DISC REVIEW
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ヘヴィ・ロックの重鎮の最新作は、STONE SOURやAMEBIXなどでプレイしたドラマーのRoy Mayorga(現MINISTRY)をゲストに迎え、これまでとはまったく異なる手法で制作されたのだという。そのせいか、"これまでで最も型破りで、最もキャッチー"という触れ込みの通り、19分超えのドゥーミーなオープナー「Pain Equals Funny」や、シンプルなリフを主体に暴走を繰り広げる「Allergic To Food」など、ベテランの老獪さがありながらおもちゃを振り回す少年のような無邪気さも同居した、フレッシュな作品となっている。先日行われた来日公演の評判や、グランジの源流という立ち位置に興味を持ったリスナーがまず手に取るアルバムとしてもアリかもしれない。 菅谷 透