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INTERVIEW

DE LA TIERRA

2014.04.10UPDATE

2014年04月号掲載

DE LA TIERRA

Member:Andreas Kisser (Gt)

Interviewer:米沢 彰

-南米を1つとして捉えて、南米から世界に出て行こうという気持ちもあったのですか。

それもあるね。SEPULTURAだって、歌っている言語こそ英語だし、ブラジル出身ではあるけど、今ブラジルで見聞きしている問題、例えば政治とか腐敗、暴力なんかを歌詞に盛り込んでいるのが、アルゼンチン、チリ、コロンビアでも自国と同じように受け容れてもらえているからね。DE LA TIERRAもそういう要素があると思う。ラテン・アメリカとしての一体感というか。まあブラジルは言語の問題もあってちょっと違うし、ラテン・アメリカはそれぞれとても似ているところも異なるところもあるけどね。DE LA TIERRAはブラジルと他の南米諸国との障壁も超える気がする。自分たちで思っているよりも共通点はいっぱいあるってことが打ち出せるといいね。

-トライバルな楽器やメロディはほぼ使われていないにも関わらず、南米のメタル・サウンドらしさが存分に現れていて、メタル・ファンに響く興味深い作品になっていると感じました。あなた方ご自身では"南米のメタル・サウンド"という枠組みを感じながら制作を行っていましたか?

まあ、俺たちにとっては自然なことだからね。確かに南米のミュージシャンな訳だから、そういう"らしさ"も自然に滲み出てくるものなんだ。例えば最近ビデオを作った「San Asesino」という曲は、サンバのヴァイブも取り入れているんだ。イントロの部分なんかにね。あれはAlexとFlavio、メキシコ人とアルゼンチン人がサンバをやっている。素晴らしいことだよね。サンバをやれるブラジル人ミュージシャンを使うこともできたけど、俺たちの出身国からいろいろな要素を取り入れていって、すべて自分たちで手がけることが大事だったから。次のアルバムでもきっとそういう風にすると思うよ。何しろそれが1番俺たちらしいからね。SEPULTURAでもミュージシャンはブラジル出身だけど、ラテン・アメリカのグルーヴを手がけることができていると思う。決して押し付けられたものじゃない、自分たちなりのグルーヴをね。DE LA TIERRAもこれからもこの路線でいくと思うよ。

-アグレッションを抑えたミッド・テンポのトラックが中心ですが、どのトラックもグルーヴ感をかなり大事にして制作されているように感じました。ご自身では制作に関してどういったことに重点を置いていましたか?

グルーヴにはもちろん重点を置いていたよ。グルーヴを大切にすればメロディにも余裕ができるからね。低音をもっと感じることもできるし。Alexは凄いドラマーだからどんなタイプの音楽もこなせるんだ。とてもヘヴィなものをやっているときもグルーヴを出すことができるから、音が呼吸する余地ができるんだ。俺たちにとってはとても大切なことだよ。

-プロデューサーには過去にSEPULTURA やMOTORHEADを手がけたStanley Soaresを起用していますが、彼を選んだのはどういった理由だったのですか?

Stanleyは長年SEPULTURAと仕事してきているからね。アルバムも2枚手がけてくれた。彼はどちらかというとエンジニア気質のプロデューサーなんだ。基本的には俺たちが自らアルバムをプロデュースしているんだ。1stアルバムでは外部に入ってもらいたくなかった。自分のサウンド探しは自分でやろうと思ってね。Stanleyはどんな状況でも的確なレコーディングができる凄い人なんだ。アナログとデジタルのいいとこ取りができる、そういう人だから俺が起用した。他のメンバーもSEPULTURAのレコーディング手法がとても気に入っているよ。まさに適任だったね。サウンドの出来にも大満足している。ミキシングも手がけてくれたんだ。パーフェクトな人選だったと思う。

-Stanleyはどこ出身でしたっけ。

ブラジル人だけど、マイアミなどでも暮らしたことがあるよ。

-Stanleyも含めると、出身国だけでも3カ国、確かスタジオ作業はLAでもありましたよね。