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INTERVIEW

MERRY

2013.11.06UPDATE

2013年11月号掲載

MERRY

Member:ガラ (Vo) 結生 (Gt) ネロ (Dr)

Interviewer:TETU★KID

-ガラさんが1人で野音のステージで写ってる写真がありましたが、あれはいつ頃撮影したものですか?

ガラ:復活を発表したのが5月中旬なんですけど、撮影はその数日前です。まだリハビリしてて、そんなに動き回れない時だったので。これ裏話的な感じなんですけど、最初は僕の居ない空っぽの野音の写真だったんですけど、それを後日みんなで見てて、"やっぱりガラの復活ってことであそこに立ってほしい"って要望があって、まぁ僕が引きずり出される感じになって、あそこに立ったんですけど(笑)。

-あの写真すごい好きなんです。

ガラ:色んな人に言ってもらえます。

-背中で語るというか、色んな想いがあの写真1枚にすごく溢れてる感じがしました。

ガラ:誰もいない野音が良かったんですよね。あそこに次はたくさんの人が集まるっていう、そういう流れもできた写真でしたね。

-野音での復活ライヴのパンフレットを橋本塁さんが撮影した写真が使われていますが、橋本塁さんとの仕事は初めてですか?

ネロ:あのガラの写真を撮った時に3人ぐらいいて。僕もカメラやるようになってすごい橋本塁さんと仲良くなって。たしかjealkbのイベントに出させてもらった時に撮ってもらって。で、"なんだこのめっちゃかっこいい写真を撮る人は!?"ってなって仲良くなって。僕らを毎回撮ってくれるライヴ・カメラマンもいるんですけど、その人が一番尊敬しているのが橋本塁さんだったんですよ。で、その人も通してまた仲良くなって。僕らのいま向っている方向ってライヴでアグレッシヴなバンドで、そういうところからも固めたいなと思って。そうしたら塁さんがMERRYを気に入ってくれて。

ガラ:jealkbと一緒にやったのも、さいたま新都心VOGUEで、言ってしまえばただのライヴハウスなんですけど、写真が生きていたんですよね。別にお願いはしてなかったんですけど、jealkbと一緒に撮ってくれていて、打ち上げの席で"こんなの撮ったんだよ"って見せてくれた時に3Dじゃないですけど、今にも飛び出してきそうな写真だったんですよ。すごい臨場感があって、汗すら見えるような。めっちゃかっこいいなって話をして、いつか撮ってもらいたいですね、って話でその時は終わっていたんです。

-シングル『ZERO -ゼロ-』に関して、今のラウドロック・シーンに突き刺さる、疾走感のある最高傑作だと思います。この曲にはどんな想いが込められていますか?

ネロ:大枠でいうとひとつは復活第1弾シングル、もうひとつは今まで色んなところでフェスとか出れて色んなバンドと共演して、色んなバンドから受けた刺激を全部詰めこんでMERRY流に料理して出てきた衝動、この2つを引っさげての再スタートといった感じです。

-楽曲はどのように作られていったのでしょうか?

ネロ:ガラが入院して手術してリハビリと戦っている中、残された4人で曲を出し合って。4月ぐらいにはまぁまぁ形にはなっていたのかな。

結生:そうですね、バックのイメージはその頃にはできていましたね。音で臨場感を伝えるものにしたいとか、音で勢いをいかに出せるか、そういう部分は特にネロが持っているので、そこを大切に作っていきました。

-4人で作ったものを聴いてガラさんの最初の印象はいかがでしたか?

ガラ:イントロのフレーズとかがMERRYらしいなって思いましたし、本当に色んなところに勝負をかけていこうって思っているのが曲から伝わってきたので、メロディも今までにない感じと言いますか、つき抜けた感じにしたいと思いましたし、MERRYの代表曲を作ろうと思って作りました。歌詞を書く上では入院している時にベッドの上でその時思った言葉だったりをメモしていたことを繋げた歌詞なんですけど、この休んだ期間も踏まえてマイナスにしたくなかったんです。もう1回ここからゼロから再出発するんだっていう思いを込めたかったんで、いつもはメンバーには最後にタイトルを伝えるんですけど、今回は"ゼロってタイトルでいくから"ってことは最初に伝えていました。ここからまた走り出すんだって思いと、自分が体験したことを書いているんで、今までの「梟」とか歌詞と違うかと言われたらそんなに違わないんですけど、より重みと深みが増したなと思います。やっぱりそれは自分が経験したから出る言葉で、リアルな言葉が出てきたかなと思います。

-疾走感も勢いもある曲なんですが、サビになると"Judgment 教えてくれ この手には明日を変える 力があるのかを..."って問いかけになっていますね。活動休止中に悩みながら生まれてきた歌詞なのかなと思いました。

ガラ:やっぱり未来は開けてて明るい方がいいんですけど、その未来さえ入院してる時はどうなんだろうと思っていたんです。病院には僕より病状が悪い人がいたりして。そういうのを見たりしていると人生観が変わったっていうのはあって。自分が今30代で、50代、60代になったらどうなるんだろうって周りの人を見ていたら怖くなって。音楽をやれていてステージに上がれるとか、CDを出せるとか、全然当たり前じゃないなって。ツアーをやって明日があるな、いやいや今日何があるか分からないって、そういうところからどんどん恐怖に感じるぐらい自分の未来が怖くなっちゃって。でもやっぱりどうなるか分からないからそれでももがいて前に進んでないと未来は開けないっていう、自分に対しての問いというか、今こういう歌詞を歌っていかなきゃ自分の心が折れてしまうっていう怖さもありました。