MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

ONE OK ROCK

2015.02.10UPDATE

2015年02月号掲載

ONE OK ROCK

Member:Taka (Vo) Toru (Gt)

Interviewer:TETU★KID

-なるほど、自然なんですね。

Taka:はい。逆にアメリカのプロデューサーから"ここは日本語入れたら?"って言われるような感じでした。

-そのプロデューサーってどなたですか?

Taka:John Feldmannです。

-今作では複数のプロデューサーを起用されてますが、どのようにして選びましたか?

Taka:実はこれ1年かかりました。まずプロデューサーとコンタクトを取るってところから始めて、パソコンと電話1本で毎日のように時差を考えながらいろんなプロデューサーに連絡して、片っ端から話して。本当に17~18人、下手したらもっと、返事が返ってこなかった人も含めると20人越えるぐらい、大御所なんかにもメールして、話をして。その中から、自分たちが次のアルバムでいい化学変化を起こせるかもしれないプロデューサーを選んで。で、アメリカに何度も足を運んで会って、自分たちのバンドの説明をして、ヴァイブスを確認しながら。そしてその中からさらに選んだ人たちとレコーディングをするっていう。本当に時間のかかる作業だったんですけど、僕の中ではいきなりひとりのプロデューサーと作って、"はい、アルバムできました"っていうのも違うな、と思ったんですよ。それってすごい簡単なことだし、それこそただ"アメリカ行ってレコーディングしてきました!はい、終わり!"になってしまうかなと思って。時間も結構あったので、やっぱりあくまでもONE OK ROCKってものを理解してくれる人たちと、たくさんのカルチャー、プロデューサーの感覚、音楽を吸収したいと思ってたらこれだけの人数になってしまいました。

-気が遠くなる作業ですね。

Taka:そうですね、でも実際すごく楽しくて。何百万枚って売ったプロデューサーの話を聞くっていう、日本でただ普通に音楽だけやっていたらなかなかできなかったことができたので、それもすごく刺激的でしたね。

Toru:基本的に僕はその作業は任せていた感じです。帰って来て話を聞いたり、デモを聴いたりとかしたときに"これはまた新しいものができるな"と。自分たちの中でも夢が広がった感じがあって。やっぱり俺ら3人は日本にいたんで、向こうに行ってみないとわからない部分はあるなって思いました。

-レコーディングは全てアメリカですよね?

Toru:はい、去年の年明けにみんなで行って、各プロデューサーに会って、わりとすぐセッションが始まって、プリプロ、レコーディングと結構スムーズにいったんです。いろんなアーティストをやってるので、人それぞれやり方も違うし、音の作り方とか、そのすべてにおいて、向こうに行かないとわからないことだったと思うんです。日本で追求してた部分も日本だけじゃ分からなかったなって。行ってスタジオ入って音鳴らした瞬間に"なるほどな"って思いました。もっとシンプルに考えるところは考えて、シンプルにやるところはやって、だけどいい音を作って、いらないものを全部省いて必要なものだけ重視して作り上げていくって作業を目の前で見ていて衝撃だったし。やっぱり彼らが作ってきた音ってもともと聴いてきたものだし、弾いて鳴らしたときに"これはあのバンドのこの音に近いな"とかやっぱ感覚として出てきて、それはそれで面白かったし、これでアルバムを作っていけるって楽しみでしかなかったですね。スタジオの環境や空気感ももちろん違うし。

-やはりプロデューサーによってスタジオも違うのですか?

Toru:違いますね。でも基本的に光が入るところで、Johnのスタジオは目の前にプールがあって、スタジオを開けたらすぐプールって感じでした。庭も公園みたいになっていて、休憩時間とかそこでゆったりして、毎日晴れてるし、卓球したりとかして(笑)。生活の一部に音楽があって、それで制作してそのままの勢いでレコーディングするってスタイルが素晴らしいなと思って。もちろん日本でのレコーディングもいい経験になってたし、プラスにはなってたんですけど、日本ではできないなって。やっぱりいろいろ考えて詰め込みすぎて、スタジオに持って行って時間かけすぎたり、途中でわからなくなったりいろんな経験をしてるんですけど、新しいもの、今まで考えられなかったものに対して有効に時間を使えるようになったりとか、もっともっと広い視野で見れたレコーディング現場でした。そういう意味では環境も音楽に影響するなって、そういうところから生まれる音楽っていうのもすごくあるな、と思ったんです。

-そして僕も大好きなんですが、SLEEPING WITH SIRENSのKellin Quinn(Vo)が参加していますね。

Taka:はい! Kellin!

-今までTaka さんが他のアーティストにフィーチャリングで参加することなどはありましたが、ONE OK ROCKに誰かをフィーチャリングするのは初めてですよね?

Taka:初ですね。

-これは驚きました。なぜ今回このフィーチャリングが?

Taka:聴いたらわかるんですけど、この曲自体が完全に異質なんですよ。アメリカにせっかく来てたし、プロデューサーも起用してるし、ちょっと作曲に煮詰まったときにJohnが僕らにサンプリングみたいな形でベースのサウンドだったりいろんなものを聴かせてくれたんです。"こういう雰囲気のサウンドの曲はどう?"みたいな感じで。僕らも煮詰まってるし、何事も挑戦だと思ってそこから作り出して、僕がコードとメロディを乗っけて、そこからすぐにできたんですよね。まぁでも作っていく間も違和感満載で、完成しても違和感満載で。"これはどうしたもんかな?"という状態でとりあえずレコーディングは終わったんです。そのあと僕らはWarped Tourに出たんですけど、ちょうどそのあとのJohnの仕事がSLEEPING WITH SIRENSだったんです。で、そのときに僕らの話になって、SLEEPING WITH SIRENSも僕らが帰ったあとに1ヶ所だけWarped Tourに出るのが決まっていて、そこからJohnが僕らの曲を聴かせたみたいで。その中でKellinがこの曲を聴いてすごく気に入ったらしいんですよ。それでJohnから電話がかかってきたんですけど、ちょうどそのときに僕がISSUESのTylerと一緒にいたんです。そしたらTylerのところにKellinから電話がかかってきて"ONE OK ROCKってバンド知ってる?仲良いんでしょ? 実は今Johnと一緒にいて聴いてるんだけど、フィーチャリングしようと思うんだよね。"ってTylerに言って。で、電話でKellinと話したんです。"初めまして!ONE OK ROCKといいます"みたいな感じで(笑)。Kellinに"日本で人気あるんでしょ?"みたいに言われて、"それなりにあります"と答え(笑)。で、Kellinが"僕らまだ日本に行ったことないしアジアにも行きたいから仲良くしてね。曲を気に入ったんだけど、フィーチャリングしていいかな?"ってことで、"どうぞどうぞ!"みたいな(笑)。もともとこのアルバムに入れるつもりもなかったし、なんならどうにでもなってしまえ!って感じだったんで(笑)。で、Kellinが歌を入れたのが届いて聴いて、日本に帰っていろんな人に聴かせたんですけど、そこまで微妙な反応はなくて。もちろん曲としては"なにこれ!?"って反応がほとんどなんですけど、でもこれもひとつ、でき上がったものとしてぶち込んでみようかなって思って。で、今回は怖いもの見たさで入れてみました。