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INTERVIEW

SLIPKNOT

2016.10.04UPDATE

SLIPKNOT

Member:Clown (Percussion) #6

Interviewer:KAORU

-あなた自身は強く望んでいたことだったのですか?

俺はずっとやりたくてたまらなかった。賭けに出るようなことをするのが俺のスタイルだしね。それに、たまたまだけど9月24日は俺の誕生日なんだ。朝目覚めたときに、"今日は『Iowa』の曲を全部やるんだ"って思えることが今から楽しみで仕方ないよ。それに"Ozzfest Meets Knotfest"は、BLACK SABBATHがカリフォルニアで行う最後のショーになるだろうし(※BLACK SABBATHは現在行われている"The End Tour"を終えたあと、ツアーから引退する意向を表明している)、彼らとはずっと一緒にやってきたけど、OZZY OSBOURNE BANDと一緒にプレイする機会はあまりなかったから、今回は特別なショーになるよ。アルバムは自分たちで決めた曲順で収録されているとはいっても、それをそのままの曲順で演奏する機会はなかなかないから、ここで改めてやれるということにすごく意味がある。これまでのツアーで同じ曲を何度もプレイしているから、疲れてきてるところだし、すごくいい刺激にもなるんじゃないかな。プレッシャーもあるけどね。ビジネスに関わる人たちは"他の曲もやった方がいいんじゃないか?"なんて言ってくる。でも、それはノーだ。"俺はビジネスなんか知ったこっちゃない!"って言える自分が嬉しいよ。俺はビジネスってものにずーっと嫌気がさしてる。いろんな奴が俺のポケットに手を突っ込んでは奪っていくから、もう俺のポケットは空っぽだ。彼らはあれこれ指図してくるけど、それは俺たちのためではなくて、彼らが儲けたいだけなんだ。ただ、そういうことも必要だということはわかっている。アーティストとビジネスに関わる両者がいてこそ成り立たっているものだということも理解している。まぁ、幸運なことに俺自身は、マネージメントもレーベルもプロモーターも納得いく相手と組めているからそれはいいんだけど......その周りを取り囲む、何百人という人たちが難しいんだ。

-KNOTFESTほどの規模になると、あなたたちがコントロールできない部分も大きいでしょうね......。

そういう苦難を乗り越えて、今回は『Iowa』を完全再現するライヴが実現する。その事実自体が、どれだけのバンドにとっての勝利かということを証明するんだ。ゴールデンな日になるだろう。

-SLIPKNOTの記念すべきショーになるのですね。もしかして、それが日本でも観られるのかな......? という期待も膨らんでいるのですが、可能性はあるのでしょうか?

カリフォルニアでのプレイを終えたあと、それが日本のファンの耳に届いて噂が広まり、そのプレイを観たいという声が大きくなって、然るべき人間の耳に届けば実現しないことはないかもしれない。ただ、俺は9人いるメンバーの中の1人だから、俺だけでは決められないし、みんなが納得する必要があるという前提はあるけどね。でもこういうことは、俺たちが主催しているフェス"KNOTFEST"だからこそできる特別なことではある。通常のツアーではなかなか実現できないよ。

ステージが祭壇で、音楽を聴いて祈りを捧げる
俺にとってはそこが教会みたいなものかな

-日本でも実現することを願っている人は多いと思いますし、私も願っています。先ほど"KNOTFESTだからこそ特別なことができる"とおっしゃいましたが、現在日本でもKNOTFESTのように、アーティスト自身が主催するフェスがとても増えているんですよ。

それは素晴らしいことだと思うよ。以前、日本のバンドと対談したときにもそういう話を聞いたんだ。その後、Crossfaithのメンバーとも出会った。彼らも"実際に会ってマインドをシェアし合える環境がある"って言ってたね。

-アーティストとファンがひとつのフェスを通して、より直接的にマインドを共有できるというのは特別な意味合いがありますよね。フェスやライヴ文化へのリテラシーの向上という意味合いも大きく関係していると思いますが、あなたもそういう経験をしてきたのでしょうか?

そのとおりだ。俺は、未成年なのにバーに入ったり、モッシュ・ピットに入ったり、何度もノック・ダウンされては追い出されてっていうことを繰り返して(笑)、そういうことを学んできた。そのときは"なんで俺だけこんな扱いを受けるんだ?"って思ったけど、俺だけじゃなくて、みんながそういう目に遭いながらロックンロールを覚えていくんだってことを体感した。もちろんあの時代はそうだったけど、今はこういうフェスもあるから、"Rock'N Roll Is One Of One"って感じだけどね。まぁ"学校"っていう言い方もできるけど、俺にとっては教会みたいなものかな。ステージが祭壇で、音楽を聴いて祈りを捧げるんだろうな。俺にとっても、音楽は神様に一番近い存在だと思う。大好きなものを目指して、大好きなものを分かち合うっていう体験から学ぶことはすごく多いと思うし、フェスはその始まりになるんじゃないかな。

-最後に、KNOTFEST JAPANに来るファンにメッセージをお願いします。

いつもサポートしてくれて感謝しているし、みんなを愛してるよ。2年ほど回った『.5: The Gray Chapter』のリリース・ツアーも素晴らしくて、いい経験になった。俺の2年後や10年後がどうなるかは想像がつかないけど、今の俺の生活があるのは間違いなく君たちキッズのおかげだ。KNOTFESTを楽しみにしているよ。ドウモアリガト!