INTERVIEW
GRILLED MEAT YOUNGMANS
2017.03.08UPDATE
2017年03月号掲載
Member:ゆよゆっぺ(Vo) ゆよゆっぱ(Ba) ミヤチ(Gt) かしむら(Gt) やすし(Dr)
Interviewer:沖 さやこ
-この曲の舞台はインドではなくスリランカ、ということなんですよね?
やすし:曲の終盤でブレイクダウンしたくて。それで"インド(という言葉)の下でブレイクダウンしよう"、"地図で言うインドの下ってスリランカじゃね? じゃあスリランカと言ってブレイクダウンに入ろう!"という話になって(笑)。
ゆっぺ:ビートが落ちるという意味もありますし、地図の見た目的に落ちるという意味もあるということです(笑)。
かしむら:曲のオチでもありますね(笑)。いきなり"スリランカ!"って入ってるからミヤチが"唐突すぎるし、スリランカがどこにあるのかも、どんな国なのかも知らない人もいるだろうから、語りか何かを入れてインドからスリランカに移動した感じを出さないと"と提案してくれたんです。それで俺のところに"ちょっとここの語り考えて"って......俺とゆっぱが車でレコーディング・スタジオに向かってるときに連絡が来ました(笑)。レコーディング1時間前ですよ(笑)!?
ゆっぱ:その1時間で急激にスリランカについて詳しくなったよね(笑)。
かしむら:紅茶が特産物なんだ! とかね(笑)。
やすし:首都はスリジャヤワルダナプラコッテ! "スリランカ"の下の行のインド系の文字は"スリジャヤワルダナプラコッテ"と書いてあって、曲の中では僕が小さい声で"スリジャヤワルダナプラコッテ"と言ってます(笑)。ちなみに"ジャヤワルダナ"というのは2代目大統領の名前らしいです。
かしむら:でも、結局スタジオに着くまでに何を言えばいいのか思いつかなかったんです。それで着いたときに俺は何を思ったのか、"もう最初からインドじゃなかったってことでいいんじゃないですか?"と口走って(笑)。もう録らなきゃいけないということで、紙に書き出しもせずブースに入って録音したのがあの語りだったんです。土壇場の一発録りで。
ゆっぺ:一瞬で詳しくなっただけあって、声の張りや声のレベルから何から何まで完璧だった(笑)。奇跡だよ!
ミヤチ:いきなり"ここまで聴いてくれてありがとう"って......あれ最高だったよね(笑)。本当にこれはぜひCDを聴いてほしい! 台詞が終わってからスリランカに入る間もすごくいいし。
-いやー......バンド・マジックですね。
ゆっぺ:いろんな奇跡が重なって。本当にバンドじゃないとできない曲になりました(笑)。
-ゆっぺさんもメンバーさんに相談なさっているようですし。
ゆっぺ:毎度毎度"こんな感じでどう?"と聴いてもらって意見をもらってます。やっさんは電話が繋がりやすいのもあって、いつでも相談しちゃう(笑)。ひとつのものを作り上げるというプロセスとして、僕も人から意見や刺激をもらった方が作りやすい性質なので、「GARI-GARI-GARLICK」もすごく作りやすかったし。自分ひとりで行き詰まったときでも、メンバーのアイディアを入れればどうとでもなる、とも思ってるし。GRILLED MEAT YOUNGMANSの曲たちは、人と一緒にいるからできた曲だと思いますね。
-近所のカレー屋さんのカレーから、スリランカまで飛んでしまうというスケール感(笑)。
かしむら:世界中の食べ物の曲を作るという案も出ているんですよ。
やすし:"にくぱ"で新曲を出していって"曲だけワールド・ツアー"みたいな、曲で世界一周をしようか、なんて話してたりするんです。世界中の食べ物を題材にして、"本質で何を伝えていこうか?"というところはしっかり考えていきたいですね。音楽であり創作物であり作品である以上、メッセージ性は大事だし。それをちゃんと伝えていきたいし、伝わるものになっていないといけないと思うし。
ゆっぺ:「GARI-GARI-GARLICK」もやっさんのにんにく愛をきっかけに、僕の思っているメッセージを込められたと思うんです。その本質のメッセージをもっと強くしていきたいですね。
-「Curry On」は語感重視とおっしゃっていましたが、カレーはこんなにいろんな食材と親和性があるんだなと改めて思いました。
やすし:いろんなものを受け入れてくれますよね。「GARI-GARI-GARLICK」の"受け入れてくれよ"というメッセージを受け止める存在だよ、カレーは。
ゆっぺ:音楽もそうだと思うんですよね。ちゃんとリズムが合っていればどんな要素だって取り入れられるし。
かしむら:カレーとひと言で言っても、いろんな種類がありますしね。
ゆっぺ:曲の中にもメンバーそれぞれのこだわりが見えるから、僕はすごく楽しいんです。
やすし:"ウコン"と言っている声のテイクを36本送ってきた人間もいますしね(笑)。
ゆっぱ:いや、夜中に"ウコン"だけのシンガロングが欲しいから"ウコン"と言ってるデータが欲しいと言われまして(笑)。まず最初に5、6本録って"自分の中から出てくる一番かっこいいウコンはなんだろう......"と考えて録っていって、どんどん収拾がつかなくなっちゃって(笑)。だから"選んで"と言ってデータを36本送りました。
ゆっぺ:その36本を全部聴いたら、いろんな"ウコン"があってありがたいなと思ったんですけど、ひとつだけ"ウコン"の後ろ2文字がひっくり返っているテイクがありました(笑)。
ゆっぱ:やー、そんなことしたかな? もう全然覚えてないよ。でも楽しかった!
一同:あはははは(笑)!
ゆっぺ:ミヤチも「GARI-GARI-GARLICK」のギター・ソロを1回決めたあとに"やっぱりこうしたいんだけど、どう?"と提案してくれたり、それで僕も聴き比べて"もっとこうしてみない?"と提案したりして。それは結局最初のテイクに落ち着いたんですけど、そういうメンバーのこだわりがいろんなところで見られたので、俺はすごく有意義なレコーディングでした。そういうところもしっかりライヴで伝えていけたらなと思いますね。"伝える"ということと"ライヴ感"と"みんなで楽しむ"ということ――この3つがあるうえで、曲作りもライヴもしっかりやっていきたいと思います。