MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

MISS MAY I

2014.07.15UPDATE

2014年05月号掲載

MISS MAY I

Member:Ryan (Ba/Vo) Levi (Vo)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-なるほど。アルバム・タイトルである『Rise Of The Lion』に込められた意味を教えてください。タイトルに出てくる"Lion"は言葉通りの"ライオン"を指しているのでしょうか?またはなにかの比喩なのでしょうか。

L:ライオンはMISS MAY Iにとって、"ファンと自分たちの象徴"なんだ。今作は"ファン・ベース"、つまりファンのためのアルバムにしたかったから、この自信作でファンと一緒に"隆盛(Rise)"していくという意味も込めて『Rise Of The Lion』というタイトルにしたんだ。

R:ライオンはMISS MAY Iの最初の2作のアルバム・ジャケットにも登場していて、試に3作目の『At Heart』で使わなかったら評判があまり良くなかったんだ。今作はLeviが言ったように"ファン・ベース"のアルバムだから、ファンと自分たちのシンボルであるライオンをタイトルに入れたんだ。

-そのライオンですが、今作のアルバム・ジャケットにはリアルなタトゥーのライオンが彫られた逞しい背中が写っていますが、あれはファンの方ですか?

R:もともとライオンのタトゥーを彫っているファンがいたことがヒントになって、俺たちのアルバム・ジャケットにしようというアイデアが出てきたんだ。そこでコンテストで優勝した人の背中にライオンのタトゥーを掘ってもらって、ジャケットに写したんだよ。

L:Facebookでコンテストを開催したのさ!

-もともとタトゥーを彫っていたファンの中から選んだのではなくて、優勝した人の背中にタトゥーを彫ったということでしょうか?

R:そうだね!コンテストではタトゥーの彫りやすそうな、一番屈強な背中の人を選んだんだ(笑)。それでタトゥー・アーティストを紹介してバスケット・ボールくらいの大きさのタトゥーを彫ってもらったんだけど、実際に彫っている様子も撮影して、「Gone」というミュージック・ビデオで施術風景を使ったりもしているよ。

-なるほど、よくわかりました。それでは楽曲の話もしていきたいと思います。今作にコンセプトやテーマがありましたら教えてください。

R:スタジオで曲作りをしていた時に"新曲の歌詞はどんなコンセプトでいこうか"みたいなことは話し合っていたんだけど、なかなか簡単にいかず悩んでいた時に、Leviから"ジャケットと同じように内容もファン・ベースにしようぜ"ってアイデアが出たんだ。Leviがファンからもらった手紙の束を持っていたから、せっかくファン・ベースのアルバムを作るなら、ファンのことについて書くことにしたんだ。手紙を読んでファンの悩みや苦しんでいることについてリストを作って、曲に当てはめていったんだ。例えば「Echoes」という曲は、あるファンが大切な人を失ってしまったという悩みを抱えていて、その内容が曲調にとても合っていたから曲に当てはめて作ったんだ。

-全曲そんな作り方をしたんですか?

L&R:そうだよ。

-1曲や2曲ではなく、アルバム全体でそのような作り方をするのは珍しいですね。

L:プロジェクト自体がいつもと違うものだったから、自分たちもいつもと毛色の違うことができて、いい気分転換にもなったし楽しく作ることができたよ。

-アルバムの制作はどのように行われたのですか?

R:今まではツアーが終わったらすぐにスタジオに入って1ヶ月くらいで曲を作って、1回書いたら見直しもせずレコーディングに入る、みたいなことばっかりやってたんだけど、今回はオハイオのスタジオで曲作りに時間をかけたいってお願いしてたっぷりと時間を掛けたんだ。"どの曲もライヴで演奏できる曲にすること"にはこだわりたかったから、メンバー全員で演奏しながら作っていったんだ。その後2週間くらいで俺とLeviで歌詞を作ったんだけど、それぞれが書いた曲もあれば一緒に書いた曲もあるよ。シアトルでスタジオに入った時には既に曲がほぼできていたんだけど、その時にプロデューサーのTerry Dateが歌詞を書き直す時間も与えてくれて2、3回書き直して最終的なものができ上がったんだ。とにかく時間をかけてじっくりと作ることができたね。

-今作はメタルコアという1つのジャンルでまとめきれない幅広い音楽性が1枚に詰まっていると感じました。実際にそういった点は意識しましたか?

L:確かに今作は、時間をかけたことによってバラエティを持たせられたよ。前作は"これクールだな、入れちゃおうぜ!"って軽いノリでトントン制作を進めていくことが多かったんだけど、アルバムをひとつの作品として見る意識自体が薄かったんだと思う。今回は初めて、全体を通して聴きたいと思わせるアルバムを作りたいと考えたんだ。そうすれば自分たちも退屈しないで済むしね。

R:今まで確かに売れたシングルはあったけど、アルバム全体を通して聴いてみると似通った感じで、ポイントがないようなアルバムが続いていたんだ。それに比べて今作はどの曲をとっても"他の曲はどうなんだろう?"と聴いてみたくなるようなアルバムになったんじゃないかな。