MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

BELLFAST

2018.01.25UPDATE

2018年02月号掲載

BELLFAST

Member:西野 幸一郎(Vo)

Interviewer:荒金 良介

フルートやヴァイオリン奏者を含む7人組 BELLFASTが昨年10月に2ndアルバム『Triquedraco』を発表。海外のフォーク/ヴァイキング・メタルに影響を受けたという彼らのサウンドは、切なさと熱さが入り交じる勇壮な曲調が揃っている。ここ日本でも稀有な音楽性を掲げ、マイペースに活動を続けるバンドの魅力に迫るべく、フロントマンの西野幸一郎に話を訊いた。なお、今作のレコ発ツアーが2、3月と東京、名古屋で開催されることも決定。そのライヴに対する意気込みもガッツリと語ってもらった。

-今年結成25年目に突入で、昨年出たのが2ndアルバム(2017年10月にリリースした『Triquedraco』)になります。かなり寡作なバンドですよね?

そうですね。もともと名古屋で結成されたときはプログレッシヴなハード・ロックをやってたんですよ。THIN LIZZY、Gary Moore、KANSASとかフォーキーな味わいのあるサウンドだったんですけど、2002年に僕が加入して、それからフォーク・メタルというヘヴィな方向にシフトして今に至ります。

-当時はもっとプログレッシヴ・ロック寄りの音楽性だったんですか?

オリジナル・メンバーの松本(松本周二/Ba)がプログレ好きでしたからね。あと、アイルランドの音楽が好きでバンドを始めたみたいです。2000年ぐらいにEP(2001年にリリースした『Faraway Prayers』)を1枚出したんですけど、それはプログレッシヴ・ロックですね。RUSHやALL ABOUT EVEのカバーをやったり、そういう系統に寄ってましたね。

-ALL ABOUT EVEという選曲はまた渋いですね!

濃いフォーキーなプログレをリーダー(松本)は好んでましたからね。

-BELLFASTに西野さんが加入した経緯は?

僕が昔のBELLFASTのフォーキーな部分を気に入りまして。当時シンガーがいなかったので、それなら僕が歌いますよって。僕もTHIN LIZZY、Gary Mooreとかアイリッシュな旋律が入ったハード・ロックが好きでしたからね。プログレもマニアではないけど、CAMEL、KANSASとか叙情系が好きで、メンバーとも話が合ったんですよ。あと、2000年代はヨーロッパのヘヴィ・メタルが大好きで、初めてヴァッケン(ドイツ)に行ったのも2001年だし、当時のゴシック・メタルや、初期のヴァイキング・メタルにどっぷりハマりました。それでフォーク・メタル、ヴァイキング・メタルの音楽性に近づいたのかなと。1stアルバム(2010年リリースの『Insula Sacra』)は初期からの曲も入っているので、バラエティに富んでましたけど。今回の2ndアルバムは1st以降に書いた曲ばかりだから、よりヘヴィ・メタルを意識してますね。

-初期のヴァイキング・メタルだと、どのへんを聴いてました?

ENSLAVED、AMON AMARTH、それ以降のTURISASとかキャッチーなものも聴いてました。

-KORPIKLAANIやSABATONあたりは?

SABATONは昨日デビューしたようなイメージですね(笑)。

-ヴァインキング・メタルのどこに惹かれたんですか?

民謡風の旋律とヘヴィ・メタルがマッチしているところですね。90年代にSKYCLADというバンドがいまして......。

-フォーク・メタルの元祖的バンドですよね。

そのバンドもヴァイオリンをフィーチャーしていたので、それにも影響を受けましたね。民族っぽいメロディはワクワクするんです。メタルを聴く前はフォーク・メタルじゃなく、普通に日本のフォークが好きでしたから(笑)。泣き系のフォークってあるじゃないですか。松山千春もそうですけど、ふきのとうとか、メランコリックな曲が好きでしたね。

-話は戻りますが、BELLFASTの音楽性は先ほど挙げていただいたフォーク/ヴァイキング・メタルの影響が大きい?

本格的にフォーク・メタルをやろうと思ったのは2004年なんですけど、ちょうどTURISAS、ENSIFERUM、KORPIKLAANIとか、勢いのある勇壮なバンドが出てきて、それに刺激を受けました。

-それから活動を続けていくなかで変化はありました?

変わったところはヘヴィ・メタルによりフォーカスしようと思ったことですね。

-それが昨年リリースした2ndアルバムですね。

はい。ありきたりなヘヴィ・メタルに飽きた時期があったもので。昔のルーツに戻って、DEEP PURPLEばかり聴いたり、NWOBHMを聴いたりして、僕自身もIRON MAIDENのカバー・バンドをやっているので......。

-Eddie the Greatというバンドですね。

はい。IRON MAIDENばかり聴いたりして、ヘヴィ・メタルとはなんぞやみたいな、自己問答する時間が長かったんですよ。音がヘヴィだったら、ヘヴィ・メタルなのかなって。それでヘヴィ・メタルの偉人たちは何をしてヘヴィ・メタルたらしめていたのかを掘り下げたときに、これをやろうと思ったんです。