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INTERVIEW

ONE OK ROCK

2011.10.04UPDATE

2011年10月号掲載

ONE OK ROCK

Member:Taka(Vo)

Interviewer:荒金 良介

-「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」はとりわけエモーショナルな楽曲で、シングル「アンサイズニア」でStevie Wonderのカヴァー「To Feel The Fire」をやっていたじゃないですか。あの曲にも通じるようなパワー・バラード系ですね、これは。

前回のツアーで、大分のライブハウスでリハが終わったときにToru(Gt)がイントロのアルペジオを弾いたんですよ。で、いいじゃんって。そこに僕が試したかったリズムとメロディを乗せて出来た曲なんです。壮大な曲を1曲作りたくて。

-すんなりいった感じですか?

そうですね。めちゃくちゃ早かったですね。いい曲になるだろうなと思ったし、まさかアルバムリード曲になるとは思わなくて。

-いや、本当にいい曲だと思いますよ。「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」~「Mr.現代Speaker」の流れも素晴らしいし。そして、Ryota(Ba)&Tomoya(Dr)の共作曲「世間知らずの宇宙飛行士」は打ち込みを導入した異色ナンバーですが、バンド・カラーに違和感なくマッチしてますね。

これは2人に曲を作ってほしいって、お願いしたんですよ。いままで僕とToruの2人で曲を作ってきたから、曲を作る最初の段階がドラミファソラシドなんですね。今回はグルーヴ感や気持ち良さも大事にしたかったので、まずリズムから曲を作って、メロディを乗せようと思って。彼らも初めて曲を手掛けたから、最初はイメージが伝わってこなかったんだけど、そこはバンドで固めていったんです。

-Takaさんはどんなイメージを持ってました?

ちょっと最近ピコピコを取り入れ出したバンドの、オルタナティヴ・ロックというか。

-すごく具体的ですね(笑)。

そうですね。UK寄りというか、そんな感じのヴォーカルでやれたらいいなと思って。30 SECONDS TO MARSとか、ほかにATTACK ATTACK!、ASKING ALEXANDRIA、最近はイタリアのDESTRAGEというバンドにハマッてて。ちょっとマキシマム ザ ホルモンぽい曲があって、あれ聴いたときはビックリしました(笑)。全体的にはハードなんだけど、その1曲だけめっちゃポップで。いろんなところからヒントを得て、曲は作ってますね。歌の面ではCOLDPLAYのChris Martinも好きだし。

-話を戻しますけど、「Pierce」も荘厳なムードに包まれたラヴ・バラードで引き込まれました。

ピアノやストリングスを入れた曲もやりたくて。いろんな段階を踏んで、ここに辿り着いた感じですね。あと、歌詞でも言いたいことは全部、前作で言っているんで、特に今回改めて言うことはないんですけど。

-とはいえ、全体的に日本語の割合が増えてますよね?

最近はすごく日本語で伝えたいと思うようになって。次のレベルというか、日本語にしてもCDとして聴けるものを作りたいし、ライヴでも日本語をしっかり伝えたいんですよ。今回ちょっと日本語が多くなったのは、大きな会場でやりたいという気持ちが強くなったからなんですよね。本当にステージからいちばん後ろのお客さんが、目をつぶってても、座ってても、わかるようなものを作りたかったんです。それも武道館の経験が大きくて。

-ヴォーカルに関しては苦労しました?

リズムの取り方も違うし、日本語は言葉が詰まっているので・・・。最初、僕は曲を作るときに適当な英語を乗せて、音重視の単語を並べて歌うんですけど。それを日本語に変換すると、すごく違和感があるので、そこが大変でしたね。

-ラストの「Let’s take it someday」~「キミシダイ列車」の流れも好きで、特に後者はシンガロングしたくなるいい曲ですね。

「キミシダイ列車」は今僕たちができる最大限のポップ・ソングというか、これ以上は踏み込めない領域ギリギリのポップ・ソングですね。

-何ですか、その領域ギリギリというのは?

正直、今回のアルバムは行こうと思えば、どこにでも行けたんですよ。もっと売れたいと思えば、きっとそういう曲ばかりを作ったかもしれないし。でもバンドとして、例えば売れそうな曲を作ろうみたいな方向が見え隠れしていても、やっぱり耐えて、我慢して、ちゃんと自分たちの道を進み続けることが大事だと思うんです。売れたいという理由で、緊急路線変更というのは嫌いなんですよ。だから、すごく溜めて溜めて、自分たちの中からちゃんと沸き出たものを曲にしたくて。実は、この曲は昔からあったものなんです。

-いつ頃に作った曲なんですか?

3年くらい前かな。タイトルもなくてアレンジも全然違ったんですが、みんなで歌える曲を最後に置きたくて、アレンジし直したんです。