INTERVIEW
ADEPT
2009.04.16UPDATE
Member:Robert(Vo)
Interviewer:MAY-E
-インタビュー宜しくお願いします。
こんにちわ!今回のインタビューは俺が答えさせてもらうよ。今日は、CHEMICAL VOVATIONとHERBRIGHTSKIESと一緒に回ってるPANIC & ACTION TOURの中休みなんだ。他のメンバーはどこかに遊びに行っちゃって、俺一人置いてきぼりさ(苦笑)
-あなた方の地元であるTrosaってどんな街ですか?バンド活動のしやすい街ですか。
Trosaは、ストックホルムからちょっとだけ離れた、海岸沿いにある人口5000人ぐらいの凄く小さな町だ。夏になるとリゾート客が沢山来るけど、普段はけっこう静かなところだよ。小さい町だから、シーンと呼べるものはぶっちゃけ無いし、バンドだって2、3個ぐらいしかいないんじゃないかな。ライヴをやるにしても、少し離れた大きな街まで行かないとだから、御世辞にもバンド活動がしやすい環境とは言えないな。
-最近では日本のコアなスクリーモ・リスナーから北欧インディ・ロック・シーンへの注目が高まっています。他にINTOHIMO、CHEMICAL VOCATION、MELEEHといったバンドがいますが、スウェーデンのロック・コミュニティはどんな風に盛り上がっているのでしょうか。
最近、スウェーデンのシーンが、色々な国のキッズから注目されているっぽいとは感じていたよ。凄く良いバンドが沢山いる国だけど、いかんせん、アメリカのバンドの方が注目を集めやすいから、多くのスウェーデンのキッズは、数年前まで俺たちにあまり注目していなかったのも事実だ。
ここ数年、俺たちを含めた国内のバンドが凄く頑張っているから、状況は少しずつ変わりつつあって、ローカルバンドのショウにもキッズが足を運んでくれるようになってきている。ローカルシーンを支えてくれるハコも増えているし、シーンがだいぶ良くなってきているとは思うよ。今はちょうど端境期に当たるんだろうね。
-日本デビューおめでとうございます。日本にどんな印象を持っていますか?
ありがとう!最初レーベルから『日本でもお前たちのアルバムがリリースされるぞ!』って聞かされた時、何のことを言われているのか、さっぱり分からなかった。だってヨーロッパの他の国では、まだCDをリリースしていないんだぜ。「いきなり日本かよ!?」ってのが第一印象で、まるで夢を見ているみたいだった。これからも、コンスタントに日本とは関わって行きたいな。継続的に次のアルバムも日本で出せたら最高だし、活動する上で物凄く励みにもなっている。今回のアルバムが売れたら、ジャパンツアーにも行けたらいいね。
個人的な日本の印象っていうと・・・実は、もともと旅行してみたい国の一つだったんだ。俺はアニメをはじめとした日本のサブカルチャーが大好きだし、どういう人達が暮らしている国なのかってことにも凄く興味がある。音楽的な観点から言うと、俺はenvyの大ファンなんだ!彼らは最高にかっこいいバンドだと思う。
-日本では毎年「SWEDEN SOUNDS IN JAPAN」というイベントが開催されていますが、ご存知ですか?
へー、そんなフェスが日本で開催されているんだ?初めて聞いた(笑)俺たちもそのフェスに出られるぐらいになれたらいいね。日本みたいに遠く離れた国でも、スウェーデンの音楽が受け入れられている事は凄く嬉しいよ。
-アメリカやヨーロッパなど日本以外の他国での活動は目指しているんでしょうか。
俺たちが結成したのは2004年だけど、実質的なバンド活動を始めてからは、まだそんなに時間が経っていないんだ。結成から数年間は、多くの時間をリハーサルに費やしてばかりで、ライヴはそんなに本数をこなしていなかったからね。でもある時を境に、急に色々なライヴにブッキングされるようになったり、レーベルと契約できたり、今度は日本でもアルバムがリリースされたりと、物事の流れが急にスムーズになっていて、俺たちにとって凄く良い追い風が吹いていると思う。バンド活動が軌道に乗ったっていう思いは、日増しに強くなってきているし、既に新曲も何曲か出来上がっている。スウェーデンやヨーロッパ以外での活動だって、当然視野に入れてやっているさ。色々な国の人に会いたいし、それらの国の文化にも触れてみたいと思っている。実は、まだ情報をオープンに出来ない計画もあるんだけど・・・まぁ、とりあえず頑張るから見ていてよ!
-プロデューサーに、スウェーデンの人気エモ/パンク・バンドKID DOWNのEric Hojdenを迎えていますが、ポップなバンドであるKID DOWNのメンバーであるEricがプロデュース業を行っていたことを知る人も少ないですし、少し意外に思いました。Ericがプロデュースを務めることになった経緯は?
Ericはもともと凄く仲が良い友達だったし、彼が北欧の色々なバンドの作品をプロデュースしたことも知っていたから、彼にプロデュースを頼むのは、凄く自然な流れだった。俺たちとはまるで違うポップな音を得意とする彼が、俺たちをどう料理してくれるのかってことにも興味があったしね。
-Ericとの仕事はいかがでしたか?
文句なしにスムーズに進んだ!レコーディングをしていた時が、今までのバンド活動で一番楽しかったかもしれない(笑)色々な友達がスタジオに遊びに来てくれたり、手伝いにきてくれたりしてさ。夜はパーティーしまくったし(笑)
-Robertはスクリーム・ヴォーカルですよね?クリーン・パートはどのメンバーが歌っているのですか?
アルバムのヴォーカル・パートは全て俺が担当しているよ、スクリームもクリーン・パートも両方ともね。ライヴではギタリストのJerryと Jacobにヘルプしてもらっているけど。
-アルバム『Another Year Of Disaster』を聴かせて頂き、とても気に入っています。本国でも本作は今年2月にリリースされたばかりですが、反応はいかがですか?
凄くリアクションがいいね!予想していた以上にいいよ。まだこのアルバムをけなしたレビューを見たことがないぐらいさ。まぁ、その内出てくるとは思うけど(笑)
今回のツアーでは、殆どのキッズがライヴでシンガロングしてくれているし、みんなアルバムを気に入ったって言ってくれる。アルバムリリース以前より、明らかに俺たちをウェルカムしてくれているのが伝わってきているよ。
-プロモーション写真ではメンバーが拘束されていたり、アートワークには燃えさかる街が描かれたりもしていますが、『Another Year Of Disaster』というタイトルはどんな意味が込められているんでしょうか。
人間誰しも、どうしようもない虚無感や、絶望と出くわす時ってあるだろ?なんとかしたいけど、解決の糸口すら掴めない時って。ずっとそんな状態が続くぐらいなら、いっその事、全てを投げ出しちゃおうかな~って思ったりもする。ただ、そういう絶望的な時にも、俺たちはポジティブな側面があると信じていて・・・。例えば、助けの手を差し伸べてくれる優しい人だっているし、本当に大切な友達が誰なのかって事だって分かる。状況は最悪だけど、全てをスタートオーバーする、最大のビッグチャンスでもあるわけだ。そういったネガティブな面と、ポジティブな面の両方をひっくるめた上でつけたのが、今回のタイトルなんだよ。