MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

BELLFAST

2018.01.25UPDATE

2018年02月号掲載

BELLFAST

Member:西野 幸一郎(Vo)

Interviewer:荒金 良介

-というのは?

今の若い子たちは影響の影響の影響を受けているみたいなもので、僕らは年齢的にもおっさんなので、自分がリアルタイムで聴いてきたものを今やってみたいなと。あと、ヴァイキング・メタルはだいたいデス・メタル、ブラック・メタルの要素が入っているんですよね。いわゆるエクストリーム・メタルをベースにしているんですよ。それはありきたりだなと思い、BLACK SABBATH、IRON MAIDEN、NWOBHMから受けた影響をダイレクトにフォーク・メタルに落とし込んだらどうなるかなと。それは世界的にも例がないだろうし、そういうものをやりたくて。

-2ndアルバムはその色合いを強く押し出そうと。

そのうえで音色はモダンにしたかったんですよ。それこそ音色はTRIVIUMとかあのへんを目指そうと。

-西野さんが通ってきたルーツ・メタルは?

入り口はRAINBOWで、それからDEEP PURPLEにいき、LED ZEPPELIN、BLACK SABBATH、URIAH HEEP、アメリカだとJOURNEY、KANSAS、STYXとか。AEROSMITH、KISSまでいくと、あまりにもパーティー感が強すぎるから好きじゃなくて。それからIRON MAIDEN、NWOBHMを聴いて、LAメタル、スラッシュ・メタルを聴いて、90年代はメロハー(メロディアス・ハード)とか、"GARDEN SHED"(※プログレッシヴ・ロック/トラッド&フォーク専門店)で売ってるようなプログレも聴いてました。

-新宿にあるお店ですね(笑)。メタルも柔軟に幅広く聴いてますね。NWOBHMはどのへんが好みでした?

WHITE SPIRIT、WILDFIREとか聴いてましたね。

-改めてそのへんを聴き返したときにどんな発見が?

リズムがきっちりしてなかったり、粗削りだったりするところにエネルギーが入ってる気がして。あの時代のバンドって、そのバンドじゃないと出せない何かがあったと思うんですよ。それは今のDTMで作る音楽とは圧倒的に違う気がして。そういう気持ちを入れたいと思って、ギターのちょっとしたミスやノイズも入れてますからね。

-西野さんがヴォーカリストとして心掛けていることは?

ヴォーカルは個性が大事だと思ってるんですよ。聴いた瞬間にこの人の声とわかるというか、自分らしさを出せたらいいなと。

-Ozzy Osbourneも上手い下手を超えた、唯一無二の歌声ですもんね。

そうですよね。Ronnie James Dio(ex-RAINBOW/BLACK SABBATHほか)が「Mr. Crowley」(Ozzy Osbourneの楽曲)を歌ってもたぶんダメだと思うんですよ。

-はははは(笑)、たしかに。

BELLFASTの曲を他の人が歌ってもピンとこない。そういうヴォーカリストでありたいですね。自分の中では生々しさ、エモーショナルな部分は意識してます。よくBruce Dickinson(IRON MAIDEN)に似ていると言われるんですけど、彼のスタイルで好きなのはきっちりしなくて、ダーティなところですからね。でもピッチはしっかりしているし、曲にエネルギーを与えるような彼の歌い方が好きです。

-今作もいろんな曲が入ってます。その中でも「Où Est la Rose?」はプログレッシヴな曲調ですね。

それは榊間(榊間 浩/Dr)が書いた曲で、彼はKING CRIMSONが好きなんですよ。それはフォーク・メタルではないけど、このメンバーでフルートとか入れたら、うちらっぽくなるかなと。

-「Ancient Celtic Fire」はこのバンドらしい曲調ですね。

キャッチーな側面が出てますね。1stアルバムのころに「Celtic Drum」という曲があったんですけど、それも歌いやすいし、ノリやすいですからね。


初めて聴いてこれはすげぇ! という衝撃を曲に入れたかった


-西野さんの解説にはMAGNUM、KAYAK、TENを意識したと書かれてましたが。

はい。全曲に言えるんですけど、初めて聴いてこれはすげぇ! という衝撃を曲に入れたかったんですよ。僕らが子供のころに感動で震えた、その気持ちを入れたくて。

-この曲はGary Mooreの名盤『Wild Frontier』を彷彿させる雰囲気もあります。

まさにそういうテイストが入ってると思います。もともとは遅い曲だったんですけど、試しに速くしてメロディアスにしたら、すごく良くなったんですよ。

-ちょっと西野さんの歌声がGary Mooreに聴こえる瞬間もあって。

ははは(笑)、それは初めて言われました。嬉しいですね。今回は1stアルバムのときよりもキーを抑えたので、どの曲も低くて太い感じになったと思います。1stアルバムはハイトーンが多くて、これはしんどいなと(笑)。だから、エモーショナルなヴォーカルを意識しようと思って。