INTERVIEW
SCHAFT
2016.01.15UPDATE
2016年01月号掲載
Member:今井 寿 藤井 麻輝
Interviewer:KAORU
1991年、BUCK-TICKの今井寿と当時SOFT BALLETに所属していた藤井麻輝によって結成され、オムニバス・アルバム『DANCE 2 NOISE 001』に1曲参加し、1994年にフル・アルバム『SWITCHBLADE』をリリース。ヴォーカルにPIGのRaymond Wattsを迎え、さらに当時THE MAD CAPSULE MARKETSで活躍していた上田剛士(現AA=)とMOTOKATSUを始め、Keith LeBlanc(TACKHEAD)、Jonny Stephens(MEAT BEAT MANIFESTO)、Steve White(KMFDM)、Danny Hyde(COIL)、Peter Christopherson(THROBBING GRISTLE)など、海外からもシーンを代表する屈指のアーティストが参加し、まだ"インダストリアル"という言葉がポピュラーでなかったロック・シーンに衝撃を与え、後にインダストリアルの金字塔として語り継がれた。1999年に活動を停止するも、22年ぶりに3人の豪華アーティストを迎えたフル・アルバム『ULTRA』を引っ提げ、異端の王者"SCHAFT"が完全復活を遂げた。
-SCHAFTは1991年に結成され、すでに25年。1stアルバム『SWITCHBLADE』をリリースしたのが1994年ですから、それから22年の月日が経ちました。ずばり、なぜ今SCHAFTを再始動しようと思ったのでしょうか? 詳しくお聞かせください。
今井:そろそろ必要かなと。
藤井:そんな時期だから。
-昨年の"LUNATIC FEST."では、minus(-)とBUCK-TICKが同日に共演していましたが、そのころにはSCHAFTの再結成の話は決まっていたのでしょうか? 当日2組を拝見しましたが、素晴らしいライヴでした!
今井:はい。
藤井:ました。
-『SWITCHBLADE』には、KMFDMのSteve WhiteやTHROBBING GRISTLEのPeter ChristophersonやMEAT BEAT MANIFESTOのJonny Stephensなどの海外の大御所アーティストに加え、当時THE MAD CAPSULE MARKETSで活動していたの上田剛士さん(※現在はAA=として活動中)とMOTOKATSUさんが参加していましたね。上田さんは本作『ULTRA』にも参加されていますが、声をかけたときにどのような反応をされていましたか? また、再度上田さんにオファーした理由についてお聞かせください。
今井:今回のSCHAFTというプロジェクトは"バンド"という形でやりたいと思っていて、タケシ(上田剛士)がベーシストとして参加してくれたら、スリリングだと感じたので。
藤井:最初に構想したときにはすでに彼の名前が脳裏に。
-『ULTRA』には、新たにYOW-ROWさん(GARI)、yukihiroさん(L'Arc~en~Ciel)も参加されていますが、どのような理由で彼らに声をかけたのでしょうか? また、おふたりの反応はいかがでしたか?
今井:同じく"バンド"という形にはふたりも必要だったので。
藤井:先の回答とまったく同じ理由です。
-お三方は、アルバムにおいて演奏以外の工程に関わっていたのでしょうか? それぞれの役割を具体的に教えてください。
今井:基本的にプレイだけですが、アレンジのアイディアのやりとりもありました。
藤井:ですね。
-SCHAFTの90年代のアーティスト写真は、THE CUREのようなゴシックな雰囲気でしたが、本作もゴシックな雰囲気でありながら、おふたりは仮面姿です。しかもペスト医者のような。この写真にはどのような意味が込められているのでしょうか?
今井:スチームパンク。
藤井:スチパン。
-90年代初頭は、まだインダストリアル・ロックの創成期ともいえる時代でした。SCHAFTはアンビエント、ノイズ、EBM(エレクトロニック・ボディ・ミュージック)を軸に非常にアート性の高い音楽で、後のインダストリアル・ロックに大きな影響を与えた存在だと思います。同時期にデビューしたNINE INCH NAILSを筆頭に一気にメジャー・フィールドに広がり、現在もその影響は計り知れないですが、2000年代中盤以降には、"インダストリアル・ロック"という言葉そのものがあまり使われなくなったという感じがするのですが、おふたりはどう思いますか?
今井:その通りですね。
藤井:はい。
-近年は、インダストリアル・ロック、EBMとは文脈の違うEDMが隆盛していますし、本誌で扱うようなアーティストもEDMを取り入れたメタル・バンドが非常に増え、流行しています。20年以上シーンの動きを見ているおふたりにとって、2016年現代における"インダストリアル"は、音楽性、精神性を含めてどんな意味合いを持っていると考えますか?
今井:よくわかりません。
藤井:判断不可。