INTERVIEW
SUNS OWL
2009.06.08UPDATE
Member:Dr:GO Vo:MZM Ba&Prog:No-Re
Interviewer:ムラオカ
-前作から取り入れたデジタル・サウンドが、今まで以上に前面に出てきていますね?
また、キャッチーなメロディを含んだ曲が多く、15年活動して実績をだしてきたSUNS OWLとしてはかなりの冒険なのではないでしょうか?
MZM:いやー、ほんとかなりの冒険ですね。でも、心のどっかでやりたかったっていうのもあったし、結構フラットで素直な感じかな?とは思いますね。肩肘張っていないっていうか、怒りとかっていう部分にそこまで固執していない作品というか、また違ったベクトルなのかなっていう。元々、個々ではそういう部分って持ってたと思うんだけど、今作は楽曲を凝りに凝ってと云うよりは割りと歌に寄せてった。作曲の時点で、それをメインに作ってきたところがあった。で、そこからまたメロディを乗せたりとかって二転三転しながら今の形に落ち着いたって感じですかね。第一印象でムラオカ君が感じてくれたように、キャッチーなところがやってみたかったというのもあるしね。
-それはバンドの総意であったのでしょうか?
MZM:メロディを前に出して行きたいってのは、ありましたね。
-名古屋で居年末にSUNS OWLのライヴを見させていただいたのですが、ライヴを見ていると今までのようにゴリッとしているところでも盛り上がりますけど、それだけでなくてダンサブルでキャッチーな部分でも観客が「え?なに?」って感じにならないで非常に盛り上がっているのを感じました。そういう点もSUNS OWLが前作で模索してきた流れが間違っていないという気持ちを持っていたのかなと。
MZM:不思議な気持ちで作っていたんですが、出来上がってみたら、良い形で今までの作品の延長線上にあったかなと。
-前作ではデジタル・サウンドと、詰め込んでくる楽器隊がややもするとお互い衝突してしまっているようにも感じました。今作では、もちろんヘヴィなパートでは楽器隊が前面に出てきてはいますが、ダンサブルなパートやメロディックなパートでは若干音数を減らしてシンプルになったというかいい感じに肩の力が抜けていますね?
GO:言ってくれた通りで、前作で出来なかった反省をすっごく考えていて、めちゃめちゃ考えていたんだよね。それはメイン・ソングライターのSABしかり、僕らもどうしたらもっとノリ易くなるのか?それから新たな武器になったサンプラーを生かせるか?ずーと考えていたんだよね。そこら辺は、特に楽器隊だけでの差し引きプラスそこに歌が乗るって云うね。今までは、詰め込んで溢れちゃうくらい詰め込んでなんぼの音ばっかりやってきたから、こちら側からも出す音に対しての度胸というか音数の少ないところもちゃんとうまく聴かせられるにはその前後をどうしたらいいんだろうってね。それからサウンド作りでSABにもギター作りに関して口をすっぱく言ったし…。ガンガン行かないで、到達地点をこれくらいスッキリしたものとして聴かせようというコンセプトを話し合っていた。だからみんな我慢するところなかんかをね。曲を作っている時もこれでもかっていうくらい考えて・・・まあ合格点行けたかなっていう感じではあるけどね。
-一般的なバンドからすると、SUNS OWLのような形で音を詰め込むっていうのは技術的にも難しいんじゃないかなと。だけど逆にSUNS OWLとしてはシンプルに肩の力を抜くという行為が難しかったんではないでしょうか?
やってることは違いますが、僕はフリーマガジンを作っていると隙間恐怖症というか文字をどんどん詰め込んじゃいたくなるんですね。
SUNS OWLは、元々スラッシュメタルなどの要素が強かったバンドなので、もしかするとそういったところもあるのかなと?
一同:判る判る。近いね(笑)
-今作では、ヴォーカルをヴォコーダー・ボイスのようにデジタル処理している曲がいくつかありますね?特にTrack6「Ring A Bell」のサビでは今作の中でも最も大胆に取り入れていますね?アルバムの中の革新的な部分で言うとこのトラックが一番行き着いた先にあるまさに頂点に位置する曲だと思うんですね。
MZM:あれを聴いて、ムラオカ君は焦らなかった(笑)?
-僕は、凄くありだと思いましたね。
MZM:それは良かった。
-あそこは、特に恥ずかしいという感情の部分だったのですか(笑)?
MZM:なんなんですかね…不思議な感じですね。例えば絵を描くとしたら、こういう絵を描きたいって決めてたわけではなくて、他のものを想像してたけど出来上がったものがまた違ったものになったっていう…。もちろん、ある程度想定して動いていく訳になるんだけど、その不思議な感じというか奇跡というかね。
-実は5月の渋谷開催の激ロックにて「Ring A Bell」をセレクトしたのですが、もちろんまだ未発売なのでお客さんの誰一人聴いたことがない曲なのですが、フロアのノリもよく、お客さんからも質問されました。ライヴで演奏して盛り上がるってのは大前提だと思うのですが、クラブ・イベントでセレクトして盛り上がるってところまでターゲット層として考えていたんじゃないかなと思うんですよね?
MZM:いろんな層の人たちに聴いてもらいたい、感じてもらいたいっていうのは凄いあったんでそういう反応は嬉しいですね。