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INTERVIEW

THE Hitch Lowke

2016.12.09UPDATE

2016年12月号掲載

THE Hitch Lowke

Member:星☆拓也(Vo) 樋谷 剛志(Gt) 濱崎 雄司(Gt) 城山 貴也(Ba) 瀧石 光(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

-そういうことなんですね。

樋谷:ちなみに、同時発売のインディーズ時代のベスト・アルバム『GREATEST HITS!? -Early Years-』のアートワークの裏面では、まさに空でその爆発が起こってる風景になっていて。そういう流れや繋がりもあるんです。

-ちゃんとこれまでと地続きであることがアートワークにも出ているんですね。そのビッグ・バウンスはいわゆる新説と言えるものですが、この2000年代に、ミクスチャー・サウンドで勝負するバンドがいるんだという、その面白さもありますよね。いろんなものをぶち込んで、独特の新しいものを産み落としながらも、でもどこか懐かしい、日本人に響くメロディを大事にした音楽をやっているという。

星:それが理想やね。何をしてもTHE Hitch Lowkeだなって言えるものが、最終的にあるのが。

こんなにクセのあるバンドを気に入って協力してくれる存在がいたことは、ものすごい幸せやなと思う

-先ほど「デスペラード」の話のときに、解散していくバンドの話もありました。そのなかでTHE Hitch Lowkeは10年実直に活動をしてきて、ここからさらにメジャーへいくのは、バンドのあり方としても意味があることだと思うんです。ただ、自分たちとしてはもっと早いペースでどんどん大きくなっていこうという気持ちはずっとあったんですか。

星:ずっとありました。27歳のときには売れてる予定やったので。10年ぐらい経ってもうたな(笑)。でもやっぱり音楽、バンドが好きやし、だからここまでやれたんやろうなと思うんです。危機というか、これでいいのかなっていう時期はこれまでも当然あったと思うけど、それを乗り越えてちょっとずつ進んで辿り着けているし。それだけでも幸せやけど、もっと望んでいきたいですね。

樋谷:1段ずつ上ってきた感じやね。

星:ほんと1段ずつ。その階段の段差が、1センチくらいしかないみたいなね(笑)。"なんぼ上らなあかんねん!"っていう。

樋谷:ほんまは3段飛ばしくらいでいく予定やったんですよ。

瀧石:でも1歩ずつ上ってきたから、こうやって深みのあるアルバムができたし。

-自分たちのやり方や信念、好きなことを譲らなかったからこそ、このバンドとしてのひとつのクセというか、強い個性ができたんだとは思います。

星:これではあかんとか、こうしようっていうのは、サウンド面に関してはなくて。"これ、いけるやろ?"を押し通してきたしね。今も押し通してるし。

樋谷:それで10年やってきて、ずっとメジャーという話には辿り着かなかったのに、それでもまだ突き通したうえで、こうやって手を貸してくれる存在が出てきたことは、自分たちの自信になったし。

星:うん。流行りのアーティストや解散したバンドとかは、もっとちゃんと時代のものを取り入れていたと思うしね。

樋谷:業界の人の話を聞いていても、"誰々っぽいバンドを探している"とか、そういう探し方が多かったんですよね。僕らみたいなバンドに投資しようというのは、やっぱりギャンブルなんですよ。

-(笑)そうですか。

星:いや、マジで。

樋谷:前例があまりないと思うので。誰々っぽくもないし、こんなにクセのあるバンドを気に入って協力してくれようっていう存在がいたことが、ものすごい幸せやなと思います。