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INTERVIEW

絶世のインペリアルドール

2025.08.12UPDATE

2025年08月号掲載

絶世のインペリアルドール

Member:若木 萌 おたまボンバー

Interviewer:フジジュン

-アイドル以外の得意分野を持ってるメンバーが集まってることのメリットや、他のアイドルにはない部分ってどんなところですか?

若木:楽曲を作る以外のところは全部自分たちでやれてしまうことです。元メンバーの(抹茶らて)利休さんはプロのカメラマンなんで、アー写を自分たちで撮影したり、グラビアができる子が多いので、毎週全員で集まってるグラビア写真をSNSにアップしてる時期もあったし、私たちはヴィジュアルを売りにしてるので、そういったグラビア作品を出したりしてました。あとは、おたまボンバーがなんでもできるので、MVを撮影したり編集したりも自分たちでやれちゃうし、みんな芸歴も長くて、それなりにいろんなことができるので、楽曲や衣装を探すとかも、自分たちのツテでやっちゃってますね。

-本当にたくましいですね。自分たちの魅力は自分たちが一番分かるだろうから、衣装も撮影もセルフでできちゃうのはかなりの強みです。

若木:運営の大人がいないからやりたいことがなんでもできちゃうのというのは、すごい強みですね。普通はやりたいことを提案したとき、"それはちょっと"って止める大人がいるんですけど、それがいないのでやりたいことが全部できるというのが私が感じる最大の強みです。今回のワンマンもクラウドファウンディングで皆さんに協力してもらったんですけど、そのお金を経費としてちゃんと使えるのもクリーンでいいなと思います。

-カッコいい! 自分たちで責任を背負って行動して。DIY精神で、レーベルもマネジメントもやっちゃうロック・バンドみたいな活動スタイルですね。

おたま:これはもえにゃんとよく喋るんですけど、"アイドル増えすぎ問題"というのがどうしてもあって。私もそうだけど、アイドルをやろうと思って生きてきてない子が急にアイドルになれるくらいの時代で、オタクの数も増えてはいると思うんですけど、その競争は激しくて、現場だけで頑張っててもどうしようもない部分はすごくあると感じるんです。SNSが大きいですけど、どこでも自分でアピールできる子たちが、それぞれのところから自分のお客さんを連れてきてくれるというのも、すごい強みだと考えています。タレントとして生きて、自分を商品として考えられるのはすごく大事で。そういうところがしっかりしてるメンバー、一人一人で戦える人間を集めた良いグループだと思います。

-メンバー個々の広がりという横軸で人を集められる力があって、熱心なロック・ファンにもアピールできる楽曲という深み、縦軸で勝負できる力もあって。聞けば聞く程可能性を秘めてるし、強いグループですよね。

おたま:ありがとうございます。ジャンルの違う強い女たちが集まってるんですけど、さっき言ってもらったように、そこにもえにゃんがいることで"アイドル"ってところが守れてるんで、どんなに振り切っても大丈夫だし、思う存分やれるというところがあるんです。

-グループの歴史も改めて聴きたいのですが。2022年に前身グループにおたまさんが加入して、2024年に絶世のインペリアルドールに改名。9月のワンマン・ライヴで再始動から3周年を迎えますが、この3年を振り返って思うことって?

おたま:やっぱり事務所もないし、運営もいないしってところで、全部自分たちでやらなきゃいけないからこそ、全ての記憶が濃いなというイメージがすごくありますね。主催イベントも"やりたい!"って思ったらすぐやれるんですよ。夏に2年連続で野外イベント"Chiba Imperial Festival"を主催しちゃう! とか、オタクをステージに上げちゃう! とか面白いことをやれているので、グループのことだけど、自分のやりたいことが本当にやれてるなって自覚はあるし。次は東京キネマ倶楽部でのワンマンで、ワンマンごとに会場を着実に大きくしていこうという、なんとなくの目標も達成できてると思うし。サポート・メンバー含めて、この3年間でいろんな人を巻き込んで、たくさんの人と仲良くやれてるなって気持ちはあります。

-しっかり道筋が見えた上で、着実に前に進めてる感がある?

おたま:ありますね。最近お客さんに"僕が見るかぎり、最近のグループで、ずっと調子いいのって絶ペリだけだよね"って言ってもらったのがめっちゃ嬉しくて。"クアトロ(渋谷CLUB QUATTRO/「絶世のインペリアルドール2周年3nd ワンマンライブ&抹茶らて利休卒業公演 【絢乱】」)やって、キネマ(東京キネマ倶楽部)でしょ? 次はZeppじゃない?"と言われて、そんなこと全く決まってないのに"え、私やれるのかな?"って思っちゃったし。みんなに調子良く見えてるっていうのが、ここまでやってきた答えだと思います。

-でも、今まで通り自分たちの信じてきたこと、やりたいことをやり続けたらZeppも行けんじゃないの? っていうのは正直思うでしょう?

おたま:そうですね。クアトロのときも最初思ったよりも予約が少なくて不安になったり、キネマも告知が早すぎてチケットの売れ行きが動かなくなって、"あ~、もうダメだ。失敗だ!"と思ったりしてますけど。