INTERVIEW
SCHAFT
2016.05.16UPDATE
2016年05月号掲載
Member:藤井 麻輝
Interviewer:KAORU
-なるほど。
カッコよかったって認識するときって......本当に第1次条件反射で判断するときは、ものすごく短時間で思考されていて、自分の好みをパッと分析して、その曲の良し悪しを判断するので、そこが一番嬉しいんですよね。詳しくほじくり返してしまうと、聴いてる方も楽しくなくなっちゃうんじゃないかと。
-それでは映像作品『ARCHIVES 2016 TOUR ULTRA ~The Loud Engine~』についてうかがいます。もう本当にカッコよくて、素晴らしいライヴ映像作品ですね。カメラワークが絶妙で気になっていたのですが、あれは何台ぐらいのカメラで撮影されていたのですか?
10台くらいですね。定点カメラを含めて。
-ディレクターは林ワタルさんですね。
はい。90年代のSCHAFTの映像作品(1994年リリースの『SWITCHBLADE -VISUAL MIX-』)と同じ方です。
-今回の映像作品を作るうえで、どのようなことを意識しましたか?
ライヴのステージを改変して映像にしたくなかったんですよね。できれば音像を含めて、その場のノリを真空パックしてお客さんに提供できれば一番いいんですけど、そういうわけにはいかないので。なるべく変にいじらないっていうことくらいですね。
-360度カメラで捉えた映像も印象的でした。
そうですね、あのカメラが新兵器だったらしくて。
-演出に関してはどのようなことを意識していましたか?
SCHAFTをやるんだってときに描いていたイメージそのままですね。ああいうステージがやりたくて始めたようなものなので。
-こちらの映像作品のデザインはどなたが手掛けたのですか?
POSITRONの土井宏明さんという方です。彼はminus(-)のジャケットや、AA=も手掛けてますね。
-それでは音源作品『Deeper and Down』についてもうかがいます。こちらも前作同様SHM-CDでのリリースですが、何か強いこだわりなどあるのでしょうか?
どうせ出すなら"ピュアな音で出したい"というくらいですね。"ピュア"という言葉の解釈も人それぞれなのですが、僕らが現場で扱っている音をそのまま聴かせるのが本当の理想で、それに近づかせるには"SHM-CDの方がいい"と言われているくらいのものですね。一般の人の耳だったらたぶんわからないんじゃないかな。パソコンに入れて圧縮して聴かれちゃうという運命にあるのだとしたら、あんまり......。
-表題曲のTrack.1「Deeper and Down」は、『ULTRA』のときとは違う感じの曲で、歌詞にもあるとおり、音楽的にもロックンロールな雰囲気を感じたのですが、いかがでしょうか?
いや、全然。これはそもそも『ULTRA』の候補曲だったんですよね。あの時期にはもうできていた。最後に今井君が出した4つの候補のうちの2曲です。なので、ライヴでもやっているし、ガラっと変わったというつもりもなくて。まぁ今回のSCHAFTの延長線上の曲です。
-ブルース・ハープの音が入っているように聴こえてとても印象的でした。
ほとんどの楽器は好きだけど、ブルース・ハープは嫌いだから入れてないですよ。たぶんブラス・セクションの倍音が作用してそう聴こえるのかも。ビッグ・バンド風にしたかったんでホーンは生を録音しました。
-YOW-ROWさんの書いた歌詞についてはどのような感想を持たれましたか?
ライヴ用として暫定版だっていう認識だったものが、気がついたらそれで確定になっちゃってたんですよね。YOW-ROW君の歌詞は音なので、あんまり内容についてどうこうは思わないですね。
-Track.2「H.N.A」の作詞作曲は今井さんですね。どのようなことを意識しましたか?
これは最初からテンポがものすごく速い曲なので、ビート感をなくさないように。