MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

IRIE BOYS

2021.07.06UPDATE

2021年07月号掲載

IRIE BOYS

Member:Alan James Ishida(Vo/Djembe) Shinhong Park(Gt) Riku(Ba) ShinyonP2(Dr)

Interviewer:荒金 良介

横浜発の4ピース・バンド、IRIE BOYSの1stフル・アルバム『Buddys FM 045』は、これまでのバンドの歴史を網羅したバラエティに富む楽曲が揃っている。ハードコア、レゲエ、ダブ、スカ、エスニックなど多様なエレメントを溶かし込み、ジャンルごった煮のミクスチャーっぷりはさらにその間口を広げた懐の深さだ。何にも縛られず、自由奔放に感性を解き放ったサウンドは聴く者を踊らせ、身体の奥底に火をつける熱量に漲っている。現時点でバンドの"決定打"と言える豊潤な作風を作り上げたメンバー4人に話を訊いた。


いろんな表現をぶち込めるのが1stフル・アルバムの良さですからね


-今作は前作となる1stミニ・アルバム『I』(2019年リリース)からちょうど2年ぶりの新作になります。この期間はどんなふうに過ごしていましたか?

Park:ライヴ三昧でしたね。ツアー([IRIE BOYS 1st Mini Album " I " Release Tour])を回り、無事にファイナルを終えて2020年にコロナが始まったけど、そこで制作期間に入ったんですよ。去年は通販/ライヴ会場限定シングル(『INFECTED PERSONALITY TOWN』)を春先に出す予定だったけど、それが11月に延期になりましたからね。その間にフル・アルバムを作りました。

-去年はいつ頃までライヴをやっていたんですか?

Park:3月頭までやってましたね。Alanが新宿ANTIKNOCKで企画("Stinky Junkies")をしてて、それができるかできないかという状況のなか、なんとか開催しました。それからはライヴをいったんやらずに......。

P2:6月に町田CLASSIXで配信をやって、それから少しずつライヴをやり始めた感じですね。

-配信ライヴをやってみた感触はどうでした?

Park:思ったよりいい作品になりました。4時間ぐらいリハをやって、本番に臨んだんですけど、周りの先輩もリアルタイムで観てくれたし、やって良かったなと。

Riku:反響もすごくありましたからね。

P2:ひとつの作品作りという意識でやりました。

-ライヴ会場限定シングルの楽曲はいつ頃に作ったものなんですか?

Park:2019年にできた曲なんですよ。シングルと「BANANA」(2020年6月リリース)は同じタイミングで録って、「BANANA」に関しては出すつもりはなかったけど、配信で出そうと思って。

-「BANANA」はヘヴィさもありつつ、歌メロは非常にキャッチーですよね。

Park:もともとデモに入っていた曲なんですよ。

P2:わりと古めの曲ですからね。

Park:SiMとツーマン("Club Lizard Yokohama 15th Anniversary!!~いままで​ありがとう~")をやったときに「BANANA」を演奏中に本物のバナナを投げたんですよ。

-えっ、ステージ上から?

Park:そうそう。横浜リザード(club Lizard YOKOHAMA)の店長にめっちゃ怒られましたけどね。

P2:バナナでツー・ステップ踏めねぇじゃねぇかよって、ツイートしている人もいました(笑)。

-ライヴ会場限定シングル(『INFECTED PERSONALITY TOWN』)については?

Park:コロナが蔓延し始めた頃で、ジャケはドラムの兄(P2)が描いてくれたんですけど、横浜を舞台にゾンビたちがたくさんいるという。それは今の情景を映し出してます。「Master of Life」はずっとやっている曲で、それをシングルで出したなと。あと、思いっきりダブな感じや、コテコテのラップコアを入れた3曲ですね。

-バンドの音楽的な振れ幅を見せようと思ったんですか?

Park:そうですね。前作から今作のアルバムに繋がるように、こういうアプローチもしていくよって。

P2:そのライヴ会場限定シングルでいろいろトライできたから、今回は1stフル・アルバムらしい仕上がりになったと思います。いろんなカラーの曲が入ってますからね。

-今作は1stミニ・アルバムと比べても、また違う作風になりましたね。縦にも横にも音楽性の幅はグッと広がったなと。

Park:そうっすね。コテコテのバラードもありますから。振れ幅は大きくなりました。

Alan:13曲止めずに聴いてほしいですね。一曲一曲の空気感や雰囲気もイメージしながら、レコーディングしましたから。

P2:コンセプト作ではないけど、今回はアルバムに一貫性もあるし、曲順の流れもきれいじゃないかと思うんです。

Riku:昔からやっている曲もあるんですよ。それこそ僕が入る前からやっている初期の曲もあるから。IRIE BOYSの歴史も形になっているし、こういうバンドだったんだ! とわかる1枚ですね。

Park:そうだよね。昔から俺らのことを知っている人は、"うわっ、この曲入っているんだ!"と思ってもらえるんじゃないかと。

-前作よりも、今作のほうがバンドの歴史を網羅した集大成的な1枚だということですか?

Park:ミニとフル・アルバムでは観点が違うんですよ。ミニのときは今やってる曲を入れようという感じだったけど。フル・アルバムは自由にできるというか、今までの曲だったり、またライヴでやりたいと思う曲だったりも入れようと思うんです。

P2:いろんな表現をぶち込めるのが1stフル・アルバムの良さですからね。