートを進んできました。

ラルム:そうだったんだ。

セシル:前のグループもキラキラアイドルで。でもmaleficiumに出会って、"アイドルでこれって、すごい!"って心を掴まれて、それから重めの音楽も勉強中です。初めて練習したときは、音源を流すときのクリック音の大きさからビックリしました(笑)。それくらい大きい音に慣れてなかったです。

-セシルさんはメンバー唯一の癒し担当でもあるそうですけど。

ラルム:この子、裏表がないんですよ。本当にこのまんまで。こんないい子、初めて会った。

セシル:嬉しい~。

CHIHO:ちょっと抜けてるところもあるけどね。この間も......。

セシル:大魔王様の鏡を割っちゃいました......ごめんなさい!

-"大魔王様の鏡を割った"って(笑)。

ラルム:すごい大罪みたいに聞こえる(笑)。でも、100均の鏡なのにめっちゃ反省してて、やっぱりいい子だなって思いました。

-それぞれ違う道を辿ってきたのがよく分かりました。

CHIHO:だからこそバランスがいいのかも。音楽的にも担当してる部分がちょっとずつ違うのが分かるし、しっかり一つのものを作り上げるのにいい4人が揃っていると思います。