INTERVIEW
CONCERTO MOON
2017.10.20UPDATE
2017年10月号掲載
Member:久世 敦史(Vo) 島 紀史(Gt)
Interviewer:荒金 良介
来年デビュー20周年を迎えるCONCERTO MOONが移籍第1弾になる12thアルバム『TEARS OF MESSIAH』を完成。前作から2年ぶりになる今作は、ストロングなギターリフ、煌びやかなメロディ・ラインはそのままに、バンドの振れ幅をグッと押し広げた多彩なアルバムになっている。全編にわたり、岡垣正志(Key/TERRA ROSA, Aphrodite, Jill's Project)をゲスト奏者に招き、CONCERTO MOONらしさ全開のハード・ロック/ヘヴィ・メタルを貫いた魅惑作について、久世敦史、島 紀史のふたりに話を訊いた。
-CONCERTO MOONは本誌初登場になるので、いろいろと話をうかがえればと。
島:僕が1996年に東京にやって来て、このバンドを結成したんですよ。それでインディーズのレーベルから1stアルバム(1997年リリースの『FRAGMENTS OF THE MOON』)を出して、その作品が有り難いことに好評だったので、翌年1998年にVAPからデビューして、10年ほどお世話になりました。それから自分のレーベルを立ち上げてやってましたけど、今回は縁あって、Walkure Recordsさんと一緒にやらせてもらうことになったという。うちはメンバー交代も激しいし、オリジナルは僕だけになるけど、久世は6年ぐらいになります。2年前に出した前作(『BETWEEN LIFE AND DEATH』)から今のリズム隊になって、今回は現4人体制で2枚目のアルバムですね。
-そもそも1996年にやろうと思った音楽はどんなものだったんですか?
島:13歳のころにRitchie Blackmoreを観て、ギターを始めたので......極端に言えば、そのときから現在に至るまでやりたいことは変わってなくて、良くも悪くも。
-なるほど。
島:リスナーとしては流行ってる音楽も好きなんですよ。聴くぶんにはいいけど、自分がやる側に立つと、70、80年代のハード・ロック/ヘヴィ・メタルで、自分が思うきれいなメロディとギターが強烈に効いた音楽をやりたくて。そこはブレてないですね。まぁ、その気持ちを貫いているからこそ、一緒にやらない方がいいね、という感じでメンバー交替も激しかったんですけど。今一緒にやってるメンバーは僕を信頼してくれているのか、そこはわからないけど、同じベクトルを向いているので、ハッピーに音楽をやれてます。
-13歳のときにRitchie Blackmoreの雷に打たれた衝撃が、今もずっと続いていると?
島:そうですね。あの人が作った音楽を今も愛してますからね。とはいえ、DEEP PURPLE、RAINBOWとまったく同じことをやろうとは思ってなくて。13歳の僕はギタリストじゃなく、Ritchie Blackmoreになりたかったから。あの人のように、かっこいいと思われるギタリストになりたくて。
-DEEP PURPLE、RAINBOW、どちらを先に聴いたんですか?
島:滑り込みでRAINBOWですね。『Straight Between The Eyes』がリアルタイムなんですよ。
-Joe Lynn Turnerがヴォーカルの時代ですね。
島:そのあとに『Bent Out Of Shape』が出て、そのときの来日公演を観に行きました。それから遡って、DEEP PURPLEを聴いたんですよ。
-ちなみにDEEP PURPLE、RAINBOWだと、どちらが好きですか?
島:子供のころはRAINBOWが好きでしたね。でも自分でバンドをやるようになると、DEEP PURPLEだなと。それはプレイヤビリティの問題ですね。今も楽曲的にはRAINBOWが近い気もするけど、お前のバンドを今すぐ理想のバンドに変えてやると言われたら、DEEP PURPLEですね。
-ほかに好きなアーティストを挙げるとすると?
島:JUDAS PRIEST、ACCEPT、METALLICAも大好きだし。一時期はスラッシュ・メタルも聴いてて、ストロングなギターリフという意味で言うと、EXODUS、ANTHRAX、SLAYERも好きでした。ただ、ヘヴィ・メタル・バンドと言えば、JUDAS PRIEST、ACCEPTは同じぐらい好きですね。
-久世さんはどんな音楽を?
久世:80年代後半、90年代なんですけど、もともとギターを弾いていたので、Yngwie Malmsteenとか好きだったりして。
島:ギターうまいんですよ!
久世:いえいえ、当時雑誌"YOUNG GUITAR"に載っていたSTRATOVARIUSとか聴いたりして。最初はNAPALM DEATH、CARCASSの1stアルバムだったんですよ。それから"ブラック・アルバム"(※METALLICAの『Metallica』)を買ったり、最初は静かだなと思いましたけど、音がいいなって。
島:僕らの時代は選択肢が少なかったけど、久世の年齢だと、いろんな情報が入ってきましたからね。
久世:音楽の専門学校に行ったんですけど、ミクスチャーが全盛期でKORNやLIMP BIZKITとか聴いてました。その数年後にCONCERTO MOONのオープニング・アクトを九州でやらせてもらって、そこで島さんが話し掛けてくれたんですよ。
島:いい声してるから、"ヴォーカルをやった方がいいよ"と言ったみたいで。僕は覚えてないんですけど(笑)。