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INTERVIEW

Nozomu Wakai's DESTINIA

2014.12.30UPDATE

Nozomu Wakai's DESTINIA

Member:若井 望

Interviewer:荒金 良介

-作品通して凹凸感を感じさせないのが不思議でした。

オムニバス盤のように聴こえるのも嫌だし、楽器隊も録った日付でスタジオも音も違うので、そのバランスを取るのはプロデューサーの役目ですからね。さっきも言ったように作品のテーマは人の性について歌ってるのですが、自然に聞こえる様に実はヴォーカルによって歌う内容も変えているんですよ。例えば「the Trigger」は銃について歌っているけど、フロリダはそういう犯罪も多いので曲はRobが歌ってるんですよ。「End my sorrow」は女性的な部分があって、小野さんは以前から女性に対するバラードみたいな歌をよく歌われていたので、ちょっとセクシーな要素を取り入れたくて。一方、森川さんはTHE POWERNUDEというバンドで一緒にやっていたときに復讐劇的なそういうものが多かったのでそういった曲であったり......。

-今作で言えば、「Sweet Vengeance」ですか?

そうですね。そういう気持ちを感情込めて歌うときの森川さんならではの世界観がTHE POWERNUDE当時から好きなんですよ。歌う人間によって伝わるものが違うから、そこにより説得力が生まれるように曲も作りました。

-やはり伝えたいこと、訴えたいことがある。それがこのプロジェクトの起点になっていることが大きいんでしょうね。歌詞も強く生きろ、というメッセージが全体的に散りばめられてますね。

若いラウド・バンドやパンク・バンドなどでは何か訴えたいもの、作りたいものが明確にあって、それを自由なスタンスでやってる人たちも増えてると思うんですよ。それを正統派のヘヴィ・メタルというスタンスで打ち出すのは、昨今見かけなくなったから。私がやっていることも、若いバンドがメッセージややりたい事をガン!とぶつけているのとまったく同じなんですよ。私のようなこういった楽器やテクニックに走りがちな傾向があるけど、自分も歌詞を読んで影響を受けてきた部分もあるので、メッセージ性のある音楽を作りたいなと。

-歌詞の中に"絶望"、"悪魔"などダークな言葉も織り込んでますよね。

人としてやってきた中でどこかで向き合わなきゃ場面も多くなって。人生はいいことばかりじゃないし、どうしようもないこともたくさんあるじゃないですか。人として生きるうえで、光と影というか、希望もあれば絶望もある。それを含めて、私がこういうアルバムを作れたのも、周りの人達や先輩たちからいろんな経験を積むことができたことが大きいですからね。人と運命って、どこかで切り離せないものがありますからね。

-最終的には自分の足で立って切り拓かなきゃいけないんだ、という強い意志が滲み出てますもんね。

最後には希望があったりするし、やっぱり強く生きないと前に進めないから。

-今までのキャリアの中でしんどい時期はありました?

それは常にあったと思います。常に辛さと幸せと両面ありますね。本当に音楽でやっていけるんだろうかと不安だった時期に、音楽が楽しくてやめられない気持ちもあった。で、ある時期から音楽でお金を得るようになってからは、音楽で自分は好きなことをやっているんだろうかと悩むこともありましたからね。"ほんとにこれで自分は正しいのだろうか?"という影の部分は常にあったと思います。それは今日もあるし、永久に付きまとうものだと思うんですよ。だから、いつもどこかで絶望してるし、いつもどこかで希望を持ってますね。

-まさに歌詞通りの内容ですね(笑)。

改めて自分で思い返しても、そうだなと思いました。まさに曲に書かれているような理不尽なこともあるし、自分を鼓舞する内容もありますからね。「Fight to Win」は、CDが出る直前の感覚の気持ちに近くて。運命の分岐点に立ったときにどうするのか。やっぱり闘わないといけないんじゃないかと。作品が世に出るまでは不安もあったけど、そういうときにこそ自分が作ったものを信じて、自分を強く持たないといけない。ネガティヴに逃げるんじゃなく、闘って前に出なきゃいけないなと。自分で曲を聴きながら、改めてそう思いましたね。そういう意味でもこれまでの人生の総ざらいがこのアルバムなのかなと。すべての流れを踏まえて、こういう作品ができたんでしょうね。

-わかりました。ちなみに今作のレコ発ライヴは考えているんですか?

絶賛、段取り中なんですよね。お伝えできるタイミングがあれば、サイトで発表できればなと。大きめに面白くやれたいいですね。ただ、どういう形態でやるのかは、まだわからないですけど...。

-これだけの人たちのスケジュールを合せるだけでも大変そうですね。

でも集まったら観たいでしょ? という気持ちもあるから。いろんな意味で頑張ってます(笑)。みなさんスケジュールが多忙なので、何かしらの形でライヴはやりたいですね。楽しみに待っててください!