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INTERVIEW

KAMELOT

2018.04.24UPDATE

2018年05月号掲載

KAMELOT

メンバー:Thomas Youngblood(Gt)

インタビュアー:山本 真由

"LOUD PARK"などで来日経験もあり、ここ日本でも多くのファンを獲得している、アメリカのメロディック・パワー・メタル・バンド KAMELOTが、ニュー・アルバム『The Shadow Theory』をリリースする。これまで幾度かのメンバー・チェンジを経てはいるものの、その軸はぶれることなく、独自の美学に基づくメロディとシンフォニックな世界観を築き上げてきた彼ら。そんなバンドのサウンドとモチベーションの核とも言えるオリジナル・メンバーであり、メイン・ソングライターでもあるThomas Youngbloodに、新作と開催を控えた来日公演について訊いた。

-まず、ニュー・アルバム『The Shadow Theory』の完成、おめでとうございます! 制作を終えてからのバンドの近況を教えてください。

ツアーで超忙しいよ。1週間後には最大規模の北米ツアーに出かけるる(※取材日は4月上旬)。4週間のツアーで、4月16日から始まるから、それに向けて準備してきたんだ。リハーサルをしたり、ステージ用のヴィジュアル関係に取り組んだりしている。そして、インタビューもかなり受けているんだ。この間は、ヨーロッパに1週間滞在してインタビューを受けていた。というわけで、仕事は終わらない。むしろ、アルバムが完成したら始まった感じだね。これからはひたすらツアーだ。2019年も、このアルバムに伴うプランがすでにある。すごいことだよ。アルバムが出てからというもの、周囲から興味をすごく持たれているんだ。ビデオも出るし、エキサイトしているよ。

-今作は12枚目のアルバムになりますが、KAMELOTは1995年の1stアルバム(『Eternity』)からこれまでずっと、3年以内に1枚のペースでリリースをしていますね。このようにコンスタントに制作を続けてこられた秘訣は何かありますか?

昔のバンドは、1年半に1枚は出していたけどね! 最近はツアーがあって、それにかなりの時間を割かれているんだ。もちろん、これは嬉しい問題だよ。3年に1枚は、俺からするとちょうどいい。"俺のバンドのニュー・アルバムをそろそろ聴きたいな"と思えるタイミングなんだ。例えば、今度4月からアメリカ・ツアーが始まるけど、3年ぶりに訪れる都市もあるんで、2年半したらそこのファンはまた新しいアルバムを聴く気になる。だから3年というのは、クリエイティヴになれると同時にあまり長く待たせないという点で、音楽を出すにはとてもいい期間だと思う。

-今作『The Shadow Theory』の制作はいつごろから始めたのでしょうか?

2017年12月だったかな。俺は2~3週間ドイツへ行って、何ヶ月かあとにもう一度行って、Oliver(Palotai/Key)のホーム・スタジオで彼と一緒に作業をした。地下室でくたくたになるまで何時間も作業したよ。俺はホテルに戻り、彼は寝て、翌日また俺が戻ってきて、作業を再開した。そういう生活を10~14日間続けたんだ。そこに行ったころ、俺には家から持ってきたアイディアがすでにたくさんあったけど、誰かと一緒にコラボしてアイディアの交換をするのはいつだっていいことだなと思ったよ。

-KAMELOTのアルバムは、通常そのようなプロセスや環境で制作されるのでしょうか?

そうだね、ここ6~7年間はそうしてきた。メインのデモをTommy(Karevik/Vo)とプロデューサーのSascha(Paeth/ex-HEAVENS GATE)に送るんだ。タイミングはそれぞれ違うかもしれなくて、Tommyが(Saschaのいる)ドイツのヴォルフスブルクにいるかどうかによる。そしてそれから、彼らはヴォーカルに取り組む。彼らが新しい音楽パートを思いつくこともある。しばらくこのやり方でやってきたけど、とてもうまくいっているんだ。このおかげでかなり成長できて、とても満足しているよ。

-今年から加入した、新ドラマーのJohan Nunezは今作の制作には関わっているのでしょうか?

関わっているよ。どのアルバムでも、ドラム・パートはデモ作りの際に書かれる。特に今どきは、簡単とは言わないけど、"SUPERIOR DRUMMER"とかを使って打ち込む方がずっと簡単だ。ソングライターとしての俺は、ドラムに対するかなり具体的なアイディアがあるんでね。Johanにはデモを渡して、彼はドイツのスタジオで自分のパートをレコーディングした。というわけで、ドラム・プレイという点においては彼がアルバムに全面的に参加したんだ。

-長年タッグを組んでいるSascha Paethはバンドにとってどんな存在ですか? KAMELOTファミリーの一員といった感じですか?

もちろん! 彼とはもう13年の付き合いだからね。でも、一緒にやらないといけないと思っているわけではなく、単純に一緒にやっていて楽しいんだ。俺たちは彼と一緒に仕事をするのが好きだし、彼も俺たちと一緒に仕事をするのが好きなんだよ。うまくいっているチームを解散させる必要はないだろう? 俺たちはそういうふうに捉えている。彼はクリエイティヴだし、どんなメンバー・チェンジにも対応して、KAMELOTをKAMELOTらしくしてくれる。だから、彼はバンドにとって貴重な存在だよ。

-今作はタイトルも"The Shadow Theory(影の理論)"ですし、楽曲の副題にも"Shadow Empire(影の帝国)"や"Shadow Key(影の鍵)"と付けられているなど"影"がキーワードになっているようですが、今作のコンセプトやストーリーを教えていただけますか?

今作は、『Silverthorn』(2012年リリースの10thアルバム)や『The Black Halo』(2005年リリースの7thアルバム)のようなコンセプト・アルバムではないけど、アルバムにはテーマがあって、3段階の影がベースになっている。ストーリーに出てくる"Shadow Empire"は、君や俺のために決断を下してくれる存在で、本来ならいい人生を送って楽しめるはずなのに、彼らにはまったく別の一連のルールや権力基盤があって、なんでも彼らの好きにすることができる。また、政府を含むあらゆる体制を操作して自分たちの好きにすることができる。"Shadow Key"は、そういった連中に対抗するものなんだ。これは、今みんなが目にしているものの比喩でもある。権力欲が異常に強い様々な指導者たちに対抗するものなんだ。ストーリーのもうひとつの要素に"Shadow Wall"がある。これは俺たちの目の前に張られた煙幕で、上層部で何が起こっているか俺たちに見せないためのもの。でも、このコンセプトをそこまで深く掘り下げはしなかった。アルバムを楽しむために、各曲のありとあらゆる細々としたことを知る必要があると感じてもらいたくなかったからだ。アルバムのどの曲も、コンセプトをものすごく重要にせずに聴けるようにしたかったんだよ。

-「Phantom Divine (Shadow Empire)」は、非常にドラマチックで存在感のある曲で、アルバムのリード的な位置づけの楽曲だと思いますが、今作を作るにあたって初期のうちにできた楽曲なのでしょうか?

最初にできた曲ではなかったけど、3曲目か4曲目だったと思う。最初にできた曲はおそらく「RavenLight」だ。この曲の大半はシンガーのTommyが書いたんだよ。何年か前にESPが彼にギターをあげたんで、彼はギターを弾き始めたんだ(笑)! 彼はやり始めるとちゃんと覚えないと気が済まない性質なんで、今ではギターを弾ける。それに素晴らしいシンガーで、ルックスも悪くないんで、彼は何を目指しているんだろうね。消防士でもある。その彼がこの曲のデモを送ってよこしたんで、これが最初の曲だ。でも、Oliverと俺が書き始めた最初の曲は「Burns To Embrace」じゃないかな。

-そして、今作にはLauren Hart(ONCE HUMAN)とJennifer Haben(BEYOND THE BLACK)という、それぞれ異なるタイプの女性ヴォーカリストをゲストに招いていますが、彼女たちが参加することになった経緯を教えてください。

Laurenは、一緒にツアーをしたことがあったんだ。カリフォルニアでIRON MAIDENとの大規模なライヴがあったんだけど、そのときの俺たちのライヴには友達のKOBRA AND THE LOTUSのKobra Paige(Vo)が参加していた。そしてその彼女がLaurenと友達で、Laurenも呼んで「Liar Liar」(2015年リリースの11thアルバム『Haven』収録曲)を一緒にやらないかと提案したんで、それは素晴らしいと思ってLaurenにやってもらったら、彼女のエナジーやステージ・パフォーマンスがとても気に入ったんだ。それで、今回アルバムにも参加してもらったんだよ。ちなみに彼女は北米ツアーにも参加するし、日本でのライヴにも参加するんだ。そして、Jenniferは、数年前からBEYOND THE BLACKでSaschaと一緒にやってきたんで、彼女がアルバムに参加してもらいたい人だということはわかっていたんだ。俺も、ずいぶん前から彼女のことを耳にしていた。年に2、3回ドイツに行くようになってからもう13~14年経つんで、数年前にドイツのディズニー・チャンネルで彼女を観たことを覚えていた。だから彼女は、数年前から俺のレーダーに引っ掛かっていたんだ。彼女にアルバムに参加してもらえて本当に良かったよ。