INTERVIEW
lantanaquamara
2019.01.15UPDATE
Member:SO(Gt/Vo) 川光(Vo) マタロウ(Ba)
Interviewer:宮久保 仁貴
-これは期待ですね! では、SOさん個人の活動にフィーチャーしたいです。今年3月、かねてよりサポートを務めていたブラック・メタル・バンド、COHOLにギタリストとして加入されて、国内外の猛者と共演されてきたかと思いますが、この活動の結果、lantanaquamaraに影響を与えられたことはありますか?
SO:あります。具体的にはギタリストとしての引き出しが増えたこと、lantanaquamaraでは未だ体験できない規模のステージを経験できていること、憧れのミュージシャンと共演できたこと、の3点です。ひとつ目については、COHOLの曲って僕の手癖ではまず出てこないようなコードやフレーズが盛りだくさんなので、単に曲をコピーするだけでもどんどん引き出しが増えていくんです。「ネオンテトラ追放」も、曲調はまったく違いますがCOHOLからの影響がかなりダイレクトに反映されています。ふたつ目については、サポート・ギタリストとして出演したフェス"After Hours"に始まり、フィンランド・ツアー、香港ツアー、Tomy Wealth企画の"MASKED MANSION"など、大舞台をたくさん経験させていただいています。lantanaquamaraでも当然大きなステージでやれるようになりたいので、この経験が将来的に生きてくると思っています。3つ目については、heaven in her armsやVampillia、kamomekamomeなど、自分が学生時代から憧れていた先輩方との共演ですね。みなさんCOHOLに入ったばかりの僕に対してでも共演者として同じ目線で接して下さるので、恐れ多いのですが、僕も同じ目線で会話ができてしまっているという......。もちろん、リスペクトの気持ちは変わらず持っています。今は"COHOLに新しく入ったギタリスト"としてしか見てもらえていないと思うのですが、いつかはlantanaquamaraでみなさんにも認めていただけるような成果を残して、"lantanaquamaraのSO"として認知してもらえるようになりたいですね。
-そういえば、この3人が2013年に集結してから間もなく6年が経過しますね。現在の心境を語ってください。
マタロウ:ずいぶん仲良くなれたなと思います。最初は機材だとか音楽だとか、オタクっぽい話しかしなかったんですよ。ただ、最近は日常でこういうことがあったとか、やっと話せるようになりましたね。今でこそこんな感じですが、基本SO君は人見知りなもんで(笑)。
SO:信頼関係は構築できてるよね。僕がバンドの主導権を握ってしまうことが多いものの、何かアクションを起こす際には必ずふたりに相談して意見を貰うようにしている。3人が同じくらいの熱量でバンドの成長にコミットしているというか、チーム感が出てきたかなって。
マタロウ:所々で意見のすり合わせはしつつも、SO君が無意味なことはしないことを知っているので、彼が興味を持って行動するならそれは間違いないなと信じています。
川光:今回の「ネオンテトラ追放」もそうだったよね。インパクトがあって面白いとは思ったんですが、完成形が想像できなかった。ただ、このタイミングで、こういう形で、彼が持ってきたということは必ず意味があると信じることができました。だからこそ、最大限言葉のアイディアを出してSOが提示した世界をもっと素敵なものにしようと思えました。3人で話せばわかり合えないということはないし、最終的にもとのアイディア以上の楽曲に仕上げることができた。そういうところが、なんだかバンドっぽくなってきたというか。
SO:僕がクリーン・ヴォーカルをやるというのも、当初まったく頭になかったことなので。そういう、いろんな人間が集まったときに発生するアウトプットの変化が、バンドの面白いところだよね。
-たしかに!これからもこの関係性が続くといいですね! さて、近年lantanaquamaraに近いポスト・メタルやブラック・メタル、激情系ハードコアの定義が近年拡大されているように思います。こちらについて思うことを教えてください。
SO:定義、というと頭を抱えてしまうんですが、興味深いと思っていることがひとつあります。2017年の"After Hours"開催前後のシーンの動きです。結論から言うと、シーンが徐々に拡張されていっているような感覚があるんです。例えばBorisやENDONとTHE NOVEMBERSが"ノイズ"をキーワードに繋がったり、envyに9mm Parabellum Bulletの滝(滝 善充)さんがサポート・ギタリストとして参加されたり。あともうひとつ象徴的な出来事として、青木 裕(downy/Gt)さんのソロ・アルバム『Lost in Forest』にDIR EN GREYの薫(Gt)さんが参加されたことがあると思っています。こういった場で故人のお名前を挙げるのは心苦しいのですが、本件もとても重要な出来事だと考えています。安易な解釈かもしれませんが、"After Hours"の中でも特に硬派で結束の固いイメージがあるメタル/ハードコアのコミュニティが、部分的に別のコミュニティと繋がって、より大きな母集団を形成しようとしているように見える。僕はその動きにとてもわくわくしています。"After Hours"に出演しているバンドは、みんな外タレの模倣に留まらない、独自の音楽を追求しているカッコいいバンドばかりでしょ。でもそんなカッコいいバンドって、"After Hours"のコミュニティの外にもいるはずですよね。そこがうまく繋がって、もっともっと大きなコミュニティが形成されていったら、どうなるんだろうって。もし本当に僕が思っているような動きがあるのであれば支持したいし、lantanaquamaraもその一員になれるよう、もっといい曲をたくさん書いて、いいライヴをしていきたい。そう思っています。
-音楽シーンとして、この流れがもっと大きく広がりを持つような気がします。そんな潮流の主流となるべく、みなさんの今後の予定、目標を教えてください。
SO:まず今後の予定ですが、4月14日に渋谷eggmanで開催される"LR PRESENTS THE LAST STANDⅡ"に出演します。Vampilliaやheaven in her armsなど、"COHOLのSO"としてしか対バンしたことがない先輩方との共演のチャンスをいただいたので、ライヴでいいものを見せられるように準備しています。未公開の新曲も演奏する予定です。年内目標は、1stアルバムをリリースできる状態になること。これは曲作りもそうだし、パートナーシップを結べるマネジメント/レーベルさんを見つけたいとも思っています。中長期目標は、"After Hours"と"LUNATIC FEST."の双方に呼んでいただけるようなバンドに成長すること。5年以内で、そこまで行きたい。無茶なことを言っているのはわかっていますが、実現に向けての努力は惜しみません。
-それでは最後に、激ロック読者へのメッセージをどうぞ。
SO:ここまでインタビューを読んでくださって本当にありがとうございました。この記事を通して、少しでも僕たちの活動に興味を持ってくださる方が増えたら嬉しいです。音楽は、人に聴いてもらえて初めて価値を持つものだと考えています。lantanaquamaraの楽曲がみなさんの生活に寄り添い、退屈な毎日に少しでも前向きな彩りを与えられるようなものになるよう、これからも活動を続けていきます。今後とも何卒、よろしくお願いいたします。
RELEASE INFORMATION
lantanaquamara
配信シングル
「ネオンテトラ追放」
NOW ON SALE!!
Bandcamp
Spotify
Apple Music
LIVE INFORMATION
"THE LAST STAND II"
4月14日(日)渋谷eggman
OPEN 16:15 / START 16:45
出演:heaven in her arms / HELLCHILD / ABIGAIL / COFFINS / Vampillia / lantanaquamara
[チケット]
前売 ¥3,000 / 当日 ¥3,500(1D別)
■一般発売中
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