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INTERVIEW

THE QEMISTS

2016.12.02UPDATE

THE QEMISTS

Member:Leon Harris(Dr)

-他アーティストのカバーをする際に心掛けていること、注意していることはありますか?

やはり、その曲をきちんと把握していることがまず大切だと思う。そのトラックのどんな要素がユニークなのか、そしてどんなところが人気なのかを理解している必要がある。例えばKORNの「Blind」だったら、サウンドが本当に変わっているから、そこはキープして変えないようにした。逆に、実際の曲ではあまりメロディは強調されていないけど、自分たちのバージョンでは、Oliがきちんとメロディを歌っているんだ。トラックのユニークさは変えずに、できるだけ自分たちの要素を取り入れることがポイントだと思うね。

-実際にやってみていかがでしたか?

ソングライティングの作業から少し離れるというのは良かったよ。俺たちは常に自分たちで曲を書いてミックスしてプロデュースしているから、その作業の一部を誰かがすでにやってくれているというのは良かった(笑)。しかも、ソングライティングというプロセスは作業的にかなり大きい部分だからね。すごく新鮮だったよ。

自分たちが楽しむために作った作品だから、リラックスしてレコーディングできた

-このEPはタイトルやアートワークから、『Warrior Sound』との関連性が強く感じられます。2作品の関係についてどのように考えていますか?

2作品は繋がっていると思う。EPの方がもっとダンスっぽい雰囲気だし、カバーやリミックスも入ってるから内容的には違うけどね。さっきも話したように、今回のEPは『Warrior Sound』を制作するプロセスのなかで学んでできあがったものだし、タイトルからもわかるように、もちろん関連性はあるよ。

-EPには、完全未発表のTrack.1「Stepping Stones」とTrack.5「Find My Way」という新曲2曲が収録されています。これらの楽曲はいつごろ制作されたものですか?

夏のツアー中だな。夏は週末だけライヴをやっていたから、スタジオに入る時間があったんだ。ずっとビーチにいたかったけど、ちゃんとスタジオに入ったよ(笑)。一度にレコーディングせずに、時間ができたときに少しずつレコーディングしていったんだ。アルバム制作時よりもプレッシャーはなかったし、今回はもっと自分たちが楽しむために作った作品だから、リラックスしてレコーディングできたね。

-『Warrior Sound』では戦う姿勢が顕著に表れていましたが、新曲2曲の歌詞もそこで示したモードで書かれたものなんでしょうか? それぞれに込めた思いを聞かせてください。

「Stepping Stones」は『Warrior Sound』のテーマを引き継いで、自分たちが信じるものについて書いている。組織や政府、彼らがどう国民を扱っているかについてもね。「Find My Way」は自分自身の考えとどう向き合うかについて書いている。すごく早いテンポで歌われているからついていくのが大変だと思うけど、自分自身と向き合い、自分の人生をどう生きていくかについてがテーマになっているんだ。

-今作にはZARDONICによる「Jungle」のリミックス(Track.3)、SEAMLESSRによる「Warrior Sound」のリミックス(Track.4)も収録。彼らをセレクトした理由、彼らの魅力を教えてください。

ZARDONICはロシアで知り合ったんだけど、日本に行ったときに彼のアルバム(2016年3月リリースのデビュー・アルバム『Antihero』)が日本ですごく人気なことを知った。彼にレコード・ショップで撮った(アルバムの展開)写真を、"日本で自分自身のアルバムがこんなに人気って知ってた?"っていうメッセージを付けてTwitterにアップしたんだ(笑)。そこから彼との会話が始まって、一緒に何かやろうということになった。SEAMLESSRは、才能に満ちたアメリカのプロデューサーなんだけど、アメリカで自分たちと似たヴァイブスを持ったアーティストを探していたときに関係者を通じて彼を見つけて、素晴らしいと思ってオファーすることにしたんだ。

-THE QEMISTSにとってリミックス・トラックはどのような意味をもたらすものなんでしょうか?

俺たちはDJでもあるから、DJとして自分たちのセットにマッチする新しいマテリアルを得ることはもちろん大事だし、俺たちはもちろん演奏もするけど、ただのロック・バンドではなくて、ダンス・ミュージックも俺たちにとっては大切な要素なんだ。あと、他の人がもとの曲を使って何ができるかを聴くのはすごく新鮮だよね。リミックスって、しっくりくるアイディアが出てくるまでにすごく時間がかかるけど、一度それが見つかると、そこからどんどん広がっていく。そこからいろいろ試していくのがすごく面白くて楽しいんだ。

-現在決まっている今後のスケジュールを教えてください。また今後挑戦してみたいこと、来たる4thアルバムの構想など、現時点で語れる将来の予定などありましたら聞かせてください。

まずロシアでライヴがあって、フランス、チェコと続く。11月は結構忙しいんだよね。それ以外は今のところ決まってる予定はないけれど、「Jungle」(『Warrior Sound』収録曲)がシングルとしてリリースされる。ミュージック・ビデオも面白いから観てみて。イギリスでは今、結構人気なんだ。2017年はどうなるかまだわからないな。今は自分たちのスタジオを持っていて、5人が好きなときに出入りすることができるから、勢いが途切れることなく作業できるようになると思う。トライしたいと思うアイディアが生まれたら、それをすぐに形にできるからね。あとは映画、ゲーム、テレビ用の音楽も作っていく予定だよ。

-再来日を楽しみにしている日本のファンに向けて、メッセージをお願いします。

今年の4月のショーでは、楽しい時間をありがとう! また日本に行ける日を楽しみにしているよ。日本に戻って、新作のEPをみんなの前で披露できるといいな。そのときは、KORNのカバーを聴けるかもしれないね(笑)。