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INTERVIEW

DE LA TIERRA

2014.04.10UPDATE

2014年04月号掲載

DE LA TIERRA

Member:Andreas Kisser (Gt)

Interviewer:米沢 彰

-それぞれにキャリアと実績を持ったメンバーがこうして集結して作品を制作するというのは大きな刺激となったのではないかと思いますが、この4人での制作はいかがでしたか?

楽しかったね。こういうプロジェクトの一員になれてとてもハッピーだよ。MANAのドラマーのAlex Gonzalezと、A.N.I.M.A.L.のヴォーカル兼ギタリストのAndres Gimenezが、8~9年前にメタルのジャムでもやろうって言い出したことから始まったんだ。AlexはMANAではメタルとは違ったタイプの音楽をやっているけど、ヘヴィ・メタルを聴いて育ってきて、ちゃんと理解しているメタル・ドラマーでもあるんだ。だからか、いつもと違うものをやりたくなったんだろうな。そうやって始まった。その後2012年から2013年にかけて再会した2人が、シリアスなグループをやりたいと考えたんだ。それでLOS FABULOSOS CADILLACSのFlavioにベースをやってくれと声をかけた。俺には最後に声がかかったんだ。Alexが、スペイン語やポルトガル語でメタルをやりたいと説明してくれた。素晴らしいアイデアだと思ったよ。俺たちのキャリアの中でもいいチャレンジになると思った。もう1つ俺にとって重要だったのが、マネージャーやリアリティ番組のお仕着せじゃないバンドだってことだった。金やレコード会社のしがらみのない、ミュージシャン発のプロジェクトだからね。アルバムのレコーディングも全部自腹でやった。レコード会社にアプローチしたのは全てができ上がってからなんだ。それで、ワーナー、ロードランナーと契約したってわけさ。とても真摯でピュアなプロジェクトだから、参加できてとてもハッピーだよ。

-本当にミュージシャン発のプロジェクトなんですね。

そう。大昔のガレージ・バンドみたいなものだよ。インタビューの時はいつも言っているんだけど、15歳のガキの頃に戻ってすべてをやり直しているような気持ちなんだ。新しいバンドを始めるときのワクワク感は最高だよ。あと、最も大切なのが、普段やっているバンドを誰も離れずに済んだということだね。俺もまだSEPULTURAをやっているし、AlexはMANA、AndresはD-MENTEを、FlavioもLOS FABULOSOS CADILLACSやソロ活動をやっている。お互いスケジュールを調整して、DE LA TIERRAに必要なことをすべてやるようにしているけど、今のところ全部うまくいっているよ。本家のバンドのメンバーたちもみんな理解して協力してくれているからね。みんなのサポートがなければ不可能なことだよ。

-それはいいことですね。このバンドで経験したことを本家のバンドに還元もできるでしょうしね。

そうだね。いつもと違う人たちとプレイすることが刺激になっているし。メタルということを除いては、SEPULTURAとは全く違う音楽をやっているからね。こっちの方がメロディも多いし、ギターのリードも多い。俺のスペイン語も上達しているし(笑)。いいこと尽くめだよ。全体としてとてもポジティヴなんだ。

-このバンド自体のスタートは2012年末とのことですが、今回のリリースまでのDE LA TIERRAの活動を教えて頂けますでしょうか?

AndresとAlexは昔からの知り合いで、AlexがA.N.I.M.A.Lの大ファンだった。A.N.I.M.A.L.がメキシコに行くたびに会っていたらしい。MANAがアルゼンチンでやるときも楽屋で会っていたらしいよ。DE LA TIERRAの起源はずっと昔に遡るけど、AlexとAndresが本気でこれをやろうって決めたのはごく最近なんだ。今やらなくていつやる、みたいな感じだったんだろう。そんなこんなでバンドが結成されて、音楽のアイデアを交換するようになった。インターネットを使ってね。今はそういう作業をするのも便利になったよな。インターネットがなかったら、DE LA TIERRAがいろんな作業をするのもはかどらなかっただろうから。そうやって1年くらいかけて、アイデアを交換しあったり、曲のタイトルを提案しあったりしたんだ。最終的には15~16曲くらいできたかな。それから2013年になって、ようやくブエノスアイレスにみんなで集まって、初めて一緒に練習したんだ。全員が集まったのはそのときが初めてだったけど、ケミストリーが一層強くなった。一緒にいて心地良かったし、とても楽しかったんだ。お互い尊敬しあっているしね。最高の気分だった。そこからは何もかもがとんとん拍子だったよ。10曲のアレンジをすべて済ませて、すぐにスタジオに入ってレコーディングしたんだ。実現しようっていう全員の努力の賜物だと思うし、素晴らしい経験だったね。

-超多忙の4名が一緒にアルバムを制作するのは正直大変だったのではないかと思っていましたが、インターネットのおかげでその負担も軽減されたんですね。

本当にそうだよ。Alexはメキシコに住んでいるし、俺はサンパウロ、AndresとFlavioはブエノスアイレスに住んでいるからね。全員が顔を合わせるのはブエノスアイレスにしたんだ。俺にとっても近いし、Alexも飛んで行けるし、メンバーの2人がそこに住んでいるから、それが1番便利だったんだ。レコーディングはブエノスアイレスとサンパウロでやった。俺がDE LA TIERRAのレコーディングと同時進行でSEPULTURAのアルバムの曲を書いていてね。まあいつもより仕事が増えて大変といえばそうだったけど、楽しかったよ。それにさっきも言ったけどそれぞれのバンドのメンバーにスケジュール面でも協力してもらえているから、1番肝心な時間の確保がうまくいって本当に良かった。