INTERVIEW
FEAR FACTORY
2012.10.18UPDATE
Member:Dino Cazares (Gt)
Interviewer:KAORU
-2年ぶりの来日ですが、体調はいかがですか?
LAから直で来たんだけど、体調はいいよ。昨日の21:30くらいに着いて、メンバーはディナーをしに行ったんだけど、俺は疲れてて行けなかったから残念だったけどね。
-今日は楽しんでくださいね。
もちろんさ!今夜はライヴが終わったらバーに行って楽しむつもりなんだ。六本木のクラブに行くつもりだよ。
-前回はMETALLICAのサポート・アクトとしての出演でしたが、メイン・アクトとしての来日はどれくらいぶりになりますか?
そうだな……多分01年ぶりだから、11年くらいだね。今日はファンがみんな観に来てくれるといいんだけど。
-もちろんみんな楽しみにしていますよ!因みに今回はスペシャル・ゲストにDECAPITATEDを迎えていますが、その経緯について教えてください。
彼らとはブッキング・エージェントが同じだったんだ。あと、俺たちと彼らは同じ時期にツアーをしていたっていうことが大きいね。そもそもDECAPITATEDのメンバーとは長年の友達なんだ。
-『The Industrialist』のインタビューは一度やらせてもらっているので、今日は補足的な質問をさせてください。『The Industrialist』というアルバムを、今現在Dinoはどう捉えていますか?
もちろん、俺もBurtonも、『The Industrialist』が出来たことをとても誇りに思っているよ。世界中からの反応も凄くいいし。アメリカとヨーロッパでは、既に『Mechanize』の売上を超えているしね。それは本当に嬉しいことだし、次回作は更に『The Industrialist』を超えるものを作るつもりさ。このアルバムに伴うツアーは凄く長くて来年まで続くんだけど、来年はフェスにも出ると思うし、また日本に戻って来れたらいいなと思っているよ。
-『The Industrialist』はとてもコンセプチュアルなアルバムですが、今日のライヴではアルバムの中からたくさんプレイする予定ですか?
やろうと思えば、最初から最後までアルバム全部をやることもできるんだけど、それをやっちゃうと、他の曲はどうしたって必ず言われちゃうんだよね(笑)。特に日本にはそんなにしょっちゅう来るわけじゃないから、ベストオブベストっていう選曲でやるつもり。今のセットはアルバムごとにブロック分けされている感じで、例えば最初3~4曲は『Obsolete』から、次の3曲は『Mechanize』から、その次に新曲をやって、また昔のアルバムの曲に戻るような感じでやっているよ。
-『The Industrialist』は、"人間 対 機械"というテーマがあるとおっしゃっていましたが、今の日本は情勢的なこともあって、私個人も、もっといろいろなことを考えなきゃいけないなと感じていて。そこで『The Industrialist』を聴き直してみると、更に発見があったりして、新鮮に響いています。
FEAR FACTORYっていうのは昔から、ある種未来を予測するようなことをやっていた。未来を予測することによって、未来を守りたいと思っていたんだ。俺たちの中にはもちろん社会に対する意識っていうのはずっとあった。例えば仕事がコンピューター化されるようになって、人の手がいらなくなってきて、人件費を削減するために企業は人を切るようになったよね。インターネットの普及で違法ダウンロードが問題になったりっていうこともある。これって実は俺たちが95年から言い続けていることなんだ。来年は13年になるわけだけど、15年以上に渡ってFEAR FACTOYが提示してきた問題が、ようやく人々の意識にしっかりと植え付けられてきたなと最近思うね。
"人間 対 機械"っていうのは、必ずしも"機械=テクノロジー"っていうことではないんだ。英語だと"Machine"っていうのは他の意味もあって、例えば政府の組織だったり、宗教組織のことも指すんだ。欧米では、誰かが信じる宗教を他の人に押し付けようとして、そのせいで起こっている争いは多々ある。政府にしても、政策を国民に信じ込ませて操ろうとしている。そういうことを全て含めて"Machine"と言っているんだ。
FEAR FACTORY(恐怖の工場)というバンド名を付けたのも、その中にいろんな意味が込められていたからなんだ。恐怖を引き起こすものっていうのは、学校、政治、宗教、テクノロジーだったり、全てを総括しているんだよ。