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INTERVIEW

MIDIAN

2015.02.14UPDATE

2015年03月号掲載

MIDIAN

Member:Kim Taeho (Dr)

Interviewer:藤崎 実

-新作を制作するにあたって何か明確な目標はあったのでしょうか? また、楽曲制作において最も重視していることは?

真っ先に考えたのは、MIDIANだけのカラーとアイデンティティを確実に打ち出そうということでした。楽曲制作時も、MIDIANのカラーをきちんと表現するということが最重要ポイントになりました。同時に、楽曲の構成とメロディが人々の感情を揺さ振ることができるか。また、みんなを盛り上げられるか。そのうえで、MIDIANとしてのカラーが出せているかなどを重点的に考えながら制作しました。そして、時には凄まじく叫び、厳かに前進し、抒情的につぶやきながら攻撃的に疾走するなど、楽曲にメリハリをつけ多彩な感じを出そうとしました。

-日本のメロディック・デス・メタル・バンド GYZEのRyoji(Gt)がゲスト参加していますが、参加までの経緯を教えていただけますか?

GYZEのRyojiさんとは非常に縁があります。Ryojiさんとは2012年にMIDIANが参加した"Tokyo Dark Fest"で初めて会いました。そしてのちに韓国のGLOBAL SOUND FESTIVALである"MADE IN KOREA"を通じてMIDIANと再会します。そのあと、GYZEの韓国でのプロモーションをMIDIANがサポートすることになり、2014年にGYZEのフル・アルバム『Fascinating Violence』が韓国のEvolution Musicからリリースされました。そして今回、MIDIANの日本でのプロモーションを GYZEのRyoji さんが積極的にサポートしてくれたお陰で、HOWLING BULLから正式に作品がリリースされることになり、さらに関係が深まっています。2014年11月には、MIDIANとGYZEの韓国公演が実現し、このライヴを通して、音楽で日韓の交流を図る"媒体"になろうと決意するようになりました。また、今回のアルバムの「Monologue Of The Dawn Part 1」のギター・ソロは、SINのシャウティングと併せてRyojiさんの華麗なギター・ソロの収録が念頭にあり、レコーディング前にRyojiさんと作業について話し合いました。ソロのフィーリングは全面的にRyojiさんにお任せし、かっこよすぎるフレーズを作っていただききました。

-2011年にリリースしたEP『The Wall Of Oblivion』が、ボーナス・トラックとして追加収録されていますね。こちらの解説もお願いします。

『The Wall Of Oblivion』は、2011年に韓国のEvolution Musicからリリースされました。ニュー・アルバムとは違って、抒情的且つ淡白な感じにするよう努めた作品です。『Bring Me The Darkness』の音楽的なコンセプトが"雄壮さ"だとすれば、このEPにおけるコンセプトは"抒情性"でした。両アルバムの楽器の構成やトーン・メイキングの違いもはっきりしています。ですが、表現が違うだけで音楽性やメッセージはかなり似ています。まさに"DARKNESS!"

-影響を受けたバンド、または目標としているアーティストはいますか?

MIDIANは、韓国のメロディック・デス・メタルの系譜を受け継いでいます。韓国のHOLYMARSHやDARK AMBITIONのように実力のある先輩バンドの影響を多く受け、音源作りを始めてからはヨーロッパのKALMAHと DARK TRANQUILLITYの影響を多く受けました。

-近年、GYZEやCrossfaith、D_Driveといった日本の実力派HM/HR系バンドが韓国でもライヴを行う機会が増えています。日本からは韓国の音楽シーンの全貌を見ることは難しいのですが、現在の韓国メタル・シーンの動向はどうなっているのでしょうか?

韓国のメタル・シーンは日本に比べて狭くて苦しいです。一定の規模以上の会場も、今となってはライヴハウスや小劇場が密集していた弘大(ホンデ)にもたくさんはありません。地域ごとの格差もとても激しく"音楽をやるならソウルか釜山といった大都市に行かなくては"と言われる程です。特に新しいバンドやアーティストがステージに立つのは本当に容易ではないという実情です。さらに、韓国シーンは音源から収益を上げられる構造ではないので、状況は段々と良くない方に向かっています。ですが、実力のあるミュージシャンはたくさんいます。話題になる海外のアーティストと韓国のミュージシャンが共演すれば、相乗効果が発揮されると信じています。僕たちが企画に参加しているフェスティバル"MADE IN KOREA"の場合は、正式に"GLOBAL SOUND FESTIVAL"と銘打って、毎回、日本やロシアなどのミュージシャンたちと共演できる機会を設けています。"MADE IN KOREA"だけでなく、さまざまな公演によって海外のグループとの共演と海外リリースを企画しています。

-日本と韓国の人々が音楽を媒体とし、国境や思想を超えて通じ合うことができるということを示す役割がアーティストにはあるはずです。MIDIANもその一旦を担う重要なポジションにいると感じます。そして、2月28日には、渋谷CLUB QUATTROにて"Extreme Showcase Asian Melodic Death Metal Special -Vanishing Heaven Fest 2015-"が開催されます。『Bring Me The Darkness』の楽曲を日本のリスナーにアピール出来る大きなチャンスとなりますね。ライヴへの意気込みを教えてください。

まずは日本のHOWLING BULL関係者のみなさんとGYZEのメンバーたち、そしてEvolution Music 関係者のみなさんに心より感謝しています。"ミュージシャン"も国境と理念を越えて通じ合い、これをプラスの要素に引上げることのできる役割の一端を担うと考えます。そして、日本に進出する韓国のミュージシャンと、韓国に進出する日本のミュージシャンの役割と思想がとても重要だと思います。僕たちは音楽という万国の言葉で"凍りついた手を一緒に溶かす触媒"の役割を果たせると固く信じています。MIDIANとしては、2015年の第一歩を日本の"Extreme Showcase Asian Melodic Death Metal Special -Vanishing Heaven Fest 2015-"から踏み出すだけに、そこが日本と韓国の和合の場となるように頑張ります。ホットで記憶に残る公演になるように、僕たちもベストを尽くしています。特に、今回の公演は MIDIANならではのイベントを用意していますので、たくさんの期待と声援をよろしくお願いします!

-今回のライヴ、かなり期待できそうですね。ぜひ、ひとりでも多くのメタル・リスナーに足を運んで欲しいです。2015年のバンドとしての活動やツアーのプランは決まっていますか?

2015年の上半期、韓国では"MADE IN KOREA"を皮切りに、単独ライヴと海外バンドとのスプリット・ライヴを予定しています。現在、ロシアでのリリースとイギリスの公式プロモーターが現地で企画するライヴの準備も進めているところです。具体的なことはまだ公開できませんが、韓国の有名なオーケストラとの共演など、さまざまな計画を立てています。

-最後に、激ロックマガジンの読者にメッセージをお願いします。

激ロック・マガジン読者のみなさ~ん、僕たちは韓国のMIDIANで~す!今後、もっとたくさん、日本で活動する予定です。僕らの音楽を思いきり楽しんでくださいね!ライヴ会場で一緒に汗を流したいです!僕たちと一緒に音楽でわかり合いましょう!Stay metal!^^lml