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INTERVIEW

GOJIRA

2012.06.09UPDATE

2012年06月号掲載

GOJIRA

Member:Joseph Duplantier (Vo&Gt)

Interviewer:櫻井 カオリ

-まずは新作『L'Enfant Sauvage』の完成、さらに、今作をもって正式な日本デビューとダブルでおめでとうございます。みなさんの新作は日本のメタル・ファンからも非常に注目されています。自己紹介を兼ねて、バンドの歴史を簡単に教えてください。

弟のMario (Dr)と音楽をやっていて、バンドを組む決心をしたんだけど、それはすごく自然な流れだった。俺たちには音楽以外やることがなかったからいつも一緒に練習して、学校が終わるとジャムをしていた。バンドを組もうと話している時に近所に住んでるChristian(Gt)とJean-Michel(Ba)に声をかけたらすぐにメンバーになってくれたんだ。96年から一度もラインナップは変わってないよ。

-日本人ならばあなたたちのバンド名を聞いて"あの怪獣"のことを思い浮かべない人はいないはずですが、おそらくもう何100回とされている質問かとは思いますがバンド名の由来を教えてください。

最初は"GODZILLA"という名前にしたんだけど、バンド結成してから2年で著作権の問題で"GOJIRA"に変えたんだ。この名前にしたのは、何か巨大で押しつぶすような力強い名前が欲しかったんだ。自分たちの音楽を表現するためにね。

-新作はスラッシーかつブルータルといった迫力満点な楽曲から始まったかと思えばメロドディックな楽曲が収録されていたり。そうかと思えばプログレ的要素があったり、シンガロングしたくなるキャッチーさもありと、とにかく様々な"メタル"的要素をぎゅっと凝縮した1枚ですね。メンバーは各自、どのような音楽あるいはバンドの影響を受けてきたのでしょうか?

80年代、90年代のアメリカとイギリスのヘヴィなバンドから影響を受けている。METALLICA、PANTERA、SLAYERなどからの特に影響が強かった。それからDEATHやMORBID ANGELなどと言ったデス・メタルにも影響された。それ以外にも様々な音楽、例えばTHE BEATLES、LED ZEPPELIN、クラシック、ヒップホップなども聴いたけど、やっぱりスラッシュ・メタルがメインだったね。

-バンドの経歴を拝見していると非常に恵まれたキャリアを積んでこられたように思います。ものにされてきたチャンスはどれもかなりビックですよね。今日までの活動を一度振り返ってみて、どのような感想をお持ちですか?印象に残っているツアーなどもあれば教えてください。

そうだね、とても恵まれていたと思う。いつも一歩ずつ前進して良くなってきた。大きなレコード会社と契約したこともなければ大ブレイクしたこともないけど、15年間着実に前に進んできていたからそれはすごく良かったと思う。とてもバランスが良くて、失敗することも躓くこともなかった。多分10年以上も自分たちのレコード・レーベルやスタジオ、低予算で友達の力を借りて全てをてがけてきたから順調にここまで来れたと思う。それから、METALLICAとのツアーは光栄だった。8万人の前でプレイできて夢が叶ったと思ったよ。

-あなたがたについて一言出表現すると"インテリジェンス"という言葉はまさしくぴったりくると思ったのですが、実際のところそのように評価されることについてどのように思いますか?

そう言われるととても自分が愚かに思えてしまう(笑)。どこからくるのかわからないけど、多分歌詞がそう思わせるのかもしれない。俺たちは怒りや苦しみを単に伝えるのではなく物事を考えて、毎日考えていること、感じていることに近い形で表現しようとする一方で、人間の未来や惑星のこととかも取り上げたりしている。そうした高い意識レベルを音楽を通して伝えようとしているんだ。でも一番大事なのは音楽でみんなにヘッドバンギングしてもらいたいと思っているよ。

-作品を聴いてすぐハートをわし掴みされてしまいました。特に1曲目は聴き入ってしまっていて全く気付かなかったのですが、6分も超える大作ですよね!獰猛なヴォーカルテクニックや複雑怪奇なギター、稲妻のようなドラミングなど各パートが高水準のテクニックをお互いの良さを妥協せず100%全面に出せる絶妙なバランスを楽曲内で再現できる秘訣はなんでしょうか?

ありがとう。多分アルバムの最初の一歩でメンバーとジャムした時だと思う。特に壮大なギターサウンドを作ろうとか、ベーシストも1人歩きするのではなく、うまくミックスに合うようにパートを考えているみんな一緒に作業をしているので、お互いを引き出せるように意識している。Marioのドラミングで基調が打ち出されるので、ハーモニーがそこで出来上がっている。ステージやスタジオですでに自分たちのサウンドは作られているんだ。俺たちはあまりテクニックを重視していなく、ソロやクレイジーなことはしようと思わない!

-今作はどのようなコンセプトの元、制作されたんでしょうか。

そうだね。アイデアがあったし、アルバムで何がしたいかヴィジョンがあって、オーガニックでパワフルなギター、力強いスネアなどなど考えていたけど結果はまったく違っていた(笑)。でも曲がどんな風に変わって行くかみるのも好きなんだ。

-プロデューサーにはLAMB OF GODやHATEBREEDなど数々のバンドを手掛けてきたJosh Wilburを迎えていますが、彼との作業はいかがでしたか?どのような話をしながら作業を進めていったんでしょうか?

彼は若くて才能があるプロデューサーだし、LAMB OF GODでの仕事ぶりがとても気に入っていた。いろんな新しいバンドも手がけているので新しいテクノロジーを駆使していて、音を大きくするためのいろんな技も見せてくれた。毎日スタジオで一緒にいるのが楽しい人だよ。もちろん張り詰めた感じもあったけど、それは必要だと思う。素晴らしい経験ができた。