INTERVIEW
EXODUS
2009.04.16UPDATE
Member:Gary Holt (Gt)
Interviewer:ムラオカ
-また原作である『Bonded By Blood』をどうしても超えられなかった点がもしありましたら教えてください。
全てだ!ひとつのジャンルを定義したアルバム、そして更には新たなジャンルを作るためのプロセスとなったアルバム・・・そんなアルバムをどうやって超えればいいのだ?それは不可能なことだよ。俺たちにとっても予想外のことさ。今回のリレコーディングはあくまでもオリジナルを称えるために作られたものだ。現代の優れた音質で過去の名盤を最高の爆音で聴いてもらうためのものさ。
-『Let There Be Blood』のアルバム・ジャケットは『Bonded by Blood』が邪悪になった感じですね?これは『Let There Be Blood』が『Bonded by Blood』のリレコーディングながらも現代風にヘヴィに仕上がっていることと関係があるのではないですか?
どちらかというと、今回のアルバム・ジャケットの方が元々『Bonded by Blood』を作った時に思い描いていたアートワークに近いんだ。『A Lesson In Violence』から『Bonded by Blood』にタイトルを変更して俺は邪悪なアルバム・ジャケットを想像していた。苦悶に満ちた表情をした人と小さな悪魔の子、それがコンセプトだった。しかし出来上がった作品は想像していたものとは異なっていた。まさかブルーをバックに赤ん坊二人を描かれるとは思っていなかったよ。だからと言って今更あのアルバム・ジャケットを変えようとは思わない。あれはあれでクラシックだからね。だからこそ今回のアルバム・ジャケットは元々自分が思い描いていたとおりのものを作りたかったのさ。そして勿論、オールドスクールな雰囲気も持たせたかった。
-数年前ですが、TESTAMENTが過去の名曲をリレコーディングしたり、METALLICAがライヴで『Master Of Puppets』全曲再現をしたりしましたが、今作を作るうえでインスパイアされたりはしましたか?
答えはNOだ。元々、アルバムをライヴで再現するのはSLAYERが『Reign Of Blood』をやったのが最初だ。俺たちだって『Bonded by Blood』を特別なイベントのライヴで全曲プレイしたこともある。南アメリカを回っている時に気がつかずに全曲プレイしていた時もあったよ。ライヴで再現してもらいたいという要望があればまたやってもいいと思っている。
-90年代初期にはメタルがかっこ悪いと言われ、その後、グランジ、ラップメタルなどが持てはやされるシーンになっていましたが、あなたがたも『Force Of Habit』をリリース後、一度解散してしまいましたが、当時はEXODUSが再結成することになると思っていましたか?
必ずもう一度EXODUSをやると俺は信じていたよ。あの時はちょっと休みが必要だっただけさ。あの頃は楽しんでいなかったからね。再結成してからもメタル・シーンは下火だった。だからそういったシーンのタイミングなんて俺たちにとっては関係のないことだった。
-再結成後は、再結成前に劣らない短いスパンでのアルバム・リリースにリレコーディング・アルバム・リリース、ライヴ・DVD・リリースと非常にアグレッシヴに活動していますね?あなたがたをここまで動かす原動力とはなんでしょうか?
全てをまた失ってしまうかもしれないという恐怖感だよ。それと自分たちが今も音楽に対して思い残すことがあるという気持ちだ。EXODUSは世界で最も危険なバンドだ。俺たちはそれを証明するために続けているのさ。
-80年代にデビューした代表的スラッシュ・メタル・バンドの多くが20年以上経った今でも現役でしかも第一線で活躍していますが、EXODUSを含めあなたがたが息長く活躍し続けられ理由は何でしょうか?
自分たちの気持ちに正直だからさ。それと他の奴らより優れた才能を持っていること。いつまでもメタルに対して自分たちが正しくて他人が間違っていると信じているからだ。
-ご存知だと思いますが、BONDED BY BLOODという若手のスラッシュ・メタル・バンドがいますが聴いたことやライヴを観たことはありますか?ありましたら感想を教えてください。
彼らとは共演したことがあるよ。とてもいい奴らだ。彼らのアルバムを持っていないから音楽は知らない。それにしても、自分たちが生まれる前に作られたアルバムのタイトルをバンド名に使うなんて凄いね!こんなことは想像もしていなかったよ!
-また最近注目しているニュー・アクトを教えてください。
EVILE、WARBRINGER、GOATWHOREは最高だね。それに俺とLee Altus(Gt)はARCH ENEMYの大ファンだ!
-少し気が早いですが、『The Atrocity Exhibition... Exhibit A』の次のオリジナル・アルバムの曲作りはすでに始めているのでしょうか?
前回のレコーディング時に書いた曲が4曲ある。それ以外に俺は8曲ほど進めているし、リーも数曲あるらしい。次のアルバムのレコーディングもそう遠くはないだろう。