INTERVIEW
ALKALINE TRIO
2008.07.20UPDATE
Member:Matt Skiba (Vo.Gt)
Interviewer:吉野将志
-前作『Crimson』発表後、古巣であるVagrantからV2、そしてEpicへ移籍しましたね。その経緯を教えてください。また新しいレーベルからのリリースとなりましたが、いかがだったでしょうか?
順調だったよ。自分たちが昔から信頼するスタッフや、大好きな人たちと仕事をすることができてラッキーだって思う。俺たちがV2と契約したきっかけは、Andy Gershonだった。彼だけじゃなく、V2移籍に関わってくれたスタッフのみんな、人として好きだったし信頼していたんだ。V2が閉鎖されることになったとき、Andyは、彼と一緒にEpicに来ないか?って誘ってくれた。俺たちも、Andyがいる限り大丈夫だって思えたんだ。新しいレーベルのスタッフとも仲良くなれたし、みんな俺たちのレコードをすごく気に入ってくれてるみたいだから、うまく行くんじゃないかと思うよ。このアルバムを制作する前にAndyから言われたんだ、「君たちの仕事は、スタジオに入って、自分たちが心から愛せるアルバムを作ることだ」ってね。俺たちはその言葉通りのことをしたってわけ。
-プロデューサーにLINKIN PARKや30 SECONDS TO MARSなどの仕事で有名なJosh Abrahamを起用した理由を教えてください。
Joshのアルバムって、壮大で素晴らしいのに、バンドらしさが残ってるサウンドだからさ。Joshが手がけたスレイヤーのレコードが一番の決め手だったんだけれど、それだけじゃなくって、Joshのアルバム制作に対する考え方に共感できたってことも理由なんだ。彼は、「じゃあスタジオに入って楽しくやろうぜ。それで最高のレコードを作っちゃおう」って言ったんだ。それを聞いて俺たちは「彼に決まりだ!」って感じだった。
-『Agony & Irony』というタイトルにはどんな意味が込められているのですか?
このアルバムは、二重性をテーマにしているんだ、つまり光と闇の対照っていうね。『Agony & Irony』は、“Ebony & Ivory”(黒と白という意味)をもじったタイトルなんだよ。
-「救済への旅路を辿っていく」ということが今作のコンセプトであると伺っております。このアルバムを聞いていると、「人生における光と闇の両方を意識していくと道がひらけていく」といったポジティブなメッセージ性を感じました。これは今作のコンセプトと関係しているのでしょうか?
もちろんだよ。それこそがこのアルバムの肝っていうか最大のポイントなんだ。闇を抜けて光へと通じる道を見出すこと、誰もが切望している希望と安らぎへと向かうこと、それがテーマだからね。
-資料によると、「これまで自分たちがやってきたことを見直す時が来たと感じたんだ。」とDerekは語っているようなのですが、そのように感じるようになった具体的なきっかけがあれば教えてください。
俺たちは、絶対に二度と同じレコードを作りたくないんだ。今までもそうだったし、これからもそう。俺よりもデレックのほうがそういう想いが強いとは思うんだけれど、俺もその気持ちを大切にしたいし、メンバー全員が納得するまでレコード制作を始めないって決めてるから。
-今後のあなた方にとって今作にはどんな意味があると思いますか?
まず、すごく誇りに思える作品だね。いつが俺が死ぬ時には、自分は何か誠実なもの、それから自分自身の一部を音楽の歴史の片端に残したんだって、満足した気持ちで死ねると思う。それがどれだけ些細なものだとしてもさ。
-過酷とも言えるツアー日程が発表されていますが、新作をひっさげての来日の予定はないのでしょうか?
新作のツアーでは、ぜひ日本にも行きたいって思ってるよ。日本が大好きだからね!!とはいえ、凄く遠いからなあ。でも、絶対行くよ、約束する。
-最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
俺たちの音楽を聴いてくれてありがとう、ALKALINE TRIOが君たちの人生の一部となっていることを誇りに思うよ。君たちこそが俺たちの救いなんだ、会える日を心から楽しみにしてる!アリガト!