DISC REVIEW
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有終の美へと向かう日々のなか、今Waiveはよりいっそうの輝きを放ち出している。来年1月4日に行う最初にして最後の日本武道館公演"Waive「LAST GIG.」"をもって、解散することになった彼等が、昨年発表したセルフカバー・ベスト・アルバム『BLUE ALBUM』に続いて送り出す、今作『RED ALBUM』は、まさにそれと対をなすものだ。意図して冒頭に収録したのであろう、Waive最古のバラードのTrack.1「spanner」が醸し出す珠玉ぶりに、ロック・バンドとしての攻めの姿勢が凝縮されているTrack.4「Sad.」、"もう一度巡り会う奇跡を信じたい"との詞が深く響くTrack.12「HEART.」等。約四半世紀にわたった彼等の確かな歩みを改めて感じたい。 杉江 由紀