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INTERVIEW

秘密結社ニルヴァージュ∀

2020.11.26UPDATE

秘密結社ニルヴァージュ∀

メンバー:アヤァ=オブ=ザワールド セイゴ=マーベラス=カネキ ハル=T=ブラゴ ミカヅキ=ツキノ 三代目暴走地獄龍轟 マーク=ノースヴィレッジ ルイ=マリア=ローゼス

インタビュアー:山口 哲生

現在のメンズ・アイドル・シーンを否定し、自らの信じた道を突き進んでいる秘密結社ニルヴァージュ∀が、アルバム『超ウイルスバスターズ ヴィラン盤』をリリースした。新型コロナウイルスの影響を受け、発売を延期していた本作には、グループの特色でもあるハードなバンド・サウンドを基軸に、活動初期からライヴで披露されている定番曲や、強力な作家陣を迎えて完成させた新曲群まで、グループ同様、とにかく一癖も二癖もある全13曲を収録。ここからより高く羽ばたくための1枚を完成させた7人に話を訊く。

-発売延期になっていたアルバム『超ウイルスバスターズ ヴィラン盤』をいよいよリリースされますが、当初と内容に関して変更が出たりはしましたか?

アヤァ:多少ありました。GOING STEADYの「BABY BABY」をカバーしてるんですけど、当初は入れる予定じゃなかったんですよ。でも、コロナの影響で発売が延びたから、何かやろうよという話をしていたときに、「BABY BABY」がやりたいと思って。それで話をしたらOKを出してもらえました。あとは、時間が増えたぶん、曲のアレンジもプラスしてやれたんで、音源としてのクオリティはかなり上がったと思います。ルイさんもベースを弾き直したりとかして、打ち込みじゃなくて生になったところもあるので。

-ニルヴァージュ(秘密結社ニルヴァージュ∀)が大事にしているロック・サウンドは軸にしつつ、かなり多様な楽曲を収録されていますけど、改めてどんなアルバムになったと思いますか?

アヤァ:アルバムを作るときに、いろんな方向にアタックしたいというコンセプトがあって。激ロックさんにも出させていただいているように、やっぱりロック・シーンに行きたいという気持ちが強くあるんですよ。それだけじゃなくて、今ってロック・バンドもアニメのタイアップとかをやっているので、アニソン・シーンとか、あとはネット音楽のほうとか、各方面に攻撃をしかけた1枚にしようと。それを完成させて、ひと通り聴いてみて......やべぇアルバムだなと思いましたね(笑)。なんか、変なんですよ。ひと言で言うと、"カオス"でしかなくて。

-たしかに(笑)。でも、自分たちがアイドルという形態を選んだのは、音楽ジャンル的に自由になれるからということをお話されていましたし、ある意味、筋は一本通っているなと思いましたよ。

アヤァ:たしかに筋は通ってますね。バンド・サウンドであることとか、信念みたいな部分はブレてないです。なんか、どれもシングルになれる曲が入っているので、そういう感じで聴いてもらうといいかもしれないですね。アルバムとして聴くと、それこそカオスで変だなと思うかもしれないけど、これが全部シングル曲だと思ったら、"おぉ......!"ってなると思うんで。だからまぁ、変なアルバムですね(笑)。

-(笑)メンバーのみなさんとしては、アルバムに対してどういう印象があります?

セイゴ:それこそカオスでしたね(笑)。歌っていてカオスやなと思ったし、歌うのが難しかった曲もあったし。あとは攻撃的な歌詞もあって、良くも悪くもニルヴァージュがよく出てるなと思います。自分たちのグループ性とか、アヤァさんの思考とか、そのあたりがよく出てるなって。

ハル:うん。自分たちらしさはしっかり出てるんじゃないかなと思いますね。

轟:ニルヴァージュのメンバーって、それぞれ個性が全然違うんですよ。アルバムもそういう感じというか、いい意味で統一感のないものになったんじゃないかなと思います。

ツキノ:でもまぁ、ひと言で言うと"面白い"だと思いますよ。今までいろんな音楽を聴いてきたけど、こういうアルバムには出会ったことないなと感じたので。

マーク:僕としては、今まで歌ったことのないような歌詞ばっかりで、新鮮な感じがすごくありました。

-特に新鮮な歌詞というと?

マーク:「ダ・ダ・ダメ・絶対出禁」(笑)。

セイゴ:「フェス絶対盛り上げるマン」もだいぶヤバかったよな(笑)? あれはほんまキツかった。

マーク:うん。でも、全体的に歌ったことのないものが多いですね。

-たしかに普通であれば歌わないようなことを歌っていますからね。ルイさんはいかがですか?

ルイ:さっきアヤァ君も言ってたけど、時間ができたことによって余裕を持って中身を見れたのは良かったですね。初校のミックスが、自分たちのイメージとはあまりにも違うものが降りてきたんですよ。バンド・サウンドと離れていたので、そこに細かい指示を出しながらそっちの方向に修正していく作業が結構大変で。これ、絶対にエンジニアさんに嫌われるだろうなと思いながら(苦笑)、長文(メール)を毎日送ってました。

アヤァ:やっぱり僕らの形態がアイドルだから、どうしてもアイドルっぽい方向のミックスになっちゃうんですよ。僕としては"バンド寄りで"とは伝えるんですけど、エンジニアさん的には"アイドルの中でのバンド寄り"な感じにしてしまうから、もっとバンドな感じにしてくださいって。"これ以上、音をあげちゃうと、声が聴こえなくなっちゃうよ?"って言われても、"それで全然いいんです!"って(笑)。

-そこは譲れないものだからこそのこだわりですね。先ほどマークさんが挙げられていた「ダ・ダ・ダメ・絶対出禁」は、お客さんのことを直接的に歌っている曲ですけど、どういうところから生まれてきたんですか?

アヤァ:トラックはReVision of Senceにお願いしているんですけど、ディスソングを作りたいなと思って。ディスソングって面白く聴けるじゃないですか。キュウソネコカミとかそういうのがすごくうまくて、サブカル女子とかヤンキーのことを歌っているけど、じゃあウチはオタクのことを歌おうと思って。そこは他のメンズ・アイドルは絶対にしないことでもあると思うんです、売上命みたいなところがあるから(笑)。こういうことを歌うことによって、売上は落ちるじゃないですか。

-不快に思う人はいるでしょうね。

アヤァ:そうそう。そこを不快に思う人たちばっかりなんですよ。この曲を最初に出したときに、"私たちはこういうのを聴きたいわけじゃない"って言う人もいたけど、僕からしたら"そうやって思う時点でそっち側の人間なんだよ、気づいてるか?"っていうメッセージなんです。だから、これをお披露目したときに狙い通りだなと思ったし、僕としてはそういうファンが欲しいわけじゃないんですよね。この前、ライヴでも話したんですけど、僕は信頼関係を築けるファンが欲しくて。それは平気で悪口を言い合える関係とかではないし、僕も失礼なことは言わないように気をつけてますし。"お前太ってんな?"とか"お前ブスだな"とか直接言わないんで。でも、こういう曲で笑い合えるのがちゃんとした信頼関係というか、こういうのを面白がってくれるファン層が、僕が一番欲しいファンなんですけど、それはたぶん、メンズ・アイドルのオタクじゃないんですよね。もちろんこういうことを不快に思わないオタクもいますけど。

-「ムカつくオタク7つの掟」もそういう流れから生まれたんですか? ディスソングというか、あるあるネタみたいな感じですけど。

アヤァ:この曲は、僕がお客さんから言われたら嫌だなって思うことを素直に書きました。僕が嫌だなって思ってるということは、たぶん、他のみんなも嫌だと思ってると思うんですよ。僕はこう見えて意外と普通な人間の感性を持ってるんで。だから、これはディスというよりも、これをしなければ嫌われないよ? っていう、僕からのプレゼントですね。

ハル:プレゼントって(笑)。

-マニュアルみたいな?

アヤァ:そうです。でも、オタクとか関係なく、失礼な人って嫌われるじゃないですか。友達とか仕事とかなんでもいいけど、失礼な奴って、"あいつ失礼だよな"って影で言われるし、それはオタクも一緒で。失礼なオタクは"失礼な奴だな"って楽屋で言われるんで。

-アイドルとオタク云々の話ではなく、人間関係の話。

アヤァ:そうそう。これは人間関係のヒントです(笑)。人が誰かを嫌いになるときって、ひとりではなかなか嫌いにならないと思うんですよ。絶対に仲間を見つけようとするから。例えば、僕がハルト(ハル)に失礼なことをしたとして、ハルトが不快に思った。で、ハルトがセイゴにその共感を求めたら、セイゴも僕の敵になるんですよ。誰かひとりに失礼なことをすることによって、他の人たちにも"失礼なことをした"ということが残って、どんどん嫌われていくシステムになってると思うんですよね、人間関係って。オタクはそれがもっと深くなるから。密な関係だし、近いし。だから、それはしないほうがいい。

-みんな気をつけようと。

アヤァ:そうです。人間は怖いぞ! っていう。