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INTERVIEW

RAMI

2018.01.25UPDATE

RAMI

Interviewer:米沢 彰

-間違いなく盛り上がる曲ですね。続く「After History」は、ギターとピアノを伴った印象的なイントロとAメロから始まりながらも、本編は力強い展開のなかに優しさも織り交ぜたような、すごく不思議な曲だなと思いました。

闇にも光にも力強さってあるじゃないですか。それを織り交ぜて歌っているような感覚でしたね。"History"は歴史のことですけど、今までのAldiousだったりRaglaiaだったり、ソロの『Aspiration』でも、光と闇を常に歌ってきたなと思って、それを思い出しながら書いて。この「After History」では今後もその両面を歌っていけたらいいなっていう、その想いがいい具合に融合したんじゃないかと思います。

-光も闇もどちらもあるから、両方とも映えるということもありますよね。

そうですね。対なんですけど、実はひとつのものだったりもするんですよね。太陽の光を浴びてる後ろに影があって、それで1セットというか。だから、自分もそういう光と闇を融合した1セットなのかなって。それと、光と闇の狭間にいるからこそ、光も歌えるし、闇も歌えるというか。その狭間からも、何かを生み出しているような気がします。

-それが、全部1曲の中に収まっているので、包容力があるように感じます。

それは、Raglaiaのときにも感じていて、そのRaglaiaのバンド名のもとになった"Aglaia"って光の女神のことなんですけど、どこかで自分は誰かの女神でありたいっていう。それが、光の女神だったり闇の女神だったりするかもしれないけど、どっちになっても、それが誰かの背中を押していたら、私にとってはどちらでもいいなって。なので、光だけじゃ足りない部分も、リバーシブルに表現できたらいいなと(笑)。

-そういう多面性も面白いなと思いますね。そして「Never Say Never」は、ヴァイオリニストのAyasaさんが参加されているんですね。よくあるのは、ヴァイオリンを入れるといっても一部装飾的に入れることが多いと思うんですよ。でも、この曲はヴォーカル・ラインと同じフレーズがあったりと、ほぼ1曲通してヴァイオリンが入っていて、すごく一緒に作り上げてる感じがしました。

私の中での解釈なんですけど、Ayasaさんにはヴァイオリンで一緒に歌っていただいたような感覚なんです。コーラスとして。"弾いてもらった"というよりは"歌ってもらった"という感じなので、1曲通して参加していただくことでAyasaさんの存在感を生かして、一緒にひとつの作品に華を添えていただけたっていう感じですね。

-実際Ayasaさんとの制作って、一緒にスタジオに入られたりしたんですか?

それは別々ですね。私はAyasaさんがレコーディングされてるとき、スタジオにいて何かリクエストしようかと思ってたんですけど、もう充分すぎて(笑)。"何も申し上げることはございませんでした!"っていう感じで(笑)。

-(笑)AyasaさんはDECAYSに参加されたり、1月18日にTSUTAYA O-EASTで行われるEPICAの日本公演にオープニング・アクトとして参加されるなど、なかなか面白い経歴の方ですよね。ライヴでもゲスト参加していただいて共演することとかも考えていますか?

今のところ予定はないんですけど、いつか実現できたらいいなとは思います。もし実現したら、ファンの方も大喜びだと思います。私じゃなくてAyasaさんばっかり見ちゃうんじゃないかな(笑)。私はもうスポットライトはいらないので、私もAyasaさんを見ながら歌う感じで(笑)。

-(笑)「Realize」はヘヴィでダークなサウンドがすごく特徴的なトラックですね。でもサビは盛り上がりがあってライヴ映えしそうだな、と思って。

これを書いてて思ったのが、人間の三大欲求ってあるじゃないですか。でもそれに加えて、破壊欲っていうのもあるなと思って。"壊れてしまえー!"みたいな(笑)。

-(笑)

メタルとかハードコアが好きな人って、どこかそういうところがあると思うんですよ。それを音で表していて、リアルに何か壊すのではなく、音で壊していくっていう。なんか、"ザ・ヘヴィ・メタル"って感じしません(笑)?

-そうですね(笑)。そんななかでもヴォーカルにディストーションを重ねたり、いろいろ楽しんでやってる曲ですよね。

そうですね。聴いてても楽しいと思うんですけど、歌ってても楽しい曲なんです。なんか、スカッとするんですよね。何かを壊したときの、ストレス発散した感じというか(笑)。なので、聴いている方にもそういう発散した感覚を味わってもらえれば。

-たしかに、こういう曲を聴いて盛り上がったり、ヘドバンしたりするっていうのも、ひとつの破壊衝動の表現ですよね。

暴れたいんですよ、みんな(笑)。

-(笑)それはすごくわかります。ところで、全編通しての話になるんですが、どの曲もすごく違っていて、そのバリエーションがすごく面白いアルバムになっているなと感じました。だから最初は、いろんな作曲者さんが参加してるのかと思ったんですよ。でも、ひとりで作るからこそ、意外と自由に作れるっていうこともあるのかなって。

作曲家さんも、ヘヴィ・メタル専門の方だったらヘヴィ・メタルを中心にハードな楽曲を書かれると思うんですけど、今回の方は、例えばゲーム音楽だったりとか、アニメの曲だったりとか、いろいろな楽曲の制作をされている方だったので、引き出しが多かったんですよね。それをうまくひとつの作品の中で広げることができたのかなって。もともとヘヴィ・メタルやハード・ロックが好きな方なので、スタジオにもたくさんレコードがあって、レコード・プレイヤーで普通にAC/DCとかかけてて。好きなアーティストが、GUNS N' ROSES、VAN HALEN、METALLICAとかなので、こういうのがやりたかったのかなって(笑)。今回、本当に楽しそうに取り組んでもらえました。

-やっぱり、やってる本人たちが楽しんでるっていうのは大きいですよね。

私は、成長したいとか吸収したいっていう気持ちが常にあるので、今回はディレクションしていくなかで、"こういうのやってみよう"とかいうのをノリノリで楽しんで挑戦させてもらいました。それが自分の身になれば、ライヴでも生かせると思うので、そういうところで自分の成長を止めないっていうのが大事なのかなって、すごく感じました。