DISC REVIEW
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80年代から90年代にかけて現Roadrunner Recordsから2枚のアルバムをリリースし、知る人ぞ知る人気を得ていたATROPHYが実に34年ぶり(!)となるアルバムを発表。紆余曲折あってメンバーはVo以外入れ替わっているものの、1stアルバム『Socialized Hate』をオマージュしたジャケットの通りに、突進力あるスラッシュ・メタルを適度にモダン化したシャープでアグレッシヴなサウンドを聴かせてくれる。ドラマチックなツイン・ギターやひと筋縄ではいかないアレンジも独自性を高めていて、直球勝負のナンバーから妖しげに展開する楽曲まで趣向が凝らされているのも興味深い。ヴァイオレント&ホラーな雰囲気は、オールドスクールなデス・メタルのファンも一聴の価値あり。 菅谷 透