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INTERVIEW

ALICE IN CHAINS

2013.05.24UPDATE

2013年05月号掲載

ALICE IN CHAINS

Member:William DuVall (Vo/Gt)

Interviewer:伊藤 洋輔

-アルバムのオープニング「Hollow」はインスタグラムと連動する形でリリック・ビデオが公開されましたが、あらゆる情景をヴィジュアライズしたこのユニークな企画の意図は何でしょうか?

俺たちは常に、音楽を届けるための新しいやり方を探してきた。純粋にバンドがインスパイアされて浮かんだアイディアもあれば、チームの人間であるマネージメントもいろいろとアイディアを考えているから、そっちから出てくる場合もある。そういったものを全部集めると、音楽をファンに届けるためのすごくクリエイティヴなアイディアがたくさん揃うんだ。リリック・ビデオやインスタグラムは比較的新しいもの、特に俺たちにとってはそうなんだよ。「Hollow」をリリック・ビデオにするというアイディアは、マネージャーの1人が考えたんだ。リリック・ビデオを作るべきだということ。そして、それを実現させるための優秀なアーティスト・チームがいるということ。そして、ファンをも巻き込むべきだということ。というわけで、マネージメント・チームが考えたアイディアを、俺たちがさらに推し進めたんだ。もちろん、すべてのことに対して俺たちがチェックしたよ。とにかく、いろんなものを取り入れるにはインスタグラムがとてもいい方法だった。そしてなにより、ファンみんなが素晴らしい素材を提供してくれた。すごくすごくクリエイティヴな戦略だったと思う。

-あなたの思い入れ深いお気に入り楽曲は何でしょうか?その理由もお願いします。

「Phantom Limb」が大好きなんだ。世界観全体が大好きなんだよ。曲構成も、サウンドも、題材もね。ライヴでプレイしていてすごく楽しいし。ステージでこの曲をライヴでやったことはまだないけど、リハーサルではプレイしているんだ。最高だよ!あと、「Hollow」の出来も気に入っている。あとそうだなあ……タイトル曲も大好きだよ。このバンドの歴史において、これまでと違ったああいった曲をこのタイミングで出したのは見事だと思う。さっきも言ったように、すごくいい躍進を遂げたと思うよ。

-では今後、あなたはどのような表現者になっていきたいですか?

真実を伝えたいね。自分が書いていることだけではなく、パフォーマンスでもだ。自分が見せているものすべてが、目標を達成しようとするアーティストとしての自分を表している。ステージでの佇まい、動き方、歌の響き……いや、単に声を出すということまでも、すべてがつながっている。そういったことすべての面で真実を伝えることだ。真実の自分、リアルな自分にみんなが共感してくれたら嬉しいね。俺は、ありのままでない自分が愛されるよりもむしろ、ありのままの自分が嫌われる方がいい。少なくとも、出て行って、自分を見られたいように見せることが出来れば、あとは自ずとついて来るんだ。たとえそれが否定されても、それでもこっちの勝ちだと言いたい。自分に対して正直なんだから。

-やはりLayne Staleyの後任だけに、大きなプレッシャーはありましたか?

もちろんだとも!とてつもないプレッシャーだったよ。信じられないほどだった。これまた、さまざまな困難と周りからいろいろ言われたにも拘らず(再結成が)うまくいったのは、ありのままの俺を出したからだと思う。俺は、Layne Staleyとは似ても似つかない。彼の曲を俺の声がうまく活かされていると言ってくれる人もいるけど、実は声は質はまったく違うと思う。俺は音は外さないけど、声の響きは多少似たところはあるかもしれない。でも実はかなり違うんだよ。だからさっきも言ったように、自分を正直に見せないといけないんだ。俺は渦中に足を踏み入れたんで、考えたり、あらかじめ計画を立てる暇なんてなかった。ALICE IN CHAINSで俺が最初にやったのは、VH1テレビ番組にHEARTと一緒に出ることだった。ニュージャージー州のアリーナで撮影されて、全国ネットのテレビで放映されたんだ。俺がバンドのメンバーと一緒に公衆の面前に姿を見せたのがそれだったんだよ。2番目にやったのは、シアトルのムーア・シアターでのコンサートだったから、メンバーの家族がみんな来ていた。クレイジーだったよ。だから俺としては出て行って、どんな瞬間もありのままの自分でやるしかなかった。結果がどうなろうともだ。そうして始まって、それ以来その時の基準を維持して来たんだよ。これこそ、アーティストとしての目標を如実に表わしている。これなんだよ。

-今後は大規模なツアーが控えていますね。最後はファンにメッセージを!

日本にはまたぜひとも行きたいと思っている。前回素晴らしい時を過ごすことが出来たから、このアルバムでぜひとも日本に行ければと思っている。『Black Gives Way To Blue』では日本に行けなかったから、今度日本に行ったらアルバム2枚分の新曲をプレイすることが出来る。きっとエキサイティングな夜になるだろうな(笑)。だから、ぜひとも実現させたいよ。

-今日はどうもありがとうございました。

どうもありがとう!