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INTERVIEW

Nozomu Wakai's DESTINIA

2014.12.30UPDATE

Nozomu Wakai's DESTINIA

Member:若井 望

Interviewer:荒金 良介

-今日の取材は作品発売後というタイミングです。まず今の率直な感想から教えてもらえますか?

もともと誰かに聴いてもらおうという事で始めてないので、いざ発売してみると、自分が思ったよりも反響が大きくて驚いてます。やはり自分と同じような音楽を待ってくれる人がいると。それは大変自信になりました。このアルバムの楽曲を多くの人に聴いてもらえたことで、自分にとっても作品が重要なもの、大切なものだなと改めて実感できましたから。沢山メッセージも頂きました。発売前にホームページで作品の経緯を語っていたので、より細かく聴いてもらえたり、歌ってる内容にも共感していただけて......大切に聴いてもらえたことが嬉しいですね。

-発売後、多くの人に自分の曲が必要とされてることを実感できたと?

そうですね。作ってるときは自分に対して妥協しない、自分が聴きたいものを作る。それを徹底的にやりました。それから人の反応をもらうことで、自分の実像を再認識するというか。特に私の場合は活動があって、ファンがいて、そこに対して作品を出す形ではなかったので。世の中に対して、自分はこういうハードロック/へヴィメタルを提示したい、自分がCD屋に行ったときに聴きたい音楽が置いてない。だからこそ、自分と同じようにこういう音楽を待っていたという声をもらえて共感できたことが本当に良かったです。

-このプロジェクト自体は2年前からあったそうですね。最初からやりたい音楽は見えていました?

始めるときからありましたね。だから、自分の意見を形にすることに全力を尽くそうと。

-改めて望さんがやりたい音楽というと?

正統派と言われる80年代から90年代のヘヴィ・メタルの流れがあり、加えて日本ではジャパニーズ・メタルの流れがあり、その両方の流れを汲んだ音楽をやりたくて。80年代から90年代の流れでそのまま進化したものが、私達の世代のどこかで途切れてしまった気がしていたので。時によっては時流にあわせパンク、ニューメタル、それに近い音楽をやってたのですが、ふと立ち止まったときに、自分が本当にやりたいことは何だろうなと。やっぱり80年代から90年代のメタルとジャパニーズ・メタル、その流れをまっすぐ汲んだ正統派のヘヴィ・メタル、そして、ジャパニーズ・メタルが持つ歌謡性......。それをただレイドバックしたものではなく、今の時代にも通用する形で作ろうと。何度かアメリカに行ったときに自分のCDをかけてもらって、普通のタクシーの運転手さんに"80年代っぽいテイストもあるけど、すごくいい曲だね"とジャンルの区別無く言ってもらえて。

-タクシーの運転手に聞いたんですか(笑)。

"どう思う?"って。どこがそう聞こえるのかはその人次第だと思いますが"AVENGED SEVENFOLDみたい"と言う人もいるし、"DOKKENようだ"と思う人もいて、向こうの人は区分けがあまりないようでした。

-海外のジャンル分けはもっとザックリしてますよね。

そうですね。リスナーからすれば同じ音楽という感覚なのだと思います。音楽手法的にまったく真新しいものをやってるわけじゃないけど、サウンド、プロダクション、機材も進化してる。その中でそれを今、真っ当にやってる、それだけで。時流とかは関係ないんですね。国外のバンドや日本ではANTHEMなど先輩はいるんですが、私たちの世代でやってる人がいないのが不思議だなと。それで素直にやりたいことをやろうと思ったんです。

-多感な時期に聴いてた音楽が根っこにあり、それを今の時代に自分なりの形でぶつけようと?

そうですね。そのうえで浜田麻里さんと一緒にお仕事をしたり、森川さん(ANTHEM/Vo)といろいろ話したときに、自分が本当に何をやりたいのか。そのスタイルを自問自答で突き詰めたのがDESTINIAだったという。

-望少年が多感な時期に聴いてた音楽というのは?

家にたまたまDEEP PURPLEのCDがあって、それを聴いたのがきっかけです。それまでは運動をやっていたけど、大きな怪我をして挫折したタイミングで、DEEP PURPLEの『Machine Head』を聴いたんですよ。何だかわからないけど、これはすごいなと。そのあとに映像が観たくなって、DEEP PURPLEの『California Jam1974』という映像作品の中でギターをぶっ壊す人が出てくるわけですよ。

-Ritchie Blackmoreですね。中継カメラにギターを何度も叩き付けたり、ステージで火を付けて爆発させたり、やりたい放題の伝説のライヴ(笑)。

そうですそうです。あと、大観衆の前で「Smoke On The Water」を弾いてる姿を観て、すげえなと。それから芋蔓式にメタルの歴史を紐解いて、その中でもメロディアスなものが好きでした。格好の面では華やかなLAメタルも好きだし、それからジャパニーズ・メタルにも出会ったんですよ。BLIZARDの松川さんというギタリストがいて、その人は華があったんですよね。その人の影響を受けて、音楽人生の方向が決まりました。