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INTERVIEW

Morfonica

2024.10.09UPDATE

2024年10月号掲載

Morfonica

Member:進藤 あまね(倉田 ましろ/Vo) 西尾 夕香(広町 七深/Ba)

Interviewer:宮﨑 大樹
©BDP

"BanG Dream!(バンドリ!)"発のガールズ・バンド、Morfonicaが自身初の両A面シングル『Tempest/Wreath of Brave』をリリース。本作に迫るべく、激ロックでは前回のインタビューに引き続き、倉田ましろ役の進藤あまねと広町七深役の西尾夕香の2人に話を訊いた。彼女たちによると、本作は1stシングル収録曲である「Daylight -デイライト- 」、「金色へのプレリュード」ともリンクする内容になっているというが、果たしてその理由とは?


今までだと絶対NGだったものがOKになったことで、ましろちゃんも変わっているんだなと感じましたね


前回インタビュー(※2023年12月号掲載)から現在までの活動を振り返ると、バンドにとってどんな期間でしたか?

進藤:この1年弱の期間でMorfonicaの演奏面とかキャラクターとか、コンセプト・ライヴへの想いがもっと強くなっていたのを感じますね。

-キャラクターへの想いが強くなったというのは?

進藤:『forte』(2023年12月リリースのミニ・アルバム)を受けてのライヴ("Morfonica Concept LIVE「forte」")もそうだし、ミニ・アルバムもそうなんですけど、自分たちが今まで演じてきたキャラクターの、ちょっとネガティヴなところや、暗い部分をダークな世界観とともに出したんです。それに合わせてコンセプト・ライヴの台本や、ストーリーをゲームのシナリオ担当の方とも話し合ってみんなで決めていくなかで、メンバーたちを見ているときにその子からキャラクターを感じることが増えたんですよ。それは私たちの理解度が深まったからなのかなって。

-この1年弱の期間で特に印象的だった出来事はなんですか?

進藤:リリース・イベントがすごく嬉しかったですね。私たちはデビュー時期がコロナと被っていたので、ずっとやりたかったんです。1作前のCD(2024年5月リリースの6thシングル『両翼のBrilliance』)からリリイベをしているんですけど、MyGO!!!!!やAve Mujicaで"バンドリ!"を知ってくださった各地のバンドリーマー(※"バンドリ!"ファンの総称)さんが、Morfonicaを見つけてくださったり、そこでCDを買った方が、まだMorfonicaを知らないバンドリーマーさんに配ってくださったりして、それでまた知ってもらえたのがすごく嬉しかったです。

西尾:そのリリース・イベント("Morfonica 6th Single「両翼のBrilliance」リリース記念「モニカの校外学習」")はライヴ("Morfonica Concept LIVE「forte」")のちょっと後だったので、ライヴの感想を1対1でたくさん聞けたのはすごく嬉しかったですね。

-リリースと言えば、今回新たにリリースされた両A面シングル『Tempest/Wreath of Brave』には、カラーの違う2曲が収められましたね。「Tempest」はタイトルの通りに嵐のような勢いがある楽曲で。

進藤:(キーが)高い......(笑)。楽曲を作ってくださっているエレガ(Elements Garden)さんは、ライヴとかでこのくらいの高さが歌えると分かってしまうと、次はさらに上を持ってきてくださるんですよ。それで今回もまた上が来ました......(笑)。

西尾:成長期だから。大丈夫。

進藤:そうね......(笑)! オタクとしては"強い楽曲だ! すごい!"と思ったんですけど、これを私が歌うのかと思うとちょっとプレッシャーを感じる面もありつつ(笑)、でもそれがまた新たな試練になって成長できますからね。今までもライヴで盛り上がるような、いわゆる強い楽曲みたいなのはありましたけど、その中でも特にこれはテンポも速いし、ちょっとメタル感が強いというか、すごくロックも入っていてカッコいい。歌い始めた頃にはもう終わっちゃうような、嵐のように去っていく曲ですね。

-新曲が生まれるたびに難易度が上がっていくというのは"バンドリ!"あるあるだと思っているんですけど、この曲の演奏面についてはどうですか?

西尾:演奏面に関しては最初から容赦がないのであんまり変わってないです(笑)。稀に簡単な曲があるんですけど。そういうイレギュラーを除くと基本的に楽器陣は大変ですね。一般的な、ただただカッコいいロックだと刻んでいればOKなんですけど、ヴァイオリンが上にいることで下のほうでも支えつつ、いっぱい動かなきゃいけないというのがモニカ(Morfonica)の特徴なんです。

-たしかに、このテンポでも速くルート弾きするとかではなく、かなり動いていますもんね。

西尾:そうなんです。忙しい。BPMは200以上あった気がするので、動くし速いしで演奏陣はひーひー言っています(笑)。

-そんな「Tempest」の楽器の聴きどころというと?

西尾:2番サビ後の間奏にソロ回しがあるので、そこですかね。

進藤:それこそベースが1人目だ。

-ベース、ヴァイオリン、ギター、ドラムの順番でしたね。あそこのソロ回しはカッコ良かったです。

西尾:ありがとうございます。私はピック弾きなんですけど、普段だとスラップするときはピックを手の中にしまってやっているんですね。でもこの曲では、ピック弾きしつつ次の音だけ指ではじくみたいなことをやっているので、そこを聴いてくれたら嬉しいかな。

進藤:カッコいい~!

-シレっと言いましたけど、難しいことをやっていますね。

西尾:そうですね。ベースの人は指弾きが多いと聞くので、それをやっている人はなかなか少ないそうなんです。だからそれが強みというか、面白い要素なんじゃないかってベースの先生は言ってくれました。

-ちなみにBPMの順位では、「Tempest」はどのぐらいに入ってくるんですか?

西尾:2番目かな...? 「誓いのWingbeat」(2023年3月リリースの1stアルバム『QUINTET』収録曲)が205で最速ですね。

-となると「Tempest」は最速レベル。

西尾:最速レベルですね。

-そういう速い曲でも、力で押していく歌い方をしないのがポイントだと思うんですけど、レコーディングはいかがでしたか?

進藤:この曲に関しては、ましろちゃんで歌うのが最初はすごく難しくて、というか今も難しいんです。ましろちゃんの歌い方って私と真反対というか、出し方から真逆だったんですよ。前に押し出しちゃダメ、声も高くなきゃいけない。言葉ははっきり伝えなきゃいけないけど、ふわっとしていなきゃいけない、みたいな。何もかもが真逆だったんですけど、この「Tempest」ではそれを出すのが一番難しくて。

西尾:「Tempest」は初めてモニカに携わってくださる堀川(大翼)さんが作ってくださっています。"めっちゃ気合を込めて作りました"ってご本人から伝えられました(笑)。

進藤:とんでもない曲が来ましたね(笑)。レコーディングするときにそのお言葉をいただいたので、私もそれに応えなきゃと思いました。"forte"のツアー("Morfonica ZEPP TOUR 2023「forte」")を通して、ましろちゃんやMorfonicaのメンバーみんなが強くなるというか、そこが分岐点になると聞いていたので、その面で歌い方がちょっと開放されたんです。力強さをちょっと出したので、そこが今までと違います。今までだと絶対NGだったものがOKになったことで、ましろちゃんも変わっているんだなと感じましたね。