INTERVIEW
INCEPTION OF GENOCIDE
2016.09.21UPDATE
2016年09月号掲載
Member:Isam(Vo) Jiro(Gt) Han(Gt) U-ske(Ba) Shinya(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-まずバンドの成り立ちから教えてもらえますか?
Jiro:僕とShinyaでデスコアをやりたいという話になり、募集をかけたけど全然人が集まらなくて。
Shinya:で、Isamが一緒にやりたいと電話をくれたんですよ。日本の中でもいいヴォーカリストだと思っていたから、こんなことがあるんだなって。それからU-skeとHanちゃんが集まって、めちゃくちゃすごいメンバーが揃ったなと。
-音楽的にはデスコアをやろうと?
Jiro:そうですね。ShinyaはFEAR FROM THE HATE、僕はメタルコアなバンドをやってて、お互いにデスコアをやったことがなかったんですよ。僕が前のバンドを解散したときに、Shinyaと一緒にバンドをやりたいなと思って。それが発端ですね。
-衝撃を受けたデスコア・バンドというと?
Jiro:SUICIDE SILENCE、WHITECHAPEL、CARNIFEX......。
Shinya:2008年前後に出てきたバンドですね。
Isam:デスコア旋風が吹き荒れたころだからね。
-BRING ME THE HORIZONの2ndアルバム『Suicide Season』もまさに2008年にリリースされてますからね。
Shinya:国内だとNOCTURNAL BLOODLUSTとか。日本にもこんなバンドがいるんだって衝撃を受けましたね。
-デスコアのどこが魅力的でした?
Jiro:まずブラストビートですね。
Shinya:ははは(笑)、最初にドラムなんだ。あと、ヴォーカルのハイとロウの使い分けですかね。
Isam:デスコアに限らないかもしれないけど、激しい音楽はライヴが面白いんですよね。ヴォーカルもドラムも視覚的にすごく面白くて、ドラムのブラストビートやツイン・ペダルも観てるだけで楽しいから。
-(IsamのTシャツを見て)SLAYERもそうですよね?
Isam:間違いないですね(笑)。俺はSUICIDE SILENCEに出会って、ずっとデスコアをやりたいと思っていたんですよ。MAKE MY DAYでデスコアっぽいことをやっても、MAKE MY DAYはMAKE MY DAYだから。それなら、ふたつバンドをやろうと。どっちに重きを置くわけでもなく、どっちも本気でやりたくて。
-海外は掛け持ちでやってる人も多いですからね。現メンバーが集まって、すぐに音楽性は固まりました?
Jiro:前作EP(2015年リリースの『INCEPTION EP』)は僕がやりたいように、シンフォニックなデスコアを目指したけど。今回は振り幅をつけて、ブルータルだったり、ノリのいい曲も作りました。
Shinya:今回はIsamがこういう曲が欲しいと言ったりして、みんなの意見も取り入れるようになりました。
Isam:EPのときは、既存の曲にヴォーカルを乗せる形だったので、"このパート増やせる?"と提案しても難しい部分があったから。
-今作は制作段階から一緒に作り上げた感じですか?
Isam:そうですね、ある程度は。基本的にはJiroのポテンシャルを出して、僕がヴォーカルでこうしたいという部分だけ伝えてます。曲に対しては信じきっているから。
Han:僕が言ったのは、"ギター簡単にして!"ぐらいですね。
一同:はははは(笑)。
Jiro:自分でも思うけど、僕が作るフレーズは複雑でややこしいから。ギターふたりとドラムは......。
Han:ギターは覚えられないですもん。
Shinya:ドラムが一番大変じゃないかな。
-デモはパソコンで作り込むんですか?
Jiro:そうです。家でギター、ベース、ドラムを打ち込んで、それからIsamが歌詞を考えて、歌を入れてもらうという。
-人力でプレイできるかは考えず、理想型の曲を追い求めて?
U-ske:Jiroは考えてないです!
Jiro:いやいや、みんなできる人たちだし、信頼してますからね。だけど、難しいと思います。複雑で難しいことをやってるデスコアが好きですからね。でも今回はIsamの意見も取り入れて、ストレートなアプローチもあるから。
Isam:結果良かったよね。ほんとに迷路みたいな曲を作るんですよ。Aメロが二度と来ない、みたいな。
Jiro:はははは(笑)。
Isam:デスコアだからって複雑な構成だけじゃなく、ハードコアの縦ノリやヒップホップのノリも取り入れたくて。