INTERVIEW
TEARS OF TRAGEDY
2024.05.07UPDATE
2024年05月号掲載
Member:HARUKA(Vo) TORU(Gt) HAYATO(Key)
Interviewer:フジジュン
-そして、ようやくライヴができる状況になって『TRINITY』の楽曲たちを昇華しなきゃいけないというところで、2022年のワンマンは『TRINITY』の収録曲を軸としたセットリストになっています。
TORU:そうですね。それとMCでも言ってるんですけど、"TRINITY&OVERTURE"ってタイトルには"TRINITY"と"&"が入ってて......。
HARUKA:あ~、そうだったんだ! 忘れてた。
TORU:当日MCで言ったときもこんなリアクションだったよね(笑)? 『TRINITY』の楽曲と『&』でアコースティック・アレンジした曲のバンド・バージョンで20曲くらい。それにゲスト・ヴォーカルを入れた曲などを加えて、という感じのセットリストだったんです。
-なるほど! そうすることで結果『TRINITY』の新曲たちと、ベスト盤のような曲がセットリストに並んだんですね。
HARUKA:そうですね。振り返るといいセットリストだね、忘れてたけど(笑)。
HAYATO:Blu-rayではそんな話もしているMCもひとつもカットせずに収録していて。僕が一番活躍してるのが曲中というよりはMCなんですよ。チャプターで飛ばせるようになってるんですけど、楽曲くらいの扱いになってるので、MCもぜひ観てほしいです(笑)。
-僕、資料としてCDしかいただいてないので、音源しか聴いてなくて。CDはMCがカットされてて、カッコいいところだけが厳選されてますから、アンコール・ラストの「The Arclight Of The Sky」で3人が雷様の格好をしてるなんて想像もしなかったです(笑)!
HAYATO:わっはっは、そうだ(笑)! もちろん雷様も映像には残ってます。
TORU:某有名コメディアンのオマージュで、座り順までこだわって座ってMCしてますからね。雷様の衣装が似合いすぎてるHAYATOの姿も注目してください(笑)。
-"雷様の格好をしよう"とかってのは誰が言い出すんですか?
HARUKA:私です(笑)。
HAYATO:3人組でできるものを探してたみたいで、THE ALFEEとかPerfumeとか、いろいろ言ってましたね(笑)。
HARUKA:その中で一番わかりやすいのが雷様なのかな? って。お客さんで刺さる年代も多いから。
TORU:"サポートのMAKI(ex-HER NAME IN BLOOD/Dr)君をどれだけ知ってるか?"という企画映像を出して。その罰ゲームとして雷様のコスプレを用意したんですけど......。
-嬉しそうに話してるのを聞いてると、罰ゲームになってないですけどね。
HARUKA:たしかに(笑)。私はやりたかったけど、ふたりには無理矢理やらせました。
TORU:僕は基本的にはカッコつけたい人なので、最初は頭を抱えましたよ。その前にアンコールで「Prison Of Abyss」って10分超えのシリアスな曲をやって、"前の曲からのギャップが......"と思ったんですけど、いざ当日になって出るときは全然抵抗なくて、"楽しそうにやってんじゃん!"ってツッコまれました(笑)。それくらい曲が進んでいくなかでいろんな思いがありましたし、お客さんとの空気感や高いテンションがあって、楽しくなっちゃって、ランナーズ・ハイみたいになっちゃいましたけど、お客さんもそれを受け入れて楽しんでくれていたので良かったです。
-それが何よりですよ。3時間近くかけて、しっかりカッコいいところを見せて、"あ~、楽しかった!"で終われるなんて最高です。
HARUKA:私エゴサーチをしたとき、"カッコ良かった"も嬉しいですけど、"面白かった"って言われる方が嬉しいってことに気づいてしまったんです(笑)。メンバーは困惑してるので、ほどほどにしようと思ってるんですけど。
HAYATO:相談じゃないですからね。"これをやろうと思う"って決定事項として言ってきますから。
HARUKA:そうだね(笑)。ワンマンだからってところはありますけど。みんな仲間じゃないですけど、何をやっても許してくれるだろうって気持ちで。
-そりゃそうです。15周年でAldiousと対バンして雷様で出てきたら、さすがに怒る人も出てくると思いますよ(笑)。
HAYATO:あはは、だからBlu-rayのDISC 2の方は全然ふざけてないです(笑)。
-ワンマンでは本編ラストが「No.05」、「時に鏡は嘘をつく」、「クロノメトリー」と『TRINITY』の曲でクライマックスを作ってるのも素晴らしいなと思ったんですが、『TRINITY』の楽曲たちをライヴで演奏しての手応えはいかがでした?
TORU:ツアーを通して演奏して曲が成長していくというのが本来あるべき姿だと思うんですけど、それもなくライヴ自体久しぶりで、我々の力が試されるってところもあったし。ライヴの直前は「Epitaph」のレコーディングやMV撮影といった、それ以外のやることがたくさんあって、怒濤のような日々の中でライヴの準備をして。サポート・ドラムのMAKI君がバチクソ仕上げて来てくれて、このジャンルはリズム隊がガッチリしてないといけないので、彼に助けられた部分もかなりありましたね。
-改めて『TRINITY』と聴き比べても、ライヴ盤ならではの魅力がしっかり出ています。
TORU:たしかにラストの「The Arclight Of The Sky」はふざけた格好をしてはいるんですけど、ギター・ソロの部分とか、スタジオ・テイクとまったく同じで弾くか? 当日のこのテンションで弾くか? と弾きながら悩んで、結果そのテンションで弾いたんです。"間違ってもいいや!"と思いながら、そのときの気持ちをアドリブで弾きたいと感じて。弾き終えて、"よっしゃ上手く弾けた!"って思いましたけどね(笑)。
-HAYATOさんはどうですか? 俺、「No.05」の鍵盤がめっちゃ好きなんです。
HAYATO:ありがとうございます。まさに「No.05」くらいからクライマックスに向かっていって、"さぁ、こっからキツいぞ"って思ったのを覚えてます(笑)。"このあと、あの格好も控えてるな"って思ったし。ただ、4年ぶりの有観客だったから、僕は『TRINITY』の曲だからどうってこともないくらい緊張しちゃって。この俺がおにぎりが喉を通らないくらい緊張してて、メイクさんに"顔色悪いよ"って言われましたから。
-終わったあとはそのぶん食べました?
HAYATO:終わったあとは、もう相当食べました!
HARUKA:たぶん大好きな揚州商人に寄って帰ったと思う。
HAYATO:TEARS OF TRAGEDYの愛するお店だからね(笑)。曲で言うと、僕は「Prison Of Abyss」が一番印象に残ってて、作るのに苦労したし演奏するのもすごく苦労したんですけど、ここが見せ場になってると思います。あの曲は本当にやって良かったね。
TORU:良かったよね。映像で観るとまためちゃくちゃいいですよ。映像編集のとき、この曲だけの日があったんです。HARUKAも含めて3人ヴォーカリストがいるので、"ここはどうしてもこの人を映してほしい"とか、映像も本当にこだわった1曲になりました。
HARUKA:ゲストのNeneさんは事故に遭ったあとで体調が万全じゃなかったんですけど、本当に素晴らしい歌声を聴かせてくださって、ご一緒できて本当に良かったです。
HAYATO:DOUGEN(THOUSAND EYES/Vo)さんとの絡みもカッコいいシーンがあって、ぜひ映像で確認してもらいたいと思います。
-HARUKAさんはワンマンで特に印象に残ってる曲はありますか?
HARUKA:「クロノメトリー」の曲中に"グラフィックポイ"という光る棒を回すと模様とかが出る演出を取り入れて。本物の大道芸の方に1日弟子入りして伝授してもらったんですけど、事前に伝えていなくて、普通のカメラだと写らないんですよ。で、当日になって"これやるんです"って言って、カメラマンさんを困らせたことを思い出しました(笑)。
TORU:それを言うと、俺も本番まで知らなくて、ど真ん中でそれをやってるのを見て"え? 俺、今からそこでギター・ソロ弾くんだけど?"って困ってしまって。さも知ってたかのような顔してギター・ソロ弾きましたけど、困惑してました(笑)。