－そして、「内観宇宙死者のゆりかご」（Track.3）は紫煉さん作曲ですよね？

紫煉：最初のデレレデッデッデってところだけまず作っていて、それをみんなに聴かせて、アイディアを出してもらいそれを取り入れつつ作りました。なので、セッションっぽい感覚はあるかもしれないですね。この曲の特色にもなっているけど、コラージュっぽいというか、"ここからここへ行くのか！"というパートをうまく折りこみつつ、整合性のあるアレンジになったと思います。期待どおりにはいかないけど、それが気持ちよく感じられる曲調を意識しました。

－トリッキーだし、不思議な曲調ですね。

橘：我々らしい感じというか。激しく始まり、途中で要素がおかしくなり（笑）、でもサビでは気持ちよく聴かせる。それは得意とするところなので、それがうまく出せたなと。最初のリフからこういう曲ができるんだって、我々としても実験的だったから、楽しかったですね。

Gight：1、2曲目は新しいことに積極的に挑戦しているけど、この曲は正統派というか、印象がストレートで......個人的には妖精帝國に加入する前の自分のスタイルをわりと表現できた曲ですね。DREAM THEATER的なフレーズを入れてみたりして、そのうえで加入後の経験もふんだんに入れられたかなと思います。

紫煉：これがストレートなんだ（笑）。

橘：相当毒されてるね、バンドに。

一同：ははははは。

Gight：1、2曲に比べると......勝手にそういう印象を抱いて（笑）。

紫煉：それぞれの解釈が面白いですね。

－ゆいさんはどうですか？

ゆい：明け方に歌詞を書いていたのだが......。

－それでこの内容になったんですか（笑）。

ゆい：そうだな。この歌詞は自分の内側にある宇宙を感じる......宇宙と一体であり、宇宙の一部であり、宇宙を創造している立場であり......そんな自分の内なる宇宙と対話していたら、こうなった。

－時空を超えた壮大な歌詞です。やはりスケール感のある内容を意識して？

ゆい：いや、そんな気持ちはなく。作曲者から滲み出たものを無意識に察知したのかもしれない。作曲者が言わずとも、こういう歌詞を書いてほしいという部分とリンクしたら、いい曲になるというジンクスがあるのだが。まぁ、この歌詞が紫煉の想像どおりになったかはわからないが。

紫煉：宇宙的な歌詞になってよかったです（笑）。

ゆい：朝方にそれをキャッチしたのかな（笑）。

－今作はさらに突き抜けた妖精帝國の音楽的な凄みが出てますよね。前に紫煉さんが"オーケストレーション"という言葉を使ってましたが、全体的にも壮大な仕上がりになってます。

橘：ギターでオーケストレーションを追求した結果が今回に反映されているかなと。ほかの音色に頼らずに、ギターそのもので世界観を出すことにチャレンジしましたからね。自分たちの中で進化したなと。

－この3曲はまたライヴでやるのが大変そうですね。

ゆい：それを言ってくれるな......。

橘：毎回そうです、曲ができるたびに（笑）。

－6月4日からは"第九回公式式典ツアー"が始まりますが、どんな内容になりそうですか？

ゆい：今回はシングルのツアーで、やるべきはこの3曲であり、それ以外はわりと自由なので。最近やってない曲だとか、過去の曲でもコール＆レスポンスがあるものとか、いろんなところから選んでやってみようと。それが今回のツアーの面白みだな。

橘：今回は珍しい曲もやって、臣民と盛り上がれるライヴをやりたいので、それはショーの構成や曲のチョイスにも表れると思います。ライヴなので、わかりやすさや一体感を感じてもらうことで、バンドと臣民の関係が深まりますからね。

TOUR INFORMATION
妖精帝國第九回公式式典ツアー"flamma idola Tour"

6月4日（日）名古屋 Electric Lady Land
開場 17:00 / 開演 17:45
問：サンデーフォークプロモーション
TEL：052-320-9100（10:00～18:00）

6月10日（土）大阪 BIGCAT
開場 16:30 / 開演 17:30
問：キョードーインフォメーション
TEL：0570-200-888（10:00～18:00）

6月17日（土）東京 赤坂BLITZ
開場 16:00 / 開演 17:00
問：ホットスタッフ・プロモーション
TEL：03-5720-9999（平日12:00～18:00）