INTERVIEW
FEST VAINQUEUR
2016.05.03UPDATE
2016年05月号掲載
Member:HAL(Vo) GAKU(Gt) I'LL(Gt) HIRO(Ba) KAZI(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-"YOUNG GUITAR"で表紙を飾るクラスの人たちですね。
I'LL:そうですね(笑)。専門学校のころにジャズも習ってて、Lee Ritenour、Al Di Meolaも聴いてました。
-最後にKAZIさんは?
KAZI:X JAPANを観て、"なんてドラムがかっこいいバンド"なんだと思ったのがきっかけでドラムを始めました。そのあと先輩からSLAYERの「Angel Of Death」(1986年リリースの3rdアルバム『Reign In Blood』収録曲)を聴かされて、"Dave Lombardoのドラムかっこいい!"と思い、スラッシュ・メタルにハマりました。同時にヴィジュアル系も好きで、中でもSEX MACHINEGUNS、SIAM SHADE、Janne Da Arcなどテクニカル要素が入ってるバンドが好きでしたね。それからSLIPKNOTの『IOWA』(2001年リリースの2ndアルバム)を聴いて、"なんじゃこいつらは?"と衝撃を受けて。それ以来Joey Jordisonのドラムに憧れているので、僕の半分はJoeyでできてます(笑)。他にはKORN、SYSTEM OF A DOWN、MUDVAYNEなどのニューメタル系のバンドを漁ってました。バンドを組んでからは車の中でいろんな音楽が流れるので、アニソン、アイドルもいいなと。そうやってオールラウンドに聴くところは、このバンドにも反映されてますね。
-その中でこのバンドで共有している価値観は?
HIRO:メンバーで次の方向性を考えるときに、最終的に見ているところは同じなんですよ。
KAZI:ひとつ言えるのは世代ですかね。聴いてきた音楽や流行とか通ってきたものが同じなんです。あまり決め込まなくても、自然と振り幅を広げられるのかなと。
-なるほど。そして、今回リリースしたのは初のベスト盤『ベストばんくーる』ですね。
HIRO:去年の11月で結成5周年を迎えて、メンバー交替もあったけどやっと今の体制で落ち着いてきたから、自分たちの楽曲の振り幅をシーンやお客さんに見せたいなと。ベスト盤を4人時代に出すのも、5人になってすぐに出すのも違うけど、今ならFEST VAINQUEURの歴史を凝縮して出せる時期かなと。
HAL:今までいろんな曲を出してきたから、それをまとめて感じてほしくて。このバンドの現状というか、改めて今作を名刺代わりにして、もっと広げていきたいんですよ。マストでシングルや、アルバムのタイトル曲を入れつつ、それ以外はメンバー・チョイスで決めました。"A type"はポップ、"B type"はハード、"なにわ盤"は賑やかなイメージで、今回はベスト第1弾みたいな感じですね。
-"通常盤"を含めて4タイプあるのはファン泣かせですね(笑)。
KAZI:ははは。そうじゃないと、俺たちを見せられないなと。どのタイプも自分たちですからね。いろんな楽しみ方を提供したいので。
GAKU:たしかに1タイプでは収まりきらないくらい、音楽性が幅広いんですよ。個人的にはもっと入れたい曲もあったし、欲を言えば全曲知ってほしいけど、まだ僕らのことを知らない人はどのタイプを選んでも入り口になる作品かなと。
I'LL:"A type"には新曲「カルマ」(Track.15)、"B type"には再録で「現代的疑惑都市'DOUBT!'-2016-」のMVを収録したんですが、それはそれぞれのタイプだけに入れたものなので楽しんでもらえるかなと。
-新曲「カルマ」はわりとストレートな曲調で、中盤にEDM風の新しいアプローチが入ってますね。
KAZI:バンドのルーツはブレずに、新しいものを取り入れたかったので、今の自分たちの流行も入れました。
-しかし、作品を通してギターは弾きまくってますね。
I'LL:そうですね。ギター・ソロがなくなったら、僕は悲しくなるんで。
KAZI:そこはハズせないんやろ(笑)。「現代的疑惑都市'DOUBT!'-2016-」は完全にメタル調で、サビでツーバスをベタ踏みしてるし、ライヴでものすごく盛り上がる曲ですからね。
-今回のベストはひとつの区切りになると思うのですが、今後バンドとして考えていることはありますか?
HRO:今は主にヴィジュアル・シーンで活動しているけど、そこに留まる気はなくて。FEST VAINQUEURは楽曲の幅広さが武器だと思ってるし、一般層の音楽リスナーにも普通に聴いてもらえる楽曲も多いと思うんですよ。だから、本当にいろんな人に聴いてもらいたいですね。あと、ライヴもいろんなジャンルの人たちと対バンしたくて。ちょっと前に仮面女子さんと対バンしたり、Xmas Eileenさんのツアーに参加させていただくことも決まったりしたので、そんなふうにこれからは違うジャンルの方たちとどんどん対バンしたいですね。いずれは大阪から全国、日本を代表するアーティストになりたいんですよ。X JAPANは神の領域ですけど、僕らもそんなアーティストになりたいですね。