DISC REVIEW
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2000年代初頭にアイリッシュ・パンク・ブームの火つけ役となり、来日公演があれば毎回盛況と、ここ日本でも絶大な人気を誇るFLOGGING MOLLY。そんな結成25年というベテランの域に達した彼らが、シンプル且つブレの無い"原点回帰"とも言えるようなニュー・アルバムをリリースした。今作は、伝統的なケルト音楽の様式を生かした郷愁を誘う響きに、パンク・ロックの疾走感や力強さが合わさった、その独特な音楽性を20年以上守り続けてきた彼らの誇りが感じられる作品。本当に心の底から音楽を楽しめているバンドだからこそ生み出せる楽曲の数々となっている。祝祭感があり、踊りだしたくなるリズム、そしてお酒の進むノリは、まさに今の時代にこそ求められているものだろう。 山本 真由