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INTERVIEW

THE FOREVER YOUNG

2021.09.28UPDATE

THE FOREVER YOUNG

メンバー:クニタケ ヒロキ(Vo/Ba)

インタビュアー:荒金 良介

福岡県久留米発の4人組、THE FOREVER YOUNGが6曲入りミニ・アルバム『証』を完成させた。前作3rdフル・アルバム『ビューティフルユース』の出来も素晴らしかったけれど、今作はエバヤン(THE FOREVER YOUNG)らしい感情とサウンドをよりいっそう突き詰めた濃厚作に仕上がった。エモーション剥き出しの衝動性が増した一方、ナカオタイスケが正式加入し、新4人体制による初作品ということもあり、楽曲のカラフル度も高まっている。今回はクニタケヒロキ単独で話をうかがったが、そこにはコロナ禍を経て、様々な心境の変化も音源に刻まれているようであった。

-前作『ビューティフルユース』から約2年ぶりの音源になりますね。

前作のツアーが去年の3月でギリギリやれたんですよ。それが終わると、ライヴも続々とキャンセルになり、10月ぐらいまでライヴができなくて。最初は家でゆっくりできていいなぁと思ったけど、THE FOREVER YOUNGとしての存在意義がわからなくなって。とりあえず夏ごろにスタジオに入って、リリースは決まってなかったけど、曲作りしようと。

-昨年9月にクニタケヒロキ名義で1stシングル『夢幻』を発表しましたよね。これはどういう経緯で?

バンドとして動きづらい状態だったので、"単独作品を出してみない?"とレーベルの社長から言われて。弾き語りで曲を作って、レコーディングしました。今振り返ると、当時は"なぜ生きてるんやろう"と思ったけど、音楽に対する気持ちをそこで延命できましたね。

-延命できたというのは?

去年の3月から『夢幻』を出すまで、THE FOREVER YOUNGは本当に必要とされているのかなと思いましたからね。でも毎日つらいことがありますけど、"クニさん(クニタケ)の歌声を聴いて頑張ってます!"というコメントをSNSで読んだり、ソロで弾き語りライヴをやったときに涙を流して聴いてくれるお客さんもいたりしましたからね。

-音楽に向き合う姿勢もリセットされた部分はあります?

そうですね。なんのために音楽をやっているのかなと。自分の作品をリリースして、ライヴをやりたい。それは根底にあるけど、僕が書いた歌詞やサウンドに心を重ねてくれる人をひとりにしたくなくて。今までも対、人に曲は書いていたけど、もっとディープになったというか。それは今作のリリースにも繋がるんですけど、自分の人生のテーマとして、優しくありたいという気持ちがあるんです。でもそれも漠然としていて、ただいい人になりたかっただけなのかなと思って。コロナ禍で考えることも増えて、別にいい人になりたいわけじゃなく、僕と関わってくれた友達、恋人、家族もそうだし、THE FOREVER YOUNGの音を聴いて、観てくれて、感情移入してくれた人を幸せにしたいなと考えたんです。それがいい人になりたいという気持ちのゴールだったんですよ。今作を出す前につらいなぁと思うことがたくさんあったので、今回は自分に向けて歌っている曲が多いんです。その気持ちと重なった人に対して、優しくいたいなって。

-なるほど。

以前は"君はひとりじゃない"、みたいなことを歌詞で書いていたけど、それも漠然としていたなと思ったんです。俺が俺のために歌った曲に心が重なった人は同じ気持ちだし、そこでひとりじゃないよ、と明確に言えるんじゃないかという。

-誰かに届けることよりも、まず自分の内面を掘り上げる方向に進んだのはなぜだと思います?

自分がつらいこと、悲しいことを今まで以上に実感したからだと思います。もともと楽しいことより、あのときめっちゃ嫌やったなぁとか引きずるタイプなんですよ。コロナの時期はそれを特に感じたので、自分が自分の楽曲で助けられるものを作りたくて。制作していたころも今まで以上に自分自身がボロボロだったのかなと。

-前作も等身大であることを意識した作風でしたが、今作ではよりリアルな心情を掘り下げてますよね。歌声、コーラス、演奏は生々しいエモーションが剥き出しになっているなと思います。

"こういうビートを取り入れよう"とチャレンジするバンドもいますけど、"もっともっと自分らしく表現しよう!"と思ったのが今作ですね。

-その中で最初に完成した楽曲はどれですか?

1曲丸々できたのは「人間合格」ですね。"同じコード進行で、よくそんなにメロディを変えられるね?"と言われることが多いんですけど、同じコード進行で膨らませる作業のほうが大変で。それはメンバーのタカノ(ジュンスケ/Gt)、オガワ(リョウタ/Dr)、今年8月に正式加入したナカオ(タイスケ/Gt)が広げてくれました。最初に思ったのは今の心情を吐き出したくて、"『止まない 雨はない』なんて言って/まだ今も世界を濡らすんだ"の歌詞に関しては、"止まない 雨はない"とか言うけど、悲しいことはずっと心の中に残っているし、そんなポジティヴな言葉では片づけられないんですよ。冒頭の"帰り道はもう忘れてしまった/行き先は滲み見えないまま"という歌詞も、ライヴができなかった期間のことを赤裸々に書けました。

-"止まない 雨はない"なんて言葉で簡単に片づけるんじゃないと?

そうですね。僕がひねくれてるだけかもしれないけど、止まない雨なんてないと言われても、そんな言葉は1秒で消えると思うんですよ。

-はははは(笑)。

それよりも"『止まない 雨はない』なんて言って"と言われたほうがそうだな! と思うし、キツイ言葉のほうがみんなの心の中に残るかなという。で、サビで"俺たち人間合格"と言っているんですけど、それがさっきも言ったように、自分たちの歌詞や音楽に気持ちが重なったやつのことを俺たちと表現しているんです。人間失格じゃなくて、人間合格だよ、と曲で証明したくて。先が見えずに毎日なんとなく生きている人もいると思うけど、それは間違いじゃないし、人間らしいことなんだよと伝えたくて。それは何もできなかった時期の自分にも言っているんですけどね。