INTERVIEW
THE AMITY AFFLICTION
2014.07.16UPDATE
2014年07月号掲載
Member:Joel Birch (Vo)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-今作はベーシストでもあるAhren Stringerのクリーン・ヴォーカルが増えた反面、スクリーム担当のJoel Birchのパートが減っていますが、バンド内でクリーンとシャウトのヴォーカル・バランスについてはどういった形で話し合われるのでしょうか?
まぁでもどの曲も2人ともまんべんなく歌っているとは思うけど、この割合は自然の流れでこうなったんだ。確かに俺の方が歌う曲もあれば、あいつの方が出番の多い曲もある。曲のニーズに合わせて自然にバランスが決まるという感じかな。この曲はスクリームをいっぱい入れたほうがうまくいくと思ったらスクリームをいっぱい入れる。曲が主導権を握っているんだ。
-ということは"もっとスクリームしたかった"と思ったりはしないのですか。
ないない(笑)。構わないよ、曲全体がいい感じにさえなればね。今までもずっとそういう風にバランスを決めてきたし。俺たちのバンドはエゴ主導型じゃないんだ(笑)。
-曲が主導権を握るということですが、例えばライヴではバランスが変わったりするのでしょうか。
うん。ライヴの時は俺の出番が増えるね。普段は歌えないところも歌うんだ (笑) 。そのショウのヴァイブで自然に決まるよ。
-音楽性が被っているというわけではないのですが、BRING ME THE HORIZONの音楽性の変遷に近いものを感じました。
(爆笑)本当に?
-ええ。彼らもメタルコア、デスコアという初期のサウンドからどんどん音楽性を広げ、1つのジャンルに当てはまらないヘヴィ・ミュージックへと進化しています。この意見についてはどう思いますか?
クールな話だと思うよ。俺たちもあのバンドは大好きだしね。本当に凄い、うまいバンドだと思う。もともと持っていたものをどんどん良くしていっているしね。俺たちもそういうのを目指しているんだ。俺たちの次のアルバムも、『Let The Ocean Take Me』からさらに進化したものにしたいと思っているしね。
-また、あなたがたがシンパシーを感じるバンドがいましたら教えてください。
そうだね...。ALEXISONFIREはうまく進化していたと思う。他にもいろいろいると思うけど、段々ビッグになっていくバンドというのはみんな自然な形で進化しているんじゃないかな。
-今作の制作プロセスで前作と変わった部分はありますか?
Dan (Gt)が入ったことくらいかな。Danと俺はとてもウマが合って、曲のアイデアが似ているんだ。メンバーみんなでアイデアを出し合って補い合っている。もう次のアルバムの話も出ているよ。次も充実したものになると思うね。
-先ほど今回は自分のために曲を書いてカタルシスになったと言っていましたが、それが制作プロセスに影響を与えた面はありますか。
うーん、そうでもないな。自分のために書くというのは昔からやっていたことだから。特に歌詞はそのときそのときの自分の状況から来ているものが多いからね。俺の歌詞は音楽とは完全に切り離して書いている。とにかく歌詞を書きまくって、それに合った曲を使うという感じなんだ。
-今作の聴きどころはたくさんあると思いますが、バンド・サイドの意見としてここはポイントだからぜひ注意して聴いて欲しいというところを教えてください。
正直言って、1回で聴き終わるアルバムじゃないと思う。だから何度も繰り返して聴いて、その深さを知って欲しいね。聴くたびに新しい発見があると思うよ。
-答えづらい質問かもしれませんが、先ほどDanの加入についての話が出ましたよね。あなたがたはメンバー・チェンジが非常に多いバンドだと思いますが、メンバー・チェンジを繰り返しても失速することなく、ファンからの支持や楽曲のクオリティもどんどん上がっています。通常メンバー・チェンジというとバンドにとってダメージになることが多いですが、あなたがたからはそれを感じさせないのはなぜだと思いますか?
まあ、メンバーがよく変わっているのはギターくらいだけどね。それに、メディアで新メンバー!なんて書かれるメンバーの多くはフルタイムじゃなくて、一時的なメンバーなんだ。だからコア・メンバーはほぼ代わっていないんだよね。だから誰かを追い出すときもあまり大きな影響はないんだ(爆笑)。でもDanは正式なメンバーだし、あいつがきてからいい影響ばかりだよ。