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INTERVIEW

THE WARSMANS × BUMBA

2016.11.07UPDATE

2016年11月号掲載

THE WARSMANS × BUMBA

THE WARSMANS:ISSAY(Vo)
BUMBA:HIYU(Ba)
インタビュアー:加藤 智裕

-逆に、THE WARSMANSから見たBUMBAはどうですか?

ISSAY:(BUMBAのメンバーは)高校生のときから見てるんですけど、最初のころはホント、"バカがいるなー"みたいな(笑)。でも、最近のバンドマンって結構おとなしい子が多いんですよね。ちょっとオシャレだったり文学的だったりする子が多い中で、BUMBAはホント、バカなんですよ(笑)。そういう奴らが、15年くらい前の沖縄のバンド・ブームのころはたくさんいたなーって。なんか久々に当時みたいなバンドマンに会ったな、と思いました。やってる曲も原点回帰のメロコアっていうか、ストレートなパンクとかロックで響きやすいなと。実際はいろいろ考えているとは思うんですけど、パッと見、バカにしか見えないくらい楽しそうにやってるのが、今の僕らには出せない魅力だと思うんですよね。そういうところにちょっとジェラシーを覚えつつも、"まだ負けねぇな"、みたいな(笑)。

-いい関係性ですね。続いて、それぞれのバンドの音楽的なルーツについて教えていただけますか?

HIYU:僕らは、ギター・ヴォーカルのYUICHIがSUM 41とかHi-STANDARD、GREEN DAYとかが好きで、僕はストレイテナーとかELLEGARDEN、10-FEETとかが好きですね。あと、僕はJ-POPも好きなんですけど、YUICHI が2ビートでハードコアみたいな曲を作ったら、僕が"もうちょい聴きやすくしようよ"みたいな感じで意見を言うので、それで今みたいな感じになるのかなって。

ISSAY:僕らは、メンバーそれぞれ好きなジャンルはあるんですけど、共通して好きなのが歌謡曲なんですよ。僕自身、オズをやってたころにも"君の作る曲は歌謡曲だね"って言われたことがあって。例えばパンクな曲を目指して作っても、パンク調の歌謡曲になる。でも、それが僕らの魅力だと思うんです。それまで歌謡曲はなんかかっこ悪いと思ってたんですけど、そこになんだか自信を持てるようになって。僕がメンバーの中では最年長で、90年代のJ-ROCKに影響を受けてるんですけど、それを、今風にリバイバルしたいなと思ってます。TM NETWORK、ユニコーン、X JAPAN、LUNA SEAとか......歌ってるとやっぱりそういうのが出ちゃうんですよ。で、"これはあの曲のオマージュ"とか、"ちょっとユニコーン節を取り入れてるんだけど"とか、そういう僕が曲の中に隠した遊びに関して、何も言わなくてもメンバーは気づいてくれるんですよね。

-先ほど、沖縄のロック・シーンって話が出てきたと思うんですけど、沖縄出身というとMONGOL800、HY、ORANGE RANGEを筆頭に、ROACHやHello Sleepwalkersなど様々なバンドがいますが、現在の沖縄のロック・シーンはどうなっているのでしょうか?

ISSAY:例えば、激ロック的なバンドで言うと、ROACHって今すごく頑張ってるじゃないですか。そのROACHが沖縄を中心に活動してたときも、ラウド・シーンは盛り上がっていたんですけど、全然ジャンルの違うROACH、オズ、FLiPの3マンとかよくやってましたからね。お客さんも、それぞれのバンドのノり方で楽しむっていう。そういうところから、"ROACHみたいなハードコアもいいな、FLiPみたいな洋楽っぽいロックもかっこいいな。"とかって、知らず知らずのうちにインスパイアされているんですね。だから、沖縄のバンドって絶対にミクスチャーの要素が入ってるんですよ。それが面白いなって思います。

HIYU:ジャンルじゃないんですよね。

-なるほど。ここからはそれぞれの作品についてうかがっていきたいと思うんですが、昨年12月にTOWER RECORDSの一部店舗限定でワンコイン・シングルとして、THE WARSMANS の『Charisma』とBUMBAの『Skyliner』を同時リリースされています。まず、そこに至った経緯を教えていただけますか?

ISSAY:前回のワンコイン・シングルは、さっき話したスタジオでの集まりのなかから先輩と後輩を同時リリースさせようってTOWER RECORDSの那覇リウボウ店の店長さんが仕掛けてくれて。お互いにビックリしたよね。"俺らでいいの?"って(笑)。

HIYU:(笑)

ISSAY:若手は若手同士で組んだ方がいいんじゃないか、とか思ったんですけど、そこはちゃんと考えがあったみたいで。僕らは那覇を中心に活動してるんですけど、そのシーンで頑張ってる2バンドを同時に出すっていうのが面白いんじゃないかって。お客さんの幅も広がるし。そしたら狙いどおり、すごくいい感じになったのでビックリしてます。こんなにジャンルも年齢も違って、本来客層も全然違うはずなんですけど、お互いのお客さんに"あ、今度こういう人たちと出すんだ"って知ってもらえて、もちろん好き嫌いはあると思うんですけど、単純になんか楽しそうじゃないですか。

HIYU:そうです、そうです。

ISSAY:ちなみに、BUMBAのシングルの音源は僕がレコーディングしたんですよ。

HIYU:僕らはいつも、何から何までお世話になってばっかりで(笑)。

-そのシングルが驚異的なセールスを記録したそうですが、ご自身ではどう感じていらっしゃいますか?

ISSAY:今考えてみると、これが単独リリースだったら大した数字にならなかったと思うんですよね。例えば最近は、SNSを使って告知するじゃないですか。その拡散数とかが単独で出すときの倍になったりして、ホントにいい相乗効果が生まれましたね。

HIYU:ワンコインだったんで、どっちのお客さんも1,000円で両方買う、みたいな。そういうのにすごく助けられました。そのときは3ピースだったんですけど、今回のミニ・アルバム『フロンティア』からはこの4人で録ったので、たぶん全然違うものになってると思います。