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INTERVIEW

CHIODOS

2009.04.06UPDATE

CHIODOS

Member:Craig Owen(Vo) / Bradley Bell(Key)

Interviewer:MAY-E

-日本デビューおめでとうございます。

Craig(以下C):どうもありがとう!

-あなた方の日本デビューを待ち望んでいたファンも多かったですが、日本デビューがこのタイミングになった経緯を教えてください。

C:北米では今でもイコール・ヴィジョンとの契約が続いているんだけど、メジャー・レーベルを含めて、これまでに本当にたくさんのレーベルからオファーがあったよ。その中で個人的にワーナー・ブラザーズの人間と会う機会があったんだけど、彼らは本当に素晴しい人たちだったんだ。それで契約することに決めたのさ。ちょうどその時期、僕らはツアーに出る直前だった。ツアーを遅らせないためにも、契約を出来るだけ早く決める必要があったんだよ。ワーナー・ブラザーズの人々はそういう点においてもとても努力してくれて、ワーナーに全てを託そうという気持ちになれたんだ。実際、一緒に仕事をするようになってみるとお互いによく馬があうし、ワーナーを通じてみんなに僕らの音楽を届けられると思うととても嬉しいよ。
Bradley(以下B):うん。例え他のレーベルの人からは難色を示されるようなことでも、ワーナーの人々はまるでそれほど難しいことではないように対処してくれて、そして僕らのやりたいことをちゃんと実現してくれたんだ。本当に良かったと思っている。

-オルタナティヴ・プレス誌(以下AP)のカヴァー写真やプロモ写真などいつもユニークですが、メンバー皆さんがアイデアを出し合っているのですか?

C:うん、そうだよ!このAPのカヴァーも、僕らがAP側に、どうしてもこれがやりたい!って頭を下げてやらせてもらったくらいなんだ。APでカヴァーを努めることが分かった時点で、僕らはよくあるバンドTシャツとぴったりとした細身のパンツをはいているような典型的なスタイルはしたくないなって思っていた。何か、人の心にも残るものにしたかったんだ。それで下着姿で表紙を飾ろうってことになったのさ。僕らのやっている音楽って比較的シリアスな音楽だと思うんだけど、僕らだって人間だしユーモアのセンスも持ち合わせている。だから、それをこういった写真を使って見せることで、僕らの人間性を表現しようとしたんだよ。実際、僕らがこうやってカヴァーを飾ってみたら、この号の売上部数はちょっと減っちゃったらしいんだけど・・・それでもこうやって僕らの真の姿を表現することが出来たことは良かったと思っているよ。

-そうだったんですね。この日本デビューのために新たにプロモ写真を撮りなおしたりなどはされますか?次の本誌のカヴァー・アーティストはCHIODOSなんですよ。

C:それはクールだね!本当にありがとう!アメリカに戻ったらすぐに曲作りに取り掛かる予定ではあるんだけど、なんとか新しい写真が撮れるように頑張ってみるよ。それに今まで取ってきた写真の中にも、まだ表に出してないものが実は多いんだ。レーベル側からでなくて、マネージメント側に写真を用意してもらうように動いてくれたらいいかも。北米じゃないからイコール・ヴィジョンじゃなくなるけど、僕らもワーナー・ブラザーズを通して新しい写真を用意出来るように頑張ってみるよ!

-ありがとうございます!では、音楽の話に移りますね。 ポスト・ハードコア・シーン界隈のバンドって、キッズからルーツが見えにくいと思うんです。例えばBLACK TIDEのようにオーセンティックなメタル・サウンドを鳴らす若手バンドなんかは、影響を受けたバンドのTシャツを着てショーをしたりしますが、ポスト・ハードコア・シーンの若手バンドにはあまりそういう傾向が見られない。友達のバンドのTシャツを着てショーをするのはよく目にするので、横の繋がりは分かるのですが。それは悪いことではないと思うのですが、シーン全体の将来を考えると、ちょっと不安だったりします。ですので、まずは日本のキッズにあなた方のルーツをきちんと理解してもらいたいので、影響を受けたアーティストを教えて下さい。

C:そうだな。細かい話をすると僕らバンドのメンバーは、色んなバックグラウンドを持った人間の集まりなんだ。そういうことも全部ひっくるめて、バンド全体としてどんなアーティストに影響を受けたかを話すとQUEEN、AT THE DRIVE IN、LED ZEPPELINが挙げられるかな。もっと新しいバンドになるとTHURSDAYやSAVES THE DAYなんかはサウンド的に大きく影響を受けたと言える。それに加えて、耳に入ってくる今の音楽には常に影響を受けているよ。
B:僕らがバンドをはじめた頃は、例えばPOISON THE WELLなんかのハードコア・バンドに入れ込んでいた時期だった。だから、それらのバンドが僕らのバンドのサウンドを方向づけたとは思うな。だけど、あくまでもメンバー全員がそれぞれのバックグラウンドを持って成り立っているのがこのバンドさ。

-なるほど。あなた方のバンドのサウンドを方向づけたのはPOIZON THE WELLなどのハードコア・バンドだという話ですが、最近は複雑なリズム・パートを取り入れたりシンフォニックな演出で魅せる若いバンドが増えてきましたが、それはあなた方のセカンド・アルバム「Bone Palace Ballet」リリース以降にその傾向が強くなったように感じています。同時にポスト・ハードコア・バンドの活躍のフィールドは広がったように見えるのですが、あなた方自身はどう感じていますか。

C:うん。君の言う通りに、僕らが他のバンドに与えた影響は何となくだけど感じることはあるよ。ツアーをやっていると、若いバンドが僕らのところに来て「あなた達のおかげで自分達がやりたい音楽が表現出来るようになった」「音楽の幅を広げてくれてありがとう」って言われることがよくあったから。それって本当に素晴らしいことだと思っている。そして、それに対して僕ら自身もインスパイアされたしね。人々に影響を与えられる存在になれたことは、とてもラッキーなことだと思っているよ。 僕らは音楽を書くときは一切の制限や限度をもたないようにしているんだ。曲作りにあたって決めごとを作っているわけじゃないから、やりたい音楽をやっているし、僕らは僕ら自身のことをポスト・ハードコア・バンドだとも思っていないよ。聴こえてくる音楽、それそのものが僕らなんだ。若いバンドが自分たちなりに実験したり、やろうとしていることをもっと押し広げようと努力していることは素晴らしいことだと思うよ。