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INTERVIEW

Free Aqua Butterfly

2020.02.10UPDATE

2020年01月号掲載

Free Aqua Butterfly

Member:あきら(Vo) 早希(Vo/Ba) sola(Gt) Kegoi(Dr)

Interviewer:山口 哲生

2013年にヴォーカルのあきらを中心に結成し、大阪を拠点に活動しているFree Aqua Butterfly。あきらと早希による男女混声のツイン・ヴォーカルを武器に、様々なイベントに出演している4人が、3月4日に2ndミニ・アルバム『Boo&Coo』をリリースすることになった。激ロック初登場となる今回はFree Aqua Butterflyらしいポップさはありつつも、ハードであることを意識して制作されたミニ・アルバムについてはもちろん、メンバー・チェンジを繰り返しながら現体制に至ったこれまでのことや、これからの活動についてメンバー全員に話を訊いた。


自由っていうのがこのバンドのキーワードにあるかもしれない


-あきらさんは、Free Aqua Butterflyを立ち上げるときにどういうバンドにしようと考えていたんですか?

あきら:最初は趣味で自分の好きな音楽をやろうと思っていて。僕は男性ヴォーカルの曲も女性ヴォーカルの曲も好きなので、どっちもやれるバンドにしたいと思って始めたのがきっかけですね。

-男女混成というのは最初から考えていたと。

あきら:考えてました。最初は3ピースで、僕がギター・ヴォーカルで、女性のベース・ヴォーカルと、あとはドラムだったんです。でも、もともといたメンバーも趣味の一環としてやっていたので、就職でやめて。僕もバンドは趣味で続けていきたいなと思っていたんですけど、メンバーが変わっていくうちに気持ち的に熱いメンバーが増えてきたんですよね。それで、"ちゃんとやろうよ"みたいな(笑)。どうせやるんだったら、もうちょっと進んでいってもいいんじゃないかっていうことで今はこうなりました。

-メンバー・チェンジを繰り返していくなかで、あきらさんの次に古株になるのが早希さんですか?

早希:そうです。当時のベース・ヴォーカルが就職でやめることになって、お手伝い程度で始めたのがきっかけでした。

-最初はサポートだったんですね。

あきら:このバンド、僕以外は最初全員サポートだったんですよ。

早希:だから、最初はついていく感じだったんですけど、やるんだったら頑張りたいなっていう気持ちに変わりました。

-何か大きな出来事はあったんですか?

早希:いやぁ......(笑)。徐々に積み重なってみたいな感じだったので、これといって大きい出来事はなかったかもしれないです(笑)。

-なるほど(笑)。本腰を入れて続けているのはこのバンドに魅力を感じているからこそだと思うんですが、早希さんが思うFree Aqua Butterflyの魅力というと?

早希:自由な感じでワイワイやっているのが魅力かなとは思うんですけど、バンド自体に魅力を感じていたというよりは、ヴォーカルについていきたい気持ちが強かったんですよね。

-そもそもおふたり(あきら、早希)は知り合いだったんですか?

早希:そうです。

あきら:メンバーみんな結構古くからの知り合いですね。

-早希さんとあきらさんが初めて出会ったのはいつ頃?

早希:もう15年前ぐらい?

あきら:それぐらいか。僕、前にもバンドをやってたんですけど、そのときはベースだったんですよ。(早希は)そのバンドのヴォーカルの友達やったんで、ライヴを観にきていて、そこで知り合った感じでしたね。そこから交流はあったけど、バンドを組んだのはだいぶあとです。

-その次に加入されたsolaさんも古くからの知り合いだと。

sola:Free Aqua Butterflyが始まったときぐらいに知り合ったんですけど、自分が今まで出会ってきた人とは全然タイプの違うキャラクターやったんで、自分の価値観は広がりました(笑)。

-どんなキャラクターの人だなと思いました?

sola:自由というか(笑)。

Kegoi:自由っていうのはこのバンドのキーワードとしてあるのかもな?

sola:たしかに。あと行動が速いので、いろんなことがすぐに決まっていくイメージはありました。

-あきらさんとしても、solaさんにギターをお願いしたいと思っていたところがあったんですか。

あきら:そうですね。初めは誰でも良かったんですけども。

-(苦笑)

あきら:いや、このバンドを始めるときに僕の中では、"来るもの拒まず去るもの追わず"っていうシステムでやろうって決めていたんですよ。だから、"やめたい"って言われたときも"はい、どうぞ"、"入りたい"って言われたときも"はい、どうぞ"っていう。でも、最近は変わってきてsola君は絶対に入ってほしいと思ってました。これまでは話の流れで決まることが多かったけど、sola君には面と向かって"入ってくれ"ってお願いしたので。

-どんなところがいいなと思ったんですか?

あきら:人間性です(笑)。みんな今はこうやって褒めてくれているんですけど、僕あんまりメンバーと交流しないんですよ。プライベートではほぼ会ったことない人もいて。で、早希ちゃんも僕と同じくメンバーに興味がないタイプなんです。そういうなかでsola君はちゃんと周りを見て交流してくれるタイプなので、そういう意味でも便利というか(笑)。

sola:便利(笑)。

あきら:癒しキャラやし僕がなかなかできないことをしてくれるんで、そういう人がひとりはいたほうがいいかなと思ってお願いしました。

-現体制で最後に加入されているのがKegoiさんですね。

Kegoi:このバンドはしばらくの間ヴィジュアル系をやっていたんですけど、そうじゃなくなるときにドラムともうひとりのギターが抜けたんです。それで体制を新たにするときにやろうかっていうことになって。

あきら:彼(Kegoi)とは15年じゃきかないぐらいの付き合いですね。あと、前のドラムの先生だったし、もともとうちの曲をレコーディングで叩いていて。

Kegoi:影ドラマーとしてやってたんで(笑)。

あきら:だから即戦力というか、なんの苦もなくできるという。前までヴィジュアル系をやっていたんで、(Kegoiは)ヴィジュアルが悪かったから、お願いすることはなかったんですけど(笑)。

Kegoi:すまんかったな(笑)。

あきら:でも、僕の中でこの人がバンドに入ってくれたのって結構奇跡やと思ってるんです。大阪のドラマーで、僕の中では有名人やったんで、サポートでいいから叩いてくれへんかなって思っていたから、すごくラッキーでした。

-では、3月4日にリリースされる2ndミニ・アルバム『Boo&Coo』について、お聞きしていこうと思います。ポップでありながらハードさもある1枚になりましたが、制作するにあたってどんな青写真を描いていましたか?

あきら:正直に言うと特にはなかったんですけど(笑)、前にお偉いさん方に相談したときに"君らはどことも合わない"って言われたんですよね。幅広くやりすぎていてみんなが観にくい感じになっているっていう。だから、入口を広げていくというよりは、狭めてみようと思ってはいました。それで今回は僕の中でだいぶハードにしてみたんですよ。

-入口を作るためにとった方法がサウンドをハードにすることだったと。

あきら:そうです。ハードなものを入口にして"こういうこともやってんねや?"って思ってもらえたらいいなと考えてました。

-あと、聴かせていただいた印象として、ラップ・ロック的なニュアンスが強くなっているなと思ったんですが。

あきら:そうですね。もともとそういう音楽は好きなんで。

Kegoi:昔からあきら君が作る曲にはラップ・パートが入っていて、且つあまり重すぎないというのが、彼が作る曲のだいたいの特徴だと思うんですよね。そこから受ける印象はパーティーライクなものというか。だから、ラップの要素があって、パーティーっぽい印象と、しっかりとロックなサウンドが合わさったのが今回の作品やと思いますね。"Boo&Coo"というタイトルは僕が考えたんですけど、そこにもそれが出ているんじゃないかと。

-ちなみにタイトルの意味というと?

Kegoi:まず、韻を踏んだようなものがバンドに合っているかなと思って、いろいろ言葉を考えていったんですけど、まず、"Boo"は野次ですね。ブーイングの"Boo"。で、"Coo"はコソコソ話や、ささやきみたいな感じなんですよ。だから、音楽が大音量で流れてるクラブみたいなところで"ええぞー!"って言っている人とか、"今晩どう?"って言っている人とかがいるような、パーティーな感じが出せればいいなっていうのがひとつありました。あと、スラングで"boo coo"は"すごく大きい"っていう意味もあって。ちょっとお色気の場面とかで使う単語なんですが、そういう感じが僕らのパーティー感......と言ってもすごく明るいわけではないけど(笑)、そこを色づけるのにいいタイトルかなと思ってメンバーに言ったところ、これでいこうとなったんです。